2010年01月06日
ふぶくゆふべと・・・
2010年、ついこの間、新年になったと思っていたのもあっという間に、今日はもう、
1月6日!
となっている。子どもの頃はあんなに時間の経つのが遅かったのに、齢50を過ぎるとなると、時間の経つのが、早い、早い。世に「光陰矢の如し」という言葉はあるが、この小生ごとき愚人にとっては、まさに
荒淫、爺(や)のごとし(あの広辞苑によれば・・・「欲ボケた年寄りがめったやたらにみだらな振る舞いをすること」とあるって、ほんとか?)
ということになってしまう。いかん、そんなことではいかん!と急に気を取り直したこのひげオヤジ。仕事始めなど、とうに終わり、慌ただしい時間を過ごす世間なぞ、顧みることもなく、
平日サボ釣行!
を決行するのでありました。
さて、祈念すべき本年の初釣行。いったいどこに行こうかと悩みつつも、京都嵐山は昨年行ったばかり、岐阜から以北はめったやたらの雪という天気予報。なごみも南郷も近々出かけたばかりで面白くない・・・ということなれば、一路新名神を東に走り、

に行こうかと、心に決めて、家を出るのが6時半。そして2時間後。9時にはならぬかというその頃合いに、例の釣り桟橋に立つ、一人の釣り馬鹿がおりました。
さて、新名神を経由し、亀山JCから東名阪の四日市ICを降りた時には、きれいな青空が目前に広がり、「今日も絶好の釣り日和!」と喜んだのも束の間、いなべ市に入るなり、空には暗雲、フロントグラスの向こうには白いものがちらつき出す。そしていつもの駐車場に降り立った時には、前にそびえる藤原岳を覆う雲からいくつもいくつもの風花が舞い降りてくる始末。あらら・・・と思いつつも桟橋に立てばそこは、

となっていた。車でほんの30分ほど走るかは走らないかでこの違い。ほんとうにこの国の持つ多様性に改めて感じいった次第。
さてさて、さすがの平日釣行。誰もいないことを良いことに桟橋先端に陣取り、先ずはタックルをセットアップ。いつものようにルースニングかと思いきや、実は今ひそかに自分の中でブームになりつつある、
BHピューパを使ったLLの釣り!
にてスタート。リーダーやらラインのティップでアタリを取るこの釣り。前々回のなごみ釣行にて試してみたが、沈んでいくフライに微妙に誘いを掛けつつ、繊細なアタリを取るのが妙に楽しく、今日もそのために何本もフライを巻いてきている。浮子などという鬱陶しいものを付けずに済む分、キャスティングもらくちんなこの釣り。先ずは追い風にラインを乗せつつ、ゆったりキャストの4投目。着水後、糸ふけを取りフォーリングさせている途中、黄色いフローティングラインの先端が、
モソッ
と動く。間髪入れずにロッドを立てれば、キュ~ンと絞られていくライン。ティップを小気味よく震わせつつ、先ずはネットインしたのは、このサンクでのレギュラーサイズとなる

であった。それからも3投に一回アタリが出、そのうちの3回に一回のアタリを取りつつ、先ずは相も変わらず良く釣れるサンクチュアリを堪能させてもらうことにする。途中、

なども交えつつ、1時間で10尾ほどの釣果を数えた所で、急に風が強くなり、水面がざわざわと波立ってくる。そうなればリーダーでアタリを取ることも厳しくなる。うーむ、ここまでと勝手に一人ごちた後は、黄色いマーカーを取り出し、いつものルースニングへと種目変更。フライもシャトーリュースのタコに変えれば、後はもう、

ということになる。年末年始の大量放流(それもここサンクはルアー師メインの釣り場なため、魚は小さいが数だけはものすごく放流している)されているこの釣り場。とはいえ、その繁忙期には、多数の釣り人によるプレッシャーゆえにほとんどの魚が釣られずに残り、結果、連休の済んだ、その直後はものすごく釣りやすい状態になっている・・・というのが、
管釣り後出しジャンケンの法則!
ということであります。皆様方もお知りおき下さいますように。
それから1時間あまり。釣れてくる魚がどれもこれも、まるでコピーのように思えるほど、同じサイズであることに妙に感心しつつ(大きいのも入っているのだろうが、先ずは小さい奴から先に食うというのは釣りの鉄則でしょう)、先ずは30尾あまり釣った所でランチタイムとしゃれ込むことにする。桟橋をゆるゆる戻り、いつものレストランにて暖を取りつつ今日もお馴染み、

を注文する。さてそぼ降る雪に少し濡れた上着を乾かしつつおれば、
ドヤドヤドヤ・・・
と数名の釣り人が入ってこられる。先頭は以前にもお顔を見たことのあるこの釣り場のスタッフのお一人と見たが、それに続くはオレンジのフードをかぶった女性アングラー。オレンジのフードを払う姿も愛らしく、その下から現れたお顔を拝見すれば、
すっごい美人!
あらららら・・・と少し鼻の下を伸ばしつつ見ていれば、さらにドヤドヤドヤ!とTVカメラに集音マイクまでもった御仁までもが現れる。折しも、小生の座るテーブルにおしぼりを持ってきた下さったお女中に話を聞けば、
「ええっ、実は今日、テレビの収録があって・・・」
とのこと。おそらくはローカルテレビ局かなにかの釣り番組なのであろう。この2年ほどですっかり定着した”管釣りルアー”。昨今はTV番組でもやたらと目にすることも多いことに気づけば、先ずはこの小生も納得。
さてその美女はすかさず、釣り場スタッフと何やらご相談のご様子。TVクルーの面々もあれやこれやと動き回られた後、ようやく、カメラやらマイクやらスタンバイが整ったのであろう、なんとこの狭い店内でのロケがスタートされることに。それまでの打ち合わせ用の低い声とは一気に変わる甲高い美人アナの声が店内にこだまするのを聞けば・・・
美人アナ「それでは、この釣り場のシステムをご紹介していただきたいと思います。先ず最初、この受付ですることは?」
スタッフ「最初に、ここで入漁券を購入してもらいます。」
美人アナ「そうですか、ここでお金を払うのですね。そうすれば後はあの後ろの池で釣れるということなのですね。」
スタッフ「そうです、そのとおりなんです。」
美人アナ「そうですか、それはすごいですね。さてこの釣り場ではレンタルのタックルもあると聞きましたが、本当ですか?」
スタッフ「ええ、ルアー用のタックルが全てそろっています。」
美人アナ「ということは、ここへはいつでも手ぶらでやって来て、すぐに釣りが出来るということなんですね。」
スタッフ「いえいえ、やっぱりおサイフは持ってきてもらわないと・・・。」
美人アナ「それは、そう・・・ですね。さて、ここでは色んなタックルも販売されていますね。うわぁ、ルアーもいっぱいありますね。」
スタッフ「必要なものは何でも揃えてあります。」
美人アナ「ちなみに、今一番釣れるルアーはどれですか?」
スタッフ「それは、釣ってみないと判りません・・・・」
とまぁ、このような途方もなくお馬鹿な会話に耳を傾けつつおれば、食後のコーヒーも妙においしいから不思議なもの。いやぁ、やっぱ無理してここまで来た甲斐があった。

さて、撮影の合間を見つつ、小生も美人アナ陣取るカウンターにて昼飯代を払うことに。
ひげオヤジ「もしかすると、ここで少し揚げすぎたトンカツの代金も払うことができるのですね。」
スタッフ「ええ、そうなんです。まいどありがとうございます。」
あらら、なんて妙な口癖が写ってしまったことを悔やみつつ、先ずは十分な休息を取った後、午後の釣りを堪能すべく釣り場へと降りることにする。ちなみに午後からは場所を変えてと考え、

へと足を向ける。それなりにスペースのある釣り場だが今日はなんと2人の釣り客が陣取るのみ。「いやぁ空いてて良かった。」と思いつつ、午前と同じシステムでキャストを始めるが、これが、いやぁ、もうまったくもって、
釣れない・・・
魚の気配は十分にあるのだが、第1ポンドの桟橋に較べ、足場も良く、釣り人も数多く入りやすいこのポンド。おそらくは年末年始の混雑で魚がスレきっているのがありありと判る。岸近くでは全くアタリなく、池中央に脅えた魚が集まっている感じ。頑張って遠投すればアタリはあるが、どれも典型的なショートバイトで、そのほとんどが空振りに終わる。1時間ほど頑張ってみたが、5尾を釣るのがやっとのところ。おまけに風も逆風へと変わり釣りづらいことおびただしく、早々にこの場所はあきらめ、午前と同じ、だい1ポンドの桟橋先端へと逆戻り。
第2ポンドほど釣り人の入れぬこの桟橋はやはりプレッシャーとは無縁の様子。やはりここならアタリ連発。コンスタントに釣れてくるのは朝と同じチビマスだらけとは言いつつ、やはり頻繁に竿が曲がるのを見るのは楽しい。特に今回爆発したが、

着水後しっかり沈めた後、軽く誘ってやれば、浮き上がっていくフライがユスリカピューパのイマージングに見えるのだろう。ほぼワンキャストごとにアタリがあり、2発に一尾の割合で釣れてくる。それに加えて今回用意したのがフックリリーサー。細身のピューパフライとの相性も良く、手返しも格段に良くなる。おかげでネットを使うこともなく、
釣っちゃ逃がし、釣っちゃ逃がし・・・
の大盤振る舞いと相成る次第。いやぁ、好調、好調とほくそ笑んでいたが、やはり良いことはそうそう続かない。気がつけば先ほどまでの青空とうに姿を消し、空には黒い雲がたちこめる。あらら・・・と思う間もなく横殴りの風が吹いたかと思うと、いきなりの
猛吹雪!
の中での釣りになる。体感気温が一気にさがるの感じつつ、ふと辺りを見渡せば、なんとこの広い桟橋に立つのは小生たった一人。

とはいえ、これぐらいのことでめげるひげオヤジなどでは決してなく、それ以降もかじかむ指先をこらえつつ、ただひたすらに

を続けていれば、数はとうに100尾を超える。されどさらに雪模様は強まる一方、陽も次第に翳りゆくまま、後一尾、後一尾と釣り続けておれば、あの茂吉翁の絶唱が耳に響く。
最上川 逆白波(さかしらなみ)の 立つまでに ふぶくゆふべと なりにけるかも
よぉし、これが最後とキュンというアタリに竿を立てれば、近年、髪に白いものが目立つようになった小生も、
もがく鱒 逆白髪(さかしらがみ)が
立つまでに ふぶくゆふべと なりにけるかも
などと詠じつつ、先ずは本年の釣り初めをば無事に終えることができましとさ。メデタシ、メデタシ。
2010/01/06
1月6日!
となっている。子どもの頃はあんなに時間の経つのが遅かったのに、齢50を過ぎるとなると、時間の経つのが、早い、早い。世に「光陰矢の如し」という言葉はあるが、この小生ごとき愚人にとっては、まさに
荒淫、爺(や)のごとし(あの広辞苑によれば・・・「欲ボケた年寄りがめったやたらにみだらな振る舞いをすること」とあるって、ほんとか?)
ということになってしまう。いかん、そんなことではいかん!と急に気を取り直したこのひげオヤジ。仕事始めなど、とうに終わり、慌ただしい時間を過ごす世間なぞ、顧みることもなく、
平日サボ釣行!
を決行するのでありました。
さて、祈念すべき本年の初釣行。いったいどこに行こうかと悩みつつも、京都嵐山は昨年行ったばかり、岐阜から以北はめったやたらの雪という天気予報。なごみも南郷も近々出かけたばかりで面白くない・・・ということなれば、一路新名神を東に走り、
サンクチュアリ!

に行こうかと、心に決めて、家を出るのが6時半。そして2時間後。9時にはならぬかというその頃合いに、例の釣り桟橋に立つ、一人の釣り馬鹿がおりました。
さて、新名神を経由し、亀山JCから東名阪の四日市ICを降りた時には、きれいな青空が目前に広がり、「今日も絶好の釣り日和!」と喜んだのも束の間、いなべ市に入るなり、空には暗雲、フロントグラスの向こうには白いものがちらつき出す。そしていつもの駐車場に降り立った時には、前にそびえる藤原岳を覆う雲からいくつもいくつもの風花が舞い降りてくる始末。あらら・・・と思いつつも桟橋に立てばそこは、
白銀の世界・・・

となっていた。車でほんの30分ほど走るかは走らないかでこの違い。ほんとうにこの国の持つ多様性に改めて感じいった次第。
さてさて、さすがの平日釣行。誰もいないことを良いことに桟橋先端に陣取り、先ずはタックルをセットアップ。いつものようにルースニングかと思いきや、実は今ひそかに自分の中でブームになりつつある、
BHピューパを使ったLLの釣り!
にてスタート。リーダーやらラインのティップでアタリを取るこの釣り。前々回のなごみ釣行にて試してみたが、沈んでいくフライに微妙に誘いを掛けつつ、繊細なアタリを取るのが妙に楽しく、今日もそのために何本もフライを巻いてきている。浮子などという鬱陶しいものを付けずに済む分、キャスティングもらくちんなこの釣り。先ずは追い風にラインを乗せつつ、ゆったりキャストの4投目。着水後、糸ふけを取りフォーリングさせている途中、黄色いフローティングラインの先端が、
モソッ
と動く。間髪入れずにロッドを立てれば、キュ~ンと絞られていくライン。ティップを小気味よく震わせつつ、先ずはネットインしたのは、このサンクでのレギュラーサイズとなる
25センチのニジマス君!

であった。それからも3投に一回アタリが出、そのうちの3回に一回のアタリを取りつつ、先ずは相も変わらず良く釣れるサンクチュアリを堪能させてもらうことにする。途中、
目つきの悪いコーホ(銀鮭)

なども交えつつ、1時間で10尾ほどの釣果を数えた所で、急に風が強くなり、水面がざわざわと波立ってくる。そうなればリーダーでアタリを取ることも厳しくなる。うーむ、ここまでと勝手に一人ごちた後は、黄色いマーカーを取り出し、いつものルースニングへと種目変更。フライもシャトーリュースのタコに変えれば、後はもう、
天下無敵の管釣り天国!

ということになる。年末年始の大量放流(それもここサンクはルアー師メインの釣り場なため、魚は小さいが数だけはものすごく放流している)されているこの釣り場。とはいえ、その繁忙期には、多数の釣り人によるプレッシャーゆえにほとんどの魚が釣られずに残り、結果、連休の済んだ、その直後はものすごく釣りやすい状態になっている・・・というのが、
管釣り後出しジャンケンの法則!
ということであります。皆様方もお知りおき下さいますように。
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それから1時間あまり。釣れてくる魚がどれもこれも、まるでコピーのように思えるほど、同じサイズであることに妙に感心しつつ(大きいのも入っているのだろうが、先ずは小さい奴から先に食うというのは釣りの鉄則でしょう)、先ずは30尾あまり釣った所でランチタイムとしゃれ込むことにする。桟橋をゆるゆる戻り、いつものレストランにて暖を取りつつ今日もお馴染み、
フィッシャーマンズランチ

・・・ってか、ただのカツカレー。飲み物もついて850円なら先ずは納得か。
を注文する。さてそぼ降る雪に少し濡れた上着を乾かしつつおれば、
ドヤドヤドヤ・・・
と数名の釣り人が入ってこられる。先頭は以前にもお顔を見たことのあるこの釣り場のスタッフのお一人と見たが、それに続くはオレンジのフードをかぶった女性アングラー。オレンジのフードを払う姿も愛らしく、その下から現れたお顔を拝見すれば、
すっごい美人!
あらららら・・・と少し鼻の下を伸ばしつつ見ていれば、さらにドヤドヤドヤ!とTVカメラに集音マイクまでもった御仁までもが現れる。折しも、小生の座るテーブルにおしぼりを持ってきた下さったお女中に話を聞けば、
「ええっ、実は今日、テレビの収録があって・・・」
とのこと。おそらくはローカルテレビ局かなにかの釣り番組なのであろう。この2年ほどですっかり定着した”管釣りルアー”。昨今はTV番組でもやたらと目にすることも多いことに気づけば、先ずはこの小生も納得。
さてその美女はすかさず、釣り場スタッフと何やらご相談のご様子。TVクルーの面々もあれやこれやと動き回られた後、ようやく、カメラやらマイクやらスタンバイが整ったのであろう、なんとこの狭い店内でのロケがスタートされることに。それまでの打ち合わせ用の低い声とは一気に変わる甲高い美人アナの声が店内にこだまするのを聞けば・・・
美人アナ「それでは、この釣り場のシステムをご紹介していただきたいと思います。先ず最初、この受付ですることは?」
スタッフ「最初に、ここで入漁券を購入してもらいます。」
美人アナ「そうですか、ここでお金を払うのですね。そうすれば後はあの後ろの池で釣れるということなのですね。」
スタッフ「そうです、そのとおりなんです。」
美人アナ「そうですか、それはすごいですね。さてこの釣り場ではレンタルのタックルもあると聞きましたが、本当ですか?」
スタッフ「ええ、ルアー用のタックルが全てそろっています。」
美人アナ「ということは、ここへはいつでも手ぶらでやって来て、すぐに釣りが出来るということなんですね。」
スタッフ「いえいえ、やっぱりおサイフは持ってきてもらわないと・・・。」
美人アナ「それは、そう・・・ですね。さて、ここでは色んなタックルも販売されていますね。うわぁ、ルアーもいっぱいありますね。」
スタッフ「必要なものは何でも揃えてあります。」
美人アナ「ちなみに、今一番釣れるルアーはどれですか?」
スタッフ「それは、釣ってみないと判りません・・・・」
とまぁ、このような途方もなくお馬鹿な会話に耳を傾けつつおれば、食後のコーヒーも妙においしいから不思議なもの。いやぁ、やっぱ無理してここまで来た甲斐があった。

撮影に懸命なTVクルー。この向こう側であの狂おしい会話があった・・・
さて、撮影の合間を見つつ、小生も美人アナ陣取るカウンターにて昼飯代を払うことに。
ひげオヤジ「もしかすると、ここで少し揚げすぎたトンカツの代金も払うことができるのですね。」
スタッフ「ええ、そうなんです。まいどありがとうございます。」
あらら、なんて妙な口癖が写ってしまったことを悔やみつつ、先ずは十分な休息を取った後、午後の釣りを堪能すべく釣り場へと降りることにする。ちなみに午後からは場所を変えてと考え、
第2ポンド

釣り座の取りやすい第2ポンド。正月休みはこの周囲ぐるりに、きっと大勢のルアー師が・・・
へと足を向ける。それなりにスペースのある釣り場だが今日はなんと2人の釣り客が陣取るのみ。「いやぁ空いてて良かった。」と思いつつ、午前と同じシステムでキャストを始めるが、これが、いやぁ、もうまったくもって、
釣れない・・・
魚の気配は十分にあるのだが、第1ポンドの桟橋に較べ、足場も良く、釣り人も数多く入りやすいこのポンド。おそらくは年末年始の混雑で魚がスレきっているのがありありと判る。岸近くでは全くアタリなく、池中央に脅えた魚が集まっている感じ。頑張って遠投すればアタリはあるが、どれも典型的なショートバイトで、そのほとんどが空振りに終わる。1時間ほど頑張ってみたが、5尾を釣るのがやっとのところ。おまけに風も逆風へと変わり釣りづらいことおびただしく、早々にこの場所はあきらめ、午前と同じ、だい1ポンドの桟橋先端へと逆戻り。
第2ポンドほど釣り人の入れぬこの桟橋はやはりプレッシャーとは無縁の様子。やはりここならアタリ連発。コンスタントに釣れてくるのは朝と同じチビマスだらけとは言いつつ、やはり頻繁に竿が曲がるのを見るのは楽しい。特に今回爆発したが、
Vリブ&BHピューパのオリーブ

着水後しっかり沈めた後、軽く誘ってやれば、浮き上がっていくフライがユスリカピューパのイマージングに見えるのだろう。ほぼワンキャストごとにアタリがあり、2発に一尾の割合で釣れてくる。それに加えて今回用意したのがフックリリーサー。細身のピューパフライとの相性も良く、手返しも格段に良くなる。おかげでネットを使うこともなく、
釣っちゃ逃がし、釣っちゃ逃がし・・・
の大盤振る舞いと相成る次第。いやぁ、好調、好調とほくそ笑んでいたが、やはり良いことはそうそう続かない。気がつけば先ほどまでの青空とうに姿を消し、空には黒い雲がたちこめる。あらら・・・と思う間もなく横殴りの風が吹いたかと思うと、いきなりの
猛吹雪!
の中での釣りになる。体感気温が一気にさがるの感じつつ、ふと辺りを見渡せば、なんとこの広い桟橋に立つのは小生たった一人。
そして誰もいなくなった・・・

朝の雪も無くなった変わりに、人影もまたなくなった桟橋
とはいえ、これぐらいのことでめげるひげオヤジなどでは決してなく、それ以降もかじかむ指先をこらえつつ、ただひたすらに
釣っちゃ逃がし、釣っちゃ逃がし・・・

本日の最大魚、35センチ。きれいな魚体でよく走るのは、やはりサンクチュアリ!
を続けていれば、数はとうに100尾を超える。されどさらに雪模様は強まる一方、陽も次第に翳りゆくまま、後一尾、後一尾と釣り続けておれば、あの茂吉翁の絶唱が耳に響く。
最上川 逆白波(さかしらなみ)の 立つまでに ふぶくゆふべと なりにけるかも
よぉし、これが最後とキュンというアタリに竿を立てれば、近年、髪に白いものが目立つようになった小生も、
もがく鱒 逆白髪(さかしらがみ)が
立つまでに ふぶくゆふべと なりにけるかも
などと詠じつつ、先ずは本年の釣り初めをば無事に終えることができましとさ。メデタシ、メデタシ。
2010/01/06
2010年01月01日
2009年12月31日
Count-Down2009
・・・2009年という一年もあっという間に過ぎ去って、今日はもう大晦日。今年一年を振り返りつつ、家族共々、静かに一日を過ごすことこそ、この国に生まれた人間にとって何より大切なことだとは、皆様も先刻ご承知のはず。にもかかわらず、そんな区切りの日を

の上で過ごしている馬鹿がここにおります。
さてそれもこれも、この小生にとって年末恒例となった、

がゆえ。8時半に駐車場に着けば、いち早く到着していた京都の友
ま。殿が愛息りゅうちん殿を従えて、ご準備のご様子。さらに受付を済ませ、なごみ本湖に出てみれば、ならおう殿が中央桟橋にて鎮座まします。
本来ならここに関西屈指の高校生FFマンこと、ま。殿のご長男、つきちん殿も居並ぶはずだが、何と今日は、

の試合があるというではないか。いったい何処のモンキーセンターに行かれているのかは存じ上げないが、まま、それはそれで仕方なく、寂しさをこらえつつの釣り開始となる。
さて、この大晦日。なんと日本列島全域を
年越し大寒波!
が覆い尽くすという天気予報。各地で大荒れの天気が予想される中、ここなごみもいつも以上に、

家を出る時には、あの奥方から、
「これが冬山登山だったら、殴ってでも行かさないけど、うーん、管釣りだから、・・・まぁ、いいわ。」
などと、亭主思いなのかそうでないのか、まったく理解しがたい言葉を投げかけられていることを思い出しつつ、時折吹き付ける爆風の中、先ずはキャストを繰り返せば、

とばかりに先ずは本日の第一尾。気温は低いが魚は皆が皆、底にいるとは限らぬようで、タナ2メートルほどで釣れてきた。その後も、忘れた頃にアタリがでる・・・という具合で何とか午前中で5匹の釣果。数こそ少ないけれど、どれもこれも

底へ底へとグングン突っ込んでいくその圧倒的なパワーに併せ、と風切り音と聞きまがうばかりの、ヒュンヒュンという糸鳴りが心地よく、やはりこれはここでしか味わえぬ喜びなのだなと思い知る。いやぁ、やっぱ楽しいね。
さて、午後からはやっと空いた中央桟橋に移動し、やっとこさ、ま。殿、りゅうちん、ならおう殿と並んで釣ることに。しかし投げれど投げれどアタリは間遠く、ただ吹き抜ける風だけが身を切っていくばかり。しかもお隣でキャストする


共に、腕自慢のロングキャスター。向かい風などものともせず、懸命に6番の竿を振る小生の2倍!はラインを延ばして行かれる。さらに反対側をみれば、

までが小生の1.5倍!の距離を楽々とキャストしているのまで見れば、

が少し見えてきたりもするのは、やはり年の瀬。来るべき2010年をより有意義なものとするべく、神様はこのひげオヤジに新しい試練をお与えになって下さるのであろう。
さて終了時刻1時間前には、寒風の前に矢弾が尽きる前に、心の矢が折れてしまうのが、軟弱を以て知る京奈滋コネクションの真骨頂。そそくさと桟橋を退場し、受付事務所に据えられたストーブ目がけて脱兎のごとく馳せ参じ、凍えきった体に命の灯をともすことに。
暖を取りつつ、しばし語らう時間もあればこそ、それぞれに共に新年を迎えるべく、待っている家族のある身なれば長居もできぬ。先ずはなごみスタッフの面々にご挨拶を済ました後、駐車場では、ならおう殿、ま。殿、りゅうちん殿の皆様方とも、改めて歳の暮れのご挨拶を申し上げることに。
いやはや、先ずは今年の釣り納めを無事終えた小生。今年一年、このお馬鹿と遊んで下さった皆様方にとって、2010年が本当に良い歳であることを心から祈りながら、ふと東の空を見上げれば、そこにななんと、大きな大きな満月が、微笑むようにこちらを見ているのでありました。
2009/12/31
なごみの湖の桟橋!

の上で過ごしている馬鹿がここにおります。
さてそれもこれも、この小生にとって年末恒例となった、
京奈滋コネクション年越し蕎麦釣行

写真、左から、ならおう殿、ま。殿、りゅうちん殿。みんな元気一杯!
がゆえ。8時半に駐車場に着けば、いち早く到着していた京都の友
ま。殿が愛息りゅうちん殿を従えて、ご準備のご様子。さらに受付を済ませ、なごみ本湖に出てみれば、ならおう殿が中央桟橋にて鎮座まします。
本来ならここに関西屈指の高校生FFマンこと、ま。殿のご長男、つきちん殿も居並ぶはずだが、何と今日は、
ふっと、猿・・・

の試合があるというではないか。いったい何処のモンキーセンターに行かれているのかは存じ上げないが、まま、それはそれで仕方なく、寂しさをこらえつつの釣り開始となる。
さて、この大晦日。なんと日本列島全域を
年越し大寒波!
が覆い尽くすという天気予報。各地で大荒れの天気が予想される中、ここなごみもいつも以上に、
さぁぶぅぃぃぃい・・・・

少しリトリーブしただけでロッドガイドは写真のように。冷気恐るべし!
家を出る時には、あの奥方から、
「これが冬山登山だったら、殴ってでも行かさないけど、うーん、管釣りだから、・・・まぁ、いいわ。」
などと、亭主思いなのかそうでないのか、まったく理解しがたい言葉を投げかけられていることを思い出しつつ、時折吹き付ける爆風の中、先ずはキャストを繰り返せば、
ジャジャーン!

とばかりに先ずは本日の第一尾。気温は低いが魚は皆が皆、底にいるとは限らぬようで、タナ2メートルほどで釣れてきた。その後も、忘れた頃にアタリがでる・・・という具合で何とか午前中で5匹の釣果。数こそ少ないけれど、どれもこれも
ヒレピンプリプリの爆裂ファイター!

底へ底へとグングン突っ込んでいくその圧倒的なパワーに併せ、と風切り音と聞きまがうばかりの、ヒュンヒュンという糸鳴りが心地よく、やはりこれはここでしか味わえぬ喜びなのだなと思い知る。いやぁ、やっぱ楽しいね。
さて、午後からはやっと空いた中央桟橋に移動し、やっとこさ、ま。殿、りゅうちん、ならおう殿と並んで釣ることに。しかし投げれど投げれどアタリは間遠く、ただ吹き抜ける風だけが身を切っていくばかり。しかもお隣でキャストする
ま。殿

ならおう殿

共に、腕自慢のロングキャスター。向かい風などものともせず、懸命に6番の竿を振る小生の2倍!はラインを延ばして行かれる。さらに反対側をみれば、
小学生のりゅうちん!

までが小生の1.5倍!の距離を楽々とキャストしているのまで見れば、
来年の課題・・・
こんなヘボキャスターでも釣りになるのだから、やっぱ、"なごみ"はスバラシ・・・
が少し見えてきたりもするのは、やはり年の瀬。来るべき2010年をより有意義なものとするべく、神様はこのひげオヤジに新しい試練をお与えになって下さるのであろう。
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さて終了時刻1時間前には、寒風の前に矢弾が尽きる前に、心の矢が折れてしまうのが、軟弱を以て知る京奈滋コネクションの真骨頂。そそくさと桟橋を退場し、受付事務所に据えられたストーブ目がけて脱兎のごとく馳せ参じ、凍えきった体に命の灯をともすことに。
暖を取りつつ、しばし語らう時間もあればこそ、それぞれに共に新年を迎えるべく、待っている家族のある身なれば長居もできぬ。先ずはなごみスタッフの面々にご挨拶を済ました後、駐車場では、ならおう殿、ま。殿、りゅうちん殿の皆様方とも、改めて歳の暮れのご挨拶を申し上げることに。
いやはや、先ずは今年の釣り納めを無事終えた小生。今年一年、このお馬鹿と遊んで下さった皆様方にとって、2010年が本当に良い歳であることを心から祈りながら、ふと東の空を見上げれば、そこにななんと、大きな大きな満月が、微笑むようにこちらを見ているのでありました。
2009/12/31
2009年12月29日
煩悩退散!
12月29日、午前8時20分。昨日やっとのことで
御用納め!
を終えたこのひげオヤジ。師走に入ってからほとんど休みもなく過ごしてきたが、今日からやっと、6連休!がスタート。いやぁ、止まない雨もなければ、明けない夜もない・・・ということはまさに真実。先ずはゆったりと寝過ごした後、「ではでは、行ってきます!」と声高らかに出発。目指すは今やお馴染みとなった京都府相楽郡和束町、

きれいに澄んだ青空の下、湯船森林公園を横目にしつつ、気持ちよく車を駐車場に近づけてみれば、

とあのGパン刑事の雄叫びもかくやと言わんばかりの絶叫をあげる小生。長くこの釣り場に通う小生にとっても、生まれて初めて目にする、大混雑・・・が目の前に繰り広げられていた。
今日29日からが年越しのお休みと思えば、少しは混むとは予想していたが、まさかここまでとは思いも寄らぬ。「うーん、まいった・・・」と一人ごちつつも、ここまで来てたからには後には引けぬ。先ずは事務所にて、田中マネに、「いやぁ、混んでますね・・・」とぼやきつつのご挨拶。「うーん、やっぱし、今日から一斉にお休みだからね。まま、これから放流もするから。」と少し同情するがごときお声を響かせつつも、眼鏡の奧のその瞳は

としっかり笑っている。そりゃそうだ、こんなに大混雑、大繁盛が一ヶ月も続けば、携帯すら圏外となる、このショボイ事務所も、まちがいなく

となってしまうはず。
とまれ、不景気ばかりが取りざたされる世の中だが、時にこういう景気の良い風景を目の当たりに出来たことだけでも、喜びとするのが妥当なのかも知れないなぁ、と妙に納得したりするのは、やはり年の瀬のせいなのか。
さて、今日は本湖は攻めずに(ってか、この状況では桟橋には割り込む隙間もないはず)ライトエリアの一日券を購入。時間券が中心のライトエリアなら、午後から空いてくるはず、という腹づもりでもあったが、実の所、今日は別の魂胆が。それは・・・

の試し振りということが真の目的。今まで使っていた3番ロッドがどうにも気に入らず、釣りを始めたばかりの兄に譲ってしまい、その後釜にと新調したのがCampanellaの37113RW。とはいえ、オリジナルのままで購入するのも芸がないと考え、グリップやらラッピングスレッドやらを別にオーダー。さらに調子に乗った挙げ句、バットにネームまで入れてもらうという暴挙の後に購入した一本。できれば来春の解禁移行、石徹白で入魂!と考えていたが、それまで待ちきれないのが、なにせ小生イラチな関西人。先ずはチビマス相手にキャストの練習と思い、今日この日をデビューとすることにした。
さてゆるゆるとHardyのFeather-Weightをリールシートにセットしてみると、少し地味に選んだブラウンのラッピングと合わせ、これがなかなか良い感じ。小ぶりなコルクグリップも自然と手に馴染むのに満足しつつ、ラインを通しキャストしてみると、思った以上にパワーのあるバット部にしっかりラインを載せて先ずはまったりとシュート。すると伸びるラインを追いかけていく竿先が、すぐさまピタリと落ち着くのも気持ちよい。「うーん、これは良くできてるなぁ・・・」と改めて感心しつつ、先ずはゆっくりと前後に伸びるラインの軌跡を目で追いながら、キャストの練習を兼ねてBFを投げてみる。何度か澄んだ水底からフライを見に来る魚もいるが、やはり水温が低いのかフライを銜えるには至らない。20分ほどキャス練のつもりで続けてみたが、やはり魚を掛けて竿の曲がりを見てみたいという思いが勝つのは当然。
ということでBHタコでサイトの釣りへと変更。5メートルほどのキャストだが、フライがすうっと水に馴染んでいくのと同時に一尾のマスがクルンと反転するなり、

とフライを銜えるのが目に入る。すんとロッドを立てれば、クゥンクゥンという小気味の良い振動がグリップから脳天に届いてくる。典型的なミディアムアクションの円弧を描くロッドを目で楽しみながら、先ずは今日の一尾目をネットイン。ニジマスの乱暴な走りにもばたつかずピタッと付いていくこのロッド。先ずはイメージ通りの一本であることに納得。いやぁ、良い買い物をしたと先ずは満足、満足・・・ということに相成った。
さて、その後も底まで沈めたフライを拾い食うマスも含め10尾ほど釣り上げた後、ひときわデカイ魚影がグワシとフライを横銜えするのが目に入る。ホイッと合わせてみればこれまでとは格段にちがう重い手応え。と同時に

水面下をのたうつのは年末特番としてこのライトエリアに特別放流された50センチ級のデカマス。6Xのティペットはともかくも、新品のロッドが折れやしないかと冷や冷やしつつ、先ずはHardyを使っての初めてのリールファイトに突入。無理に引っ張ることはさすがに出来ないものの、それでもしっかりとしたバットが魚の遁走をきちんと受け止めてくれる。慌てず騒がず、ロッドの能力に全てを預けてファイトすること数分。ようやくネットに収まったデブマスを見れば、この竿の真価を改めて痛感した次第。
いやぁ、さすがMade in Japan!やっぱこの国の人間の優秀さを思い知ることとなった。
さて、それから1時間あまり。リズム良く釣ったマスが20尾を越えるか否かの時に、ここ「なごみ」での年末年始スペシャル!とも言うべき特別大放流!のスタート
いやぁ、別にそんな事してもらわなくても・・・
と真断なく釣れ続いている小生。あまり釣果の伸びぬルアー師の面々に、少し遠慮しつつも、さらに活性の高まった魚たちを相手にすれば、
据え膳食わぬは男の恥!
とばかりに次々と竿を曲げていく。抜けるような青空の下、冬の陽差しにきらめきながら、きれいに曲がるロッドを見ていれば、今年一年の憂さがゆっくりゆっくり晴れていくよう。ほんとに、ほんとうに、今日は良い日だ。
さてさて30尾あまり釣り上げた所で時刻は11時30分を過ぎたあたり。「そういや今朝は朝飯を食ってなかった・・・」と思い出したこともあり、「んじゃ」とうなずきつつも再度、事務所へいそいそと向かう。受け付け奧の休憩所で小生を待つのは、これまた年末恒例

「はい、お待たせ!」とまぁ湯気の立つどんぶりを手にした田中マネ手づからのサービスにもあずかり、心と胃袋を一度に芯から暖めてもらえるのが何より嬉しい。いやぁ、こういう細かなところまで気配りの利く、本当に良い釣り場なんですよ、ここは!
さて、お昼が近付き、次々お蕎麦目当てに事務所に戻ってくる釣り客と入れ替わる形で再び第2エリアへ戻る。今日のライトエリア。釣り客は多く、プレッシャーはかなり高いと見受けたが、それを上回る圧倒的な放流量のおかげでフライ師の小生にはまさに天国と言って良い。(ルアー師の皆様方は少し苦戦、というか技量差が歴然と出る状況であった様子。本格派エリア師は連発。素人さんは大苦戦という状況でありました。)ちなみに今夏からきれいなウッドデッキに改装された第2エリアには20名弱の釣り人が取り囲む状況。ちなみにフライ師は小生を含め7名という数だが、気になることはたった一つ。小生以外の釣り人は全て、
ラブ
ラブ
カップル!



なのだ。現在の管釣りにおいて、ルアー師のカップルはことさら珍しいものではなくなったが、フライ師のカップルはまだまだ珍しいもの。しかもそれが一度に3組も現れて、釣り場ヤモメの小生を悲しませる。本当なら今日は厄よけも兼ね、世に人が背負いし煩悩の数という

を切りにしたいとおもっていたが、あちらこちらのラブラブモードを目の当たりにすれば、逆に

という状態に突入。「ええええぃ、管釣りに愛など要らんわ!」などと訳の判らないことを口走りつつ、ただただフィッシングマシーンと化し、ひたすら竿を曲げ続ける。その鬼気迫るばかりの姿に周囲の視線がどんどん白くなっていくことを感じつつも、ほぼ2分に一尾のペースで釣ること3時間あまり。気がつけば煩悩の数などとっくに通り越し、150尾近くの釣果となっていた。50歳も過ぎたというのに、こんなことでムキになるとは。まったくもって性懲りもなく、あの大泥棒、石川五右衛門の辞世にならえば、
なごみの湖 持てるフライは 尽きるとも
世に釣り馬鹿の 種は尽きまじ
・・・とまぁ、かくもジタバタ生きながらえつつ、先ずは今年も暮れていこうとしております。
2009/12/29
御用納め!
を終えたこのひげオヤジ。師走に入ってからほとんど休みもなく過ごしてきたが、今日からやっと、6連休!がスタート。いやぁ、止まない雨もなければ、明けない夜もない・・・ということはまさに真実。先ずはゆったりと寝過ごした後、「ではでは、行ってきます!」と声高らかに出発。目指すは今やお馴染みとなった京都府相楽郡和束町、
なごみの湖

きれいに澄んだ青空の下、湯船森林公園を横目にしつつ、気持ちよく車を駐車場に近づけてみれば、
なんじゃあ、こりゃ!

とあのGパン刑事の雄叫びもかくやと言わんばかりの絶叫をあげる小生。長くこの釣り場に通う小生にとっても、生まれて初めて目にする、大混雑・・・が目の前に繰り広げられていた。
今日29日からが年越しのお休みと思えば、少しは混むとは予想していたが、まさかここまでとは思いも寄らぬ。「うーん、まいった・・・」と一人ごちつつも、ここまで来てたからには後には引けぬ。先ずは事務所にて、田中マネに、「いやぁ、混んでますね・・・」とぼやきつつのご挨拶。「うーん、やっぱし、今日から一斉にお休みだからね。まま、これから放流もするから。」と少し同情するがごときお声を響かせつつも、眼鏡の奧のその瞳は
エヘヘヘ・・・(^_^)v

「今日もしっかり放流しまっせ!」と頑張る田中マネ(手前)。なんとも頼もし・・・
としっかり笑っている。そりゃそうだ、こんなに大混雑、大繁盛が一ヶ月も続けば、携帯すら圏外となる、このショボイ事務所も、まちがいなく
「なごみ御殿!」

「なごみ御殿」想像図・・・手前がなんと、新装ライトエリア!
となってしまうはず。
とまれ、不景気ばかりが取りざたされる世の中だが、時にこういう景気の良い風景を目の当たりに出来たことだけでも、喜びとするのが妥当なのかも知れないなぁ、と妙に納得したりするのは、やはり年の瀬のせいなのか。
さて、今日は本湖は攻めずに(ってか、この状況では桟橋には割り込む隙間もないはず)ライトエリアの一日券を購入。時間券が中心のライトエリアなら、午後から空いてくるはず、という腹づもりでもあったが、実の所、今日は別の魂胆が。それは・・・
おニューなロッド!

の試し振りということが真の目的。今まで使っていた3番ロッドがどうにも気に入らず、釣りを始めたばかりの兄に譲ってしまい、その後釜にと新調したのがCampanellaの37113RW。とはいえ、オリジナルのままで購入するのも芸がないと考え、グリップやらラッピングスレッドやらを別にオーダー。さらに調子に乗った挙げ句、バットにネームまで入れてもらうという暴挙の後に購入した一本。できれば来春の解禁移行、石徹白で入魂!と考えていたが、それまで待ちきれないのが、なにせ小生イラチな関西人。先ずはチビマス相手にキャストの練習と思い、今日この日をデビューとすることにした。
さてゆるゆるとHardyのFeather-Weightをリールシートにセットしてみると、少し地味に選んだブラウンのラッピングと合わせ、これがなかなか良い感じ。小ぶりなコルクグリップも自然と手に馴染むのに満足しつつ、ラインを通しキャストしてみると、思った以上にパワーのあるバット部にしっかりラインを載せて先ずはまったりとシュート。すると伸びるラインを追いかけていく竿先が、すぐさまピタリと落ち着くのも気持ちよい。「うーん、これは良くできてるなぁ・・・」と改めて感心しつつ、先ずはゆっくりと前後に伸びるラインの軌跡を目で追いながら、キャストの練習を兼ねてBFを投げてみる。何度か澄んだ水底からフライを見に来る魚もいるが、やはり水温が低いのかフライを銜えるには至らない。20分ほどキャス練のつもりで続けてみたが、やはり魚を掛けて竿の曲がりを見てみたいという思いが勝つのは当然。
ということでBHタコでサイトの釣りへと変更。5メートルほどのキャストだが、フライがすうっと水に馴染んでいくのと同時に一尾のマスがクルンと反転するなり、
パックン!

とフライを銜えるのが目に入る。すんとロッドを立てれば、クゥンクゥンという小気味の良い振動がグリップから脳天に届いてくる。典型的なミディアムアクションの円弧を描くロッドを目で楽しみながら、先ずは今日の一尾目をネットイン。ニジマスの乱暴な走りにもばたつかずピタッと付いていくこのロッド。先ずはイメージ通りの一本であることに納得。いやぁ、良い買い物をしたと先ずは満足、満足・・・ということに相成った。
さて、その後も底まで沈めたフライを拾い食うマスも含め10尾ほど釣り上げた後、ひときわデカイ魚影がグワシとフライを横銜えするのが目に入る。ホイッと合わせてみればこれまでとは格段にちがう重い手応え。と同時に
ヤッ、ヤバイ!

水面下をのたうつのは年末特番としてこのライトエリアに特別放流された50センチ級のデカマス。6Xのティペットはともかくも、新品のロッドが折れやしないかと冷や冷やしつつ、先ずはHardyを使っての初めてのリールファイトに突入。無理に引っ張ることはさすがに出来ないものの、それでもしっかりとしたバットが魚の遁走をきちんと受け止めてくれる。慌てず騒がず、ロッドの能力に全てを預けてファイトすること数分。ようやくネットに収まったデブマスを見れば、この竿の真価を改めて痛感した次第。
いやぁ、さすがMade in Japan!やっぱこの国の人間の優秀さを思い知ることとなった。
さて、それから1時間あまり。リズム良く釣ったマスが20尾を越えるか否かの時に、ここ「なごみ」での年末年始スペシャル!とも言うべき特別大放流!のスタート
いやぁ、別にそんな事してもらわなくても・・・
と真断なく釣れ続いている小生。あまり釣果の伸びぬルアー師の面々に、少し遠慮しつつも、さらに活性の高まった魚たちを相手にすれば、
据え膳食わぬは男の恥!
とばかりに次々と竿を曲げていく。抜けるような青空の下、冬の陽差しにきらめきながら、きれいに曲がるロッドを見ていれば、今年一年の憂さがゆっくりゆっくり晴れていくよう。ほんとに、ほんとうに、今日は良い日だ。
さてさて30尾あまり釣り上げた所で時刻は11時30分を過ぎたあたり。「そういや今朝は朝飯を食ってなかった・・・」と思い出したこともあり、「んじゃ」とうなずきつつも再度、事務所へいそいそと向かう。受け付け奧の休憩所で小生を待つのは、これまた年末恒例
なごみの湖謹製・年越し蕎麦!

「はい、お待たせ!」とまぁ湯気の立つどんぶりを手にした田中マネ手づからのサービスにもあずかり、心と胃袋を一度に芯から暖めてもらえるのが何より嬉しい。いやぁ、こういう細かなところまで気配りの利く、本当に良い釣り場なんですよ、ここは!
****************************************
さて、お昼が近付き、次々お蕎麦目当てに事務所に戻ってくる釣り客と入れ替わる形で再び第2エリアへ戻る。今日のライトエリア。釣り客は多く、プレッシャーはかなり高いと見受けたが、それを上回る圧倒的な放流量のおかげでフライ師の小生にはまさに天国と言って良い。(ルアー師の皆様方は少し苦戦、というか技量差が歴然と出る状況であった様子。本格派エリア師は連発。素人さんは大苦戦という状況でありました。)ちなみに今夏からきれいなウッドデッキに改装された第2エリアには20名弱の釣り人が取り囲む状況。ちなみにフライ師は小生を含め7名という数だが、気になることはたった一つ。小生以外の釣り人は全て、
ラブ
ラブ
カップル!
先ずは管釣りカップルの定番、「貴女釣る人、僕掬う人」 羨ましい・・・

これも管釣りカップルの定番、「彼女に先に釣られ、焦る彼氏」 ざまぁ見ろ!

こちらはシニアのご夫婦。奥方がトラブっていても、旦那さんは一切、無視・・・。
一方、旦那さんがミスれば奥方、拍手とは。さ、流石の熟練カップル!
一方、旦那さんがミスれば奥方、拍手とは。さ、流石の熟練カップル!
なのだ。現在の管釣りにおいて、ルアー師のカップルはことさら珍しいものではなくなったが、フライ師のカップルはまだまだ珍しいもの。しかもそれが一度に3組も現れて、釣り場ヤモメの小生を悲しませる。本当なら今日は厄よけも兼ね、世に人が背負いし煩悩の数という
108尾

本湖のみならず、現在ライトエリアにも放流中のコーホ
を切りにしたいとおもっていたが、あちらこちらのラブラブモードを目の当たりにすれば、逆に
煩悩大爆発!

なんと怒りのあまり、アルビノまで釣れてきた。見た目とは裏腹の好ファイター!
という状態に突入。「ええええぃ、管釣りに愛など要らんわ!」などと訳の判らないことを口走りつつ、ただただフィッシングマシーンと化し、ひたすら竿を曲げ続ける。その鬼気迫るばかりの姿に周囲の視線がどんどん白くなっていくことを感じつつも、ほぼ2分に一尾のペースで釣ること3時間あまり。気がつけば煩悩の数などとっくに通り越し、150尾近くの釣果となっていた。50歳も過ぎたというのに、こんなことでムキになるとは。まったくもって性懲りもなく、あの大泥棒、石川五右衛門の辞世にならえば、
なごみの湖 持てるフライは 尽きるとも
世に釣り馬鹿の 種は尽きまじ
・・・とまぁ、かくもジタバタ生きながらえつつ、先ずは今年も暮れていこうとしております。
2009/12/29
2009年12月06日
My Sweet Home
12月6日
日曜とはいうもの、朝からバタバタと雑用のため出かけねばならぬのは、まさに今も続く「貧乏暇なし地獄」。それも何とか2時間あまりで片づけほっと一息、帰宅してみれば、「私も仕事よ。職場まで送ってね!」とまぁ奥方からの命令一下。思わず、「ははは」と平伏しつつ、先ずは彼女を無事にその職場まで送り届けた後、さらにもう一つあった雑用を片付けた所で、ようやく今日のお仕事も完了かと思い、ハタと気がつけば・・・
陽はまだ高い!
時計を見ればまだ午後1時の少し前。車の中には前回母袋釣行のタックル類がそのままになっている。「よぉし、それなら」と勢い込んでは、ずいぶんご無沙汰の限りである、

まで一走りすることに。さてこの南郷SC。地元民である小生にとってまさにホームポンドというべき釣り場なのだが、すーっと足を向けることもないまま今日に至っている。なぜ?と問われれば理由は一つ、

ということが理由。実を言えば、10月のオープン当初、一度様子を見に出かけているのだが、その折にも20数名のルアー師が狭いプールをぐるりと取り囲み、
入る隙間もない・・・
という惨々たる有様であり、結局、竿も出さずにスゴスゴ帰ってきたばかり。こうなれば、しばらくは模様ながめのままに放っておかねばならないと思いつつ今日に至った次第。こんなダメダメ釣り場までなぜかくまでの活況を・・・といえば、それはもう、なんといっても、ここ関西にも広がった、

に尽きる。ロッドにリール、それに小さなワレット一つで釣りに出かけられる気楽さに加え、駐車場完備の都市型レジャーとしても、安近短の代表格であることはいうに及ばず、今や琵琶湖でもどこでも、すっかり釣れなくなったブラック・バスに見切りをつけたルアー師が行き場を求めての結果であろう。特に夏場の水温管理が難しいこの関西では、新しい釣り場がそうそう出来る訳でもなく、「なごみ」やら「朽木」やら「サンク」やら、特定に釣り場に大勢のアングラーが殺到し、どこもかしこも、
オマツリ騒ぎ!(って、これは比喩でも何でもありません)
ということに。それでも「朽木KC」のようにルアーとフライの住み分けがしっかりできている所ならまだしも、ここ南郷のように、しっかりとした区割りもできていない(一応、ルアーとフライの区割りはあることはあるのだが、「別に何処で釣っても良いですよ」というのがここの管理人さんの基本ルール。ということから、実際には皆適当に空いた所に入っている)場所では、小生のキャストしたラインの上めがけ、右から左から前から後ろ(?)から、次々とルアーがキャストされ、まさに
釣りどころではない!
ということになる。ということから久しく避けていたこの釣り場だが、やはりそれはそれ、マイホーム・・・・ともなれば、放っておく訳には行かない。
さて釣り場に着いたのは1時を少し過ぎたあたり。ちらりとプールの方を覗けば、どうやら先客は15名足らず。比較的バックのある一番奥の釣り座も空いていることを確認してから、先ずは入漁券の購入。「釣れてますか?」といういつものご挨拶を管理人さんにかければ、
「今日はイワナを放したけど、うーん、渋いですよ。」
とのお返事。「なるほど、活性が低いのか・・・」とその言葉を真に受けるようでは真の南郷アングラー(略して「ナンラー」って、カッコ悪!)と呼ばれない。ちなみにここの管理人さんの、これまで繰り広げられた、幾つかのご発言をまとめれば、
「まだ水温が高くて、魚があんまり動かなくて・・・」
「しばらく雨がなくて、水が少し淀んできたから・・・」
「休みの日はプレッシャーが特に高くて、難しいですよ・・・」
「うーん、昨日まではすごく活性が高くてライズもあったのに・・・」
というその全てが、
という一言に要約されてしまうから恐ろしい。特に土日の繁忙期には、餌釣りエリア用の魚を確保するために、ルアーフライ池への放流量は激減。少なくとも厳寒期に入り、餌釣りの家族連れが来なくなるまでは、あくまで後回しになるのが、この釣り場の宿命なのである。(この釣り場、「釣った魚をその場で食させる」というのが先ず営業の基本方針。これなら釣り料金の上に調理代金まで取れる)ということで、今日も多大な期待はしないものの、先ずはプール一番奥の釣り座に陣取り、タックルのセットアップ。
さて今日、南郷にやって来た目的の一つは、年末に控えた「なごみ年越し蕎麦釣行」に向けてのタックルチェック。冬季の「なごみ」で用いるDLS(Deep Loosening System)の確認。特にタングステンビーズを使ったEHB(Extra Heavey Octopus-Bom)とマーカーとのバランス調整という宿題が前回釣行以降、残っている。さらにもう一つのお試しが、
ヒートテック
という防寒衣類のお試し。寒空の下、何時間も吹きさらしの北風に身をまかせることが多い管釣り稼業。先ずは防寒対策こそが釣果に大きく影響するのは必定。ということで、今、この国で一番儲かっているという大企業、



というお定まりのボケをご披露した上での、

のあれこれを試してみる。ちなみに今日はハイネックのアンダーウェアにタイツを着用。どちらも薄手な一枚だが、その効果はやはり絶大。特にタイツの暖かさといえば強力で、その上にはいていた裏フリースのカーゴパンツでは暑すぎるくらい。(ちなみに大津市の今日の気温は10℃。時折、向かいからの北風があった)いやぁ、これで上下3000円もしないとは・・・。「うーん、本当に、今の日本、デフレなんだ」と妙に納得し、それゆえ、釣果も先細りしているのかとあきらめつつも釣りを始める。
さて軽すぎればタナが十分に取れず、重すぎればインジケーターそのものが沈んでしまうというDLSのため、浮き下のバランスをあれこれ試行錯誤しつつも、なんとかきちんと仕掛けが水に馴染んだが思ったその瞬間、
ヒュン!
マーカーが消し込み、先ずは本日の第1尾となる40センチ弱のレインボー。ちなみにこの南郷SC。昨シーズンから、

という放流方針に大転換。高水温ですぐに弱ってしまうチビマスよりもある程度体力があって、環境の変化にも絶えられる大マスの方が放流の中心になっている。というのも「一尾でも死魚を出さない」という、民主党顔負けの徹底的な「管釣り仕分け」がその理由。それゆえ一尾掛けての楽しみは倍増したが、その分、
アタリがない!
ということに。ちなみに今日午後の釣り場には小生含め、15名の釣り人(ルアー師12名のフライ師3名)であったが、ルアー師の竿はほとんど曲がらずじまいに終わっている。特に家族連れが多く、ルアーキッズも多いこの釣り場で、こういうセッティングはいかがなものか・・・とも考えたりするが、それでもこちらは釣らねばならず、先ずはこういう魚の少ない時の必殺釣法、
ヘチ釣り
に挑戦する。ここ南郷SCは上手左手に取水口と電動水車が設定されており、水は常にヘチ沿いに流れている。ということから、魚達はスクールを作りつつ、プール護岸に沿ってグルグル回遊するというのがここでの基本パターン。(もちろん魚の数が多くなってくると、スクールは分散し、プール中央でも頻繁にアタリが出るが)それゆえ、可能な限り岸から離れて立ち、岸と平行にキャスティングするのが時にしてベストであったりする。ということでほとんどラインも出さず、水際1メートルほどの所を攻め続ければ、3分間に一度、アタリがあり、3回のアタリで1尾のマスが掛かってくる。釣果としてはそれなりに伸びていくが、なにせ、ほとんどリーダーを打ち返すだけのこの釣り。

ということで、時にラインを繰り出し、トヤーッ!っとばかり遠投してみるが、残念ながらそれではまったくアタリがない。ということで再度ヘチで2~3尾のマスを釣っては再びトヤーッ!の繰り返し。まぁまったく釣れないよりはマシであるにしろ、こんなことでしか釣れない釣り場であるというのが、この日本一のダメダメFF師こと、このひげオヤジにはまっことふさわしい、本当のMy Sweet-Homeであったりするのです。
さて、3時間あまりで何とか20尾あまりのマスをリリースし、帰宅することに。チケットを返すため、管理事務所に立ち寄れば、管理人さんは金庫を前に今日の売り上げ計算に余念がない。「ありがとやんした。」とチケットを返せば、「どうですか、釣れました?」とお定まりのご質問。「うーん、魚が少ないのか、ヘチでしか釣れないですね。」とありのままのことをぶちまけてみれば、
などと薄笑いを浮かべつつお答えなさるその横顔を垣間見れば、これぞこの寒さや不景気にもっとも力を発揮する、ユニクロならぬ

なのではないかと。
2009/12/06
日曜とはいうもの、朝からバタバタと雑用のため出かけねばならぬのは、まさに今も続く「貧乏暇なし地獄」。それも何とか2時間あまりで片づけほっと一息、帰宅してみれば、「私も仕事よ。職場まで送ってね!」とまぁ奥方からの命令一下。思わず、「ははは」と平伏しつつ、先ずは彼女を無事にその職場まで送り届けた後、さらにもう一つあった雑用を片付けた所で、ようやく今日のお仕事も完了かと思い、ハタと気がつけば・・・
陽はまだ高い!
時計を見ればまだ午後1時の少し前。車の中には前回母袋釣行のタックル類がそのままになっている。「よぉし、それなら」と勢い込んでは、ずいぶんご無沙汰の限りである、
南郷水産センター

まで一走りすることに。さてこの南郷SC。地元民である小生にとってまさにホームポンドというべき釣り場なのだが、すーっと足を向けることもないまま今日に至っている。なぜ?と問われれば理由は一つ、
こんなショボイ釣り場のくせに、最近やたら混む!

「混む!」といっても、まさかこれほどではない。これは南郷SC内にある青魚の池
ということが理由。実を言えば、10月のオープン当初、一度様子を見に出かけているのだが、その折にも20数名のルアー師が狭いプールをぐるりと取り囲み、
入る隙間もない・・・
という惨々たる有様であり、結局、竿も出さずにスゴスゴ帰ってきたばかり。こうなれば、しばらくは模様ながめのままに放っておかねばならないと思いつつ今日に至った次第。こんなダメダメ釣り場までなぜかくまでの活況を・・・といえば、それはもう、なんといっても、ここ関西にも広がった、
管釣りルアー師の大増殖!

こういうジュニア釣り師の姿があちこちなのも、この釣り場ならでは風景。がんばれ!
に尽きる。ロッドにリール、それに小さなワレット一つで釣りに出かけられる気楽さに加え、駐車場完備の都市型レジャーとしても、安近短の代表格であることはいうに及ばず、今や琵琶湖でもどこでも、すっかり釣れなくなったブラック・バスに見切りをつけたルアー師が行き場を求めての結果であろう。特に夏場の水温管理が難しいこの関西では、新しい釣り場がそうそう出来る訳でもなく、「なごみ」やら「朽木」やら「サンク」やら、特定に釣り場に大勢のアングラーが殺到し、どこもかしこも、
オマツリ騒ぎ!(って、これは比喩でも何でもありません)
ということに。それでも「朽木KC」のようにルアーとフライの住み分けがしっかりできている所ならまだしも、ここ南郷のように、しっかりとした区割りもできていない(一応、ルアーとフライの区割りはあることはあるのだが、「別に何処で釣っても良いですよ」というのがここの管理人さんの基本ルール。ということから、実際には皆適当に空いた所に入っている)場所では、小生のキャストしたラインの上めがけ、右から左から前から後ろ(?)から、次々とルアーがキャストされ、まさに
釣りどころではない!
ということになる。ということから久しく避けていたこの釣り場だが、やはりそれはそれ、マイホーム・・・・ともなれば、放っておく訳には行かない。
さて釣り場に着いたのは1時を少し過ぎたあたり。ちらりとプールの方を覗けば、どうやら先客は15名足らず。比較的バックのある一番奥の釣り座も空いていることを確認してから、先ずは入漁券の購入。「釣れてますか?」といういつものご挨拶を管理人さんにかければ、
「今日はイワナを放したけど、うーん、渋いですよ。」
とのお返事。「なるほど、活性が低いのか・・・」とその言葉を真に受けるようでは真の南郷アングラー(略して「ナンラー」って、カッコ悪!)と呼ばれない。ちなみにここの管理人さんの、これまで繰り広げられた、幾つかのご発言をまとめれば、
「まだ水温が高くて、魚があんまり動かなくて・・・」
「しばらく雨がなくて、水が少し淀んできたから・・・」
「休みの日はプレッシャーが特に高くて、難しいですよ・・・」
「うーん、昨日まではすごく活性が高くてライズもあったのに・・・」
というその全てが、
「めったに放流しないから、
釣れないんだよぉ~ん」
釣れないんだよぉ~ん」
という一言に要約されてしまうから恐ろしい。特に土日の繁忙期には、餌釣りエリア用の魚を確保するために、ルアーフライ池への放流量は激減。少なくとも厳寒期に入り、餌釣りの家族連れが来なくなるまでは、あくまで後回しになるのが、この釣り場の宿命なのである。(この釣り場、「釣った魚をその場で食させる」というのが先ず営業の基本方針。これなら釣り料金の上に調理代金まで取れる)ということで、今日も多大な期待はしないものの、先ずはプール一番奥の釣り座に陣取り、タックルのセットアップ。
さて今日、南郷にやって来た目的の一つは、年末に控えた「なごみ年越し蕎麦釣行」に向けてのタックルチェック。冬季の「なごみ」で用いるDLS(Deep Loosening System)の確認。特にタングステンビーズを使ったEHB(Extra Heavey Octopus-Bom)とマーカーとのバランス調整という宿題が前回釣行以降、残っている。さらにもう一つのお試しが、
ヒートテック
という防寒衣類のお試し。寒空の下、何時間も吹きさらしの北風に身をまかせることが多い管釣り稼業。先ずは防寒対策こそが釣果に大きく影響するのは必定。ということで、今、この国で一番儲かっているという大企業、
モノクロ

・・・って、ちがぁーう!
のらくろ・・・

って、なんて懐かし・・・
セパタクロー・・・

って、いったい誰がこんなことをするんだ!
というお定まりのボケをご披露した上での、
ユニクロ商品

のあれこれを試してみる。ちなみに今日はハイネックのアンダーウェアにタイツを着用。どちらも薄手な一枚だが、その効果はやはり絶大。特にタイツの暖かさといえば強力で、その上にはいていた裏フリースのカーゴパンツでは暑すぎるくらい。(ちなみに大津市の今日の気温は10℃。時折、向かいからの北風があった)いやぁ、これで上下3000円もしないとは・・・。「うーん、本当に、今の日本、デフレなんだ」と妙に納得し、それゆえ、釣果も先細りしているのかとあきらめつつも釣りを始める。
さて軽すぎればタナが十分に取れず、重すぎればインジケーターそのものが沈んでしまうというDLSのため、浮き下のバランスをあれこれ試行錯誤しつつも、なんとかきちんと仕掛けが水に馴染んだが思ったその瞬間、
ヒュン!
マーカーが消し込み、先ずは本日の第1尾となる40センチ弱のレインボー。ちなみにこの南郷SC。昨シーズンから、
数よりサイズ

という放流方針に大転換。高水温ですぐに弱ってしまうチビマスよりもある程度体力があって、環境の変化にも絶えられる大マスの方が放流の中心になっている。というのも「一尾でも死魚を出さない」という、民主党顔負けの徹底的な「管釣り仕分け」がその理由。それゆえ一尾掛けての楽しみは倍増したが、その分、
アタリがない!
ということに。ちなみに今日午後の釣り場には小生含め、15名の釣り人(ルアー師12名のフライ師3名)であったが、ルアー師の竿はほとんど曲がらずじまいに終わっている。特に家族連れが多く、ルアーキッズも多いこの釣り場で、こういうセッティングはいかがなものか・・・とも考えたりするが、それでもこちらは釣らねばならず、先ずはこういう魚の少ない時の必殺釣法、
ヘチ釣り
に挑戦する。ここ南郷SCは上手左手に取水口と電動水車が設定されており、水は常にヘチ沿いに流れている。ということから、魚達はスクールを作りつつ、プール護岸に沿ってグルグル回遊するというのがここでの基本パターン。(もちろん魚の数が多くなってくると、スクールは分散し、プール中央でも頻繁にアタリが出るが)それゆえ、可能な限り岸から離れて立ち、岸と平行にキャスティングするのが時にしてベストであったりする。ということでほとんどラインも出さず、水際1メートルほどの所を攻め続ければ、3分間に一度、アタリがあり、3回のアタリで1尾のマスが掛かってくる。釣果としてはそれなりに伸びていくが、なにせ、ほとんどリーダーを打ち返すだけのこの釣り。
あんまり楽しくない・・・

ヘチ釣りでも出る50センチオーバーの巨マス
・・・ってか、こんなの放流している暇あるなら、数放した方が良いのでは?
・・・ってか、こんなの放流している暇あるなら、数放した方が良いのでは?
ということで、時にラインを繰り出し、トヤーッ!っとばかり遠投してみるが、残念ながらそれではまったくアタリがない。ということで再度ヘチで2~3尾のマスを釣っては再びトヤーッ!の繰り返し。まぁまったく釣れないよりはマシであるにしろ、こんなことでしか釣れない釣り場であるというのが、この日本一のダメダメFF師こと、このひげオヤジにはまっことふさわしい、本当のMy Sweet-Homeであったりするのです。
さて、3時間あまりで何とか20尾あまりのマスをリリースし、帰宅することに。チケットを返すため、管理事務所に立ち寄れば、管理人さんは金庫を前に今日の売り上げ計算に余念がない。「ありがとやんした。」とチケットを返せば、「どうですか、釣れました?」とお定まりのご質問。「うーん、魚が少ないのか、ヘチでしか釣れないですね。」とありのままのことをぶちまけてみれば、
「そうすか、後もう少し水温が下がれば、
どんどん放流できるようになるんだけどね。」
どんどん放流できるようになるんだけどね。」
などと薄笑いを浮かべつつお答えなさるその横顔を垣間見れば、これぞこの寒さや不景気にもっとも力を発揮する、ユニクロならぬ
腹黒(ハラグロ)・・・

なのではないかと。
2009/12/06
2009年11月29日
もったいない・・・
11月28日、朝4時半
久方ぶりの早起きには当然のごとく魂胆あり。それは何を隠そう今月初め、小生に届いた一通の招待メール。発信場所は信州、差出人はお馴染みhajihadu大将。いわく、
「・・・久方ぶりに西に向かいます。場所は『フィッシング母袋』。初めて行く所なので、良ければご一緒しませんか?」
とのお誘い。他ならぬ大将からの、しかもこの秋、ろくに出かけられていない釣りのお誘いであるのなら、
「行きます、行きまあ~っす!」
と、今となってはとても懐かし「コント55号のジローさん」状態と化すこのひげオヤジ。前日から風邪気味で「コホン、コホン・・・」と咳の止まらぬ我が奥方の様子が、少しく気にはなりつつも、車は2ヶ月ぶりとなる名神~東海北陸道をひた走っていく。
一宮JCを過ぎた所から周囲を走る車は、ルーフキャリーにボードやらスキーを積む、まさに冬仕様。おそらくは今日がスキー場開きとなるのでなるのであろう。「そうか、もうそんな季節か・・・」と一人ごちつつ、まだノーマルタイヤのままの小生の車も遅れぬようにひたすら北上していく。
さて、ぎふ大和ICを降りたのは7時過ぎ。それからさらに20分ほど走りようやくお目当ての釣り場に到着。着くなり先ず驚いたのは、
車を置く場所がない!
今まで何度も訪れているが、いくら休日とはいえ、それほど混むことのなかった岐阜の管釣り。こんな規模の小さな管釣りで、それもこんな朝早く、いったいなぜ?と悩んでいても仕方ない。先ずは何とか空いていた駐車場一番隅のスペースに車を滑り込ませてはタックル一式をかついで受付のカウンターへ。

さてこのフィッシング母袋(もたい)。Web-Siteに掲示されている割引きチケットを差し出せば、たとえ休日であっても500円引きの1日なんと2500円! 不景気極まりないこのご時世。たとえ500円とはいえ、少しのお金も大事にしたい。それこそこの釣り場の名前のごとく、
母袋(もったい)ない!
という心がけこそ、何より大切にしたいものです。
とまぁ、この安価(やす)さが魅力となっての今日の混雑かと思いつつ「今日は混んでますね。」と、受付の若女将に聞けば、なんと「昨日放流しましたし、今日はレディース・デイなんですよ・・・」とのお返事。なんとまぁ、この釣り場毎月第2第4土曜日は女性はタダとなるとのこと。ということなればさらなる「母袋(もったい)ない精神」に誘われる小生、
なんてことを若女将めがけてに口走ったりするが、さすがに誰もが同じギャグを使うのであろう。若女将の「フンッ・・・」と鼻であしらうような冷たい横顔に少し傷つきつつも、先ずは釣り場目指して坂道を降りていくことになった。
朝日を背にした直径50メートルほどの釣り池を見ればすでに15名ほどの先客あり。確かにレディース・ディらしくカップルやら家族連れやら女性の姿もそこかしこ。どなたもカラフルなジャケットに身を包んでおられるのが、男臭いいつもの管釣りとは風情の異なる所。そんなちょっぴり華やかな釣り場の、さらに一番の好ポイントとなる取水バルブ前の流れ込みに陣取っているのは、何やらおぞましい影。ムムムッ!と思い近付いてみれば、なんとまあ、それは岐阜の怪人こと、しげじい殿

なのでありました。ちなみにこの母袋がホームグラウンドとなるしげじい殿。この釣り場は初めて、というhaji大将のために専属インストラクターのつもりで同行依頼した所、「んじゃ、行きますよ~ん!」と気持ちよくお返事をいただいていたが、これほど早いお出ましとは、さすがの小生も少しあせる。
おそるおそる近付きつつ、「おはようございます!」とお声を掛ければ相も変わらず小さなお目々がこの上なく人なつっこくたわんで見えたのが何よりのこと。さらにその奧を見れば、なんとしげじい殿の盟友でもあり、現在管釣り界の最高齢、岐阜の仙人こと釣りお爺さんのお姿までも目に入る。「ご無沙汰しています、どうもどうも」とご挨拶もそこそこに小生もその横に居並べば、ここはまさに"レディースデイ"ならぬ、ただの

へと早変わりしてしまうのですから不思議なこともあったものです。
さて、いつものロングリーダーシステムで快調に竿を曲げるしげじい殿と、流れ込み周りを丹念に探っておられる釣りお爺さんのお姿を横目に小生もタックルのセット。先ずはサーフェスを狙うつもりで、ソフトハックルを結び、丁寧にキャスト開始。
先ず一投目・・・二投目・・・三投目・・・、・・・十投目、
そして何も起こらないのは、やはり水温が低いせいと、朝一から多くの釣り人が殺到しているプレッシャーからのことと判断する。忘れた頃に起こるライズ目がけて、続けてドライを投げ続けるかと一瞬は迷いつつ、頭に浮かんだことは当然のごとく、
そんなことをしていたら、時間が母袋(もったい)ない!
ということ。サーフェスをあきらめ、そそくさとルースニングをセット。糸の先には毎度のごとくタコ(色はアプリコット)を結んでの第2投。すかさずククンと目印が沈むと同時に左腕をスンと伸ばせば、ロッドはきれいな弧を描いてくれる。サイズはさほどでもないものの4番の竿に6Xのティペットならスリルも十分。先ずは本日の一尾目をリリースした。

さてそれからしばらくの間は何ということもない普通の管釣り。3投に一度はアタリがあり、3回のアタリで1尾がヒットというペース。いやぁ、ここまで来て良かった、良かった・・・とほくそ笑みつつ、ふと受付事務所の方を見ると、忘れようとしても思い出せない、あのお馴染みのガニ股歩きが目に入ってくる。
おはよぉっす!
との声も爽やか。我等がhajihadu大将がようやくのご登場と相成った。さらにその後ろを見れば、FF界のMr.Slim(またの名を東海の湯あたり野郎とも)こと、massa520殿下のお姿もあった。


ご挨拶もそこそこに、先ずはお二人も我々と並んで釣り開始。キャスト開始早々、グンとロッドを曲げるhaji大将。本当にこの人何処に行っても手の早いことは言うまでもなし。さらにmassa殿下は小生と同じレフティながらきれいなループでラインを延ばして行かれる。今回のメンバーが全員揃った所で、小生ようやく一安堵しつつ、自分の釣りに集中する。先ずは先ほどのフライで3尾掛けた所、どういうことか後は音無し・・・。んじゃ・・・と思い、フライカラーをチェンジして(今度はオレゴンチーズ)、また3尾ばかり釣ると、再度音無し。次はサーモンピンク、また3尾。その次はホットオレンジと同じ事をなぜか繰り返し(オレンジだけは何とか粘って4尾まで数を延ばしたが)、何とか数を延ばしたが、それを最後に、後は何を投げても釣れなくなった。・・・・ってことはいったいどういうことよ?と自問自答してみれば答えは簡単。

ということに。魚の数は少ないとは思わないが、何せこの釣り人の数。ほぼ4メートル間隔に居並びつつ、誰もが同じ池の中央目がけてフライやらルアーを投げ込んで行けば、そりゃあもう魚もスレて当たり前田のクラッカー!となるのは必定。加えて、人間の影に脅えたせいか魚は沖目沖目を回遊している様子。となれば当然キャストの距離も伸ばさねばならない。そして遠い所でやっと出た渋いアタリを合わすとなれば、タコユーザーには当然起こる、
すっぽ抜け!
「うーん、せっかくアタったのに・・・・勿体ない、母袋(もったい)ない。」などとこの期に及んで、呟く羽目になろうとは、まさに予想だにせぬ、このひげオヤジでありました。
とまれ、何とか午前の釣果を15尾まで延ばした所で、お昼休憩。釣り場の片隅に設けられた東屋に陣取り、5人揃って、釣り談義ならぬ馬鹿話にうち興じる。ちなみにmassa殿下としげじい殿、釣りお爺さん殿は初対面。haji大将が中に立ってお互いの紹介などをして下さる。
大将:「しげさん、だからこの方がmassaさん」
しげ:「ああっ、初めまして、股さんですか?」
大将:「いや、ちがう、しげさん、massaさんだってば。」
しげ:「いや、こりゃ失礼、初めまして、マラさん。」
「・・・って、これはきっとワザと間違えてるんだ!」と誰もが一瞬思うのであろうが、それがなんと、決してワザとではないということをご承知下さいませ、massa殿下。こんなことで腹を立てていては、

にはとても迫れないということを、何卒、何卒、ご理解賜りますように・・・。
さて、massa殿がご持参下さった名古屋名菓と、しげじい殿が振る舞って下さった「インスタントコーヒーのお茶割り(?)」いう訳の判らないもので、優雅なティータイムを過ごした後、午後の部に突入。釣り場に戻れば、さらに釣り人の数は増えている。このうちの数名をあのGFGへ拉致してくれようか、という情念がふと湧き起こるが、そんなことはいくら考えても無駄。それから2時間近くはまったくのノーバイト、ノーフィッシュ。特に午後からは風が強くなり、ただでも流水のせいでドラグの掛かりやすい状況に加え、マーカーが風にあおられ、フライが上手く流れてくれない。流れのない流心近くへキャストしようとすれば、準備した5番の竿では役不足。リーダーが次々お祭りになって釣りどころの騒ぎではなくなってしまう。

さて3時前になって、釣り場をしげじい殿の陣取る、奧の土手際へと移動。見ればしげじい殿もタナを浅めに取ったルースニングで釣っておられるご様子。とはいえ、成果はさほど芳しくないご様子で、
「やっぱ、わしはわしのやり方で釣る!」
と、何を今さらなことを叫びつつ、釣り座を移動して行かれる。ということがきっかけになったのか、はたまた日の陰る頃になって、釣り客が一人減り二人減りした結果、急速にプレッシャーが収まったのか、それ以降、急にアタリが出たした小生。特にフライを蛍光色から普段全く使わないダークオリーブに変えた途端に成績が良くなった。幾度かバラしつつも3尾を追加した後、よぉし、それならここからが勝負!と考え、マーカーにはあの、

を投入。さらに2尾を追加した所で、フライは小生が勝手に、
トワイライト・エクスプレス
と名づけているアプリコットのタコ(なぜか、夕まずめによく釣れるこの色・・・理由はまったくなし。要するに自信のあるフライだから釣れる気がするだけ?)で一気に連チャンモードに突入する。途中から並んで竿を出しているhaji大将やらmassa殿下を尻目に、一人竿を曲げては、

と豪語する。ということで、残り1時間という所で数を一気に二桁以上に延ばし、午後の部も何とか溜飲を下げることが出来た。
なんて書いていると、いかにも小生が名人上手のように思われる方もおられるであろうが、実際の所、あのトーナメントマーカーの威力に助けられての結果、というのが本当のところ。なにせ感度抜群のこのマーカー。ちなみに魚がフライの手前で反転しただけでしっかりとアタリが出る。そのせいか、最後の1時間で釣った8尾のうち、スレ(鼻先、胸ビレ、お腹の三箇所)が3尾混じったというのは決して偶然のことではない。さらにボディの範囲上を水面下に沈めているこのマーカー。おかげで風の影響も少なく、限りなく自然にフライをドリフトできるのも優れた能力の一つと言って良いのでしょう。本当に状況が厳しくなればなるほど、その真価を発揮する、まさに
究極の管釣りアイテム!
と絶賛するしかありません。
(って、これぐらい宣伝したら良いですか、CreekWalkers大元帥閣下。ちなみにこれから年の瀬、お歳暮の季節。お忘れなく!)
さて、それほど優れたマーカーなら、なんで朝一番から使わないのか?と御疑問の向きもあるでしょうが、何せ1個300円以上するこのマーカー。ここ母袋のように比較的魚のデカイ釣り場では、リーダーを切られて紛失するなんてことになったら、
まったくもって、母袋(もったい)ない!
ということであることは、皆様方、当然ご承知のことと思いつつ・・・。
さて、陽も西の山の端に隠れた4時半にはしっかりと釣りも終了。一足先にお戻りになられた釣りお爺さんとは先に別れを告げてはいるが、まっすぐ自宅に戻るというしげじい殿ともここでのお別れ。「来年は、あの渓に連れていってね!」とお願いすれば、「ああ、判った、判った。いつでも連れていくからな。」というお優しい言葉はうれしいものの、「三歩歩けば全て忘れる鳥頭(とりあたま)」なお人だけに本当にその言葉を信用して良いのかどうかは判らない。
他にも、「今回、ご一緒できなかったウコ殿にもよろしくね。」と伝言を頼んだが、それもまた、
「ウコ君、あの、ひげオヤジ殿が思いきり、君の悪口を言っておったよ。ハハハ・・・」
なんてことに変わるかも知れぬ事なぞ、少々覚悟をしておかねばならない次第。
しげじい殿とお別れした後は、すでに冬をしっかり感じさせる飛騨の風に冷えきった体を慰めるべく、釣り場から少し走った所にある「母袋温泉」へ向かい、haji大将、massa殿下と直行。釣り場とはうって変わって、他に誰一人湯治の客のいない釣り場を三人で満喫。さらにその帰りにはみやげとして、

を購入。しばしの歓談の後、お二人とも近日の再会を約してお別れすることになる。・・・・その2時間後、ようやく我が家に帰り着いたこのひげオヤジ。「ただいま・・・」と玄関を開ければ、すぐさま毛布ひっかぶって寝ている奥方の姿が目に入る。
ひげ:「今、帰ったよ。どう、風邪の具合は?」
奥方:「・・・・・・・・・・・・・・。」
ひげ:「大丈夫なの、熱はないの?」
奥方:「何、今さら言ってんのよ、私が、ゴホッ、こんなに、ゴホッ、く、苦しんでるってのに、あんた・・・って、人は。ゴホゴホゴホ・・・。」
ひげ:「いや、ゴメン。でも、ほら、今日はおみやげも買ってきたから。」
と買ってきたばかりの名産品を前に出せば、奥方の目はさらに血走る。
奥方:「なにが、おみやげよ、そんなもの、いらない、今すぐ捨ててしまいなさい!」
ひげ:「えっ、せっかく買ってきたのに、す、捨てるの、これを?」
奥方「そんなもの、見たくもない、早く捨ててきてぇ!」
(ということで読者諸兄の皆様方には、この記事のオチがいかなるものか、お判りいただけたでしょう。となれば、まずはご一緒に。せぇぇぇぇーの)
す、捨てるなんて、も、
母袋(もったい)ない!
2009/11/28
久方ぶりの早起きには当然のごとく魂胆あり。それは何を隠そう今月初め、小生に届いた一通の招待メール。発信場所は信州、差出人はお馴染みhajihadu大将。いわく、
「・・・久方ぶりに西に向かいます。場所は『フィッシング母袋』。初めて行く所なので、良ければご一緒しませんか?」
とのお誘い。他ならぬ大将からの、しかもこの秋、ろくに出かけられていない釣りのお誘いであるのなら、
「行きます、行きまあ~っす!」
と、今となってはとても懐かし「コント55号のジローさん」状態と化すこのひげオヤジ。前日から風邪気味で「コホン、コホン・・・」と咳の止まらぬ我が奥方の様子が、少しく気にはなりつつも、車は2ヶ月ぶりとなる名神~東海北陸道をひた走っていく。
一宮JCを過ぎた所から周囲を走る車は、ルーフキャリーにボードやらスキーを積む、まさに冬仕様。おそらくは今日がスキー場開きとなるのでなるのであろう。「そうか、もうそんな季節か・・・」と一人ごちつつ、まだノーマルタイヤのままの小生の車も遅れぬようにひたすら北上していく。
さて、ぎふ大和ICを降りたのは7時過ぎ。それからさらに20分ほど走りようやくお目当ての釣り場に到着。着くなり先ず驚いたのは、
車を置く場所がない!
今まで何度も訪れているが、いくら休日とはいえ、それほど混むことのなかった岐阜の管釣り。こんな規模の小さな管釣りで、それもこんな朝早く、いったいなぜ?と悩んでいても仕方ない。先ずは何とか空いていた駐車場一番隅のスペースに車を滑り込ませてはタックル一式をかついで受付のカウンターへ。

さてこのフィッシング母袋(もたい)。Web-Siteに掲示されている割引きチケットを差し出せば、たとえ休日であっても500円引きの1日なんと2500円! 不景気極まりないこのご時世。たとえ500円とはいえ、少しのお金も大事にしたい。それこそこの釣り場の名前のごとく、
母袋(もったい)ない!
という心がけこそ、何より大切にしたいものです。
とまぁ、この安価(やす)さが魅力となっての今日の混雑かと思いつつ「今日は混んでますね。」と、受付の若女将に聞けば、なんと「昨日放流しましたし、今日はレディース・デイなんですよ・・・」とのお返事。なんとまぁ、この釣り場毎月第2第4土曜日は女性はタダとなるとのこと。ということなればさらなる「母袋(もったい)ない精神」に誘われる小生、
「ええっ!そんなことなら
女装してくれば良かった!」
女装してくれば良かった!」
なんてことを若女将めがけてに口走ったりするが、さすがに誰もが同じギャグを使うのであろう。若女将の「フンッ・・・」と鼻であしらうような冷たい横顔に少し傷つきつつも、先ずは釣り場目指して坂道を降りていくことになった。
朝日を背にした直径50メートルほどの釣り池を見ればすでに15名ほどの先客あり。確かにレディース・ディらしくカップルやら家族連れやら女性の姿もそこかしこ。どなたもカラフルなジャケットに身を包んでおられるのが、男臭いいつもの管釣りとは風情の異なる所。そんなちょっぴり華やかな釣り場の、さらに一番の好ポイントとなる取水バルブ前の流れ込みに陣取っているのは、何やらおぞましい影。ムムムッ!と思い近付いてみれば、なんとまあ、それは岐阜の怪人こと、しげじい殿

なのでありました。ちなみにこの母袋がホームグラウンドとなるしげじい殿。この釣り場は初めて、というhaji大将のために専属インストラクターのつもりで同行依頼した所、「んじゃ、行きますよ~ん!」と気持ちよくお返事をいただいていたが、これほど早いお出ましとは、さすがの小生も少しあせる。
おそるおそる近付きつつ、「おはようございます!」とお声を掛ければ相も変わらず小さなお目々がこの上なく人なつっこくたわんで見えたのが何よりのこと。さらにその奧を見れば、なんとしげじい殿の盟友でもあり、現在管釣り界の最高齢、岐阜の仙人こと釣りお爺さんのお姿までも目に入る。「ご無沙汰しています、どうもどうも」とご挨拶もそこそこに小生もその横に居並べば、ここはまさに"レディースデイ"ならぬ、ただの
敬老の日・・・

釣り支度に余念のない釣りお爺さん殿。渓師としてのキャリアはもちろん、
いまや管釣り界の最長老として、「ギネスに登録」申請中・・・?
いまや管釣り界の最長老として、「ギネスに登録」申請中・・・?
へと早変わりしてしまうのですから不思議なこともあったものです。
さて、いつものロングリーダーシステムで快調に竿を曲げるしげじい殿と、流れ込み周りを丹念に探っておられる釣りお爺さんのお姿を横目に小生もタックルのセット。先ずはサーフェスを狙うつもりで、ソフトハックルを結び、丁寧にキャスト開始。
先ず一投目・・・二投目・・・三投目・・・、・・・十投目、
そして何も起こらないのは、やはり水温が低いせいと、朝一から多くの釣り人が殺到しているプレッシャーからのことと判断する。忘れた頃に起こるライズ目がけて、続けてドライを投げ続けるかと一瞬は迷いつつ、頭に浮かんだことは当然のごとく、
そんなことをしていたら、時間が母袋(もったい)ない!
ということ。サーフェスをあきらめ、そそくさとルースニングをセット。糸の先には毎度のごとくタコ(色はアプリコット)を結んでの第2投。すかさずククンと目印が沈むと同時に左腕をスンと伸ばせば、ロッドはきれいな弧を描いてくれる。サイズはさほどでもないものの4番の竿に6Xのティペットならスリルも十分。先ずは本日の一尾目をリリースした。

さてそれからしばらくの間は何ということもない普通の管釣り。3投に一度はアタリがあり、3回のアタリで1尾がヒットというペース。いやぁ、ここまで来て良かった、良かった・・・とほくそ笑みつつ、ふと受付事務所の方を見ると、忘れようとしても思い出せない、あのお馴染みのガニ股歩きが目に入ってくる。
おはよぉっす!
との声も爽やか。我等がhajihadu大将がようやくのご登場と相成った。さらにその後ろを見れば、FF界のMr.Slim(またの名を東海の湯あたり野郎とも)こと、massa520殿下のお姿もあった。

着くなりいきなりの「ヒットォォオオ!」とまぁ、抜け目ないのが我が大将の真骨頂

massa殿下の体型。なんと後ろの木と、ほとんど同じ太さということが信じられますか、皆さん?
ご挨拶もそこそこに、先ずはお二人も我々と並んで釣り開始。キャスト開始早々、グンとロッドを曲げるhaji大将。本当にこの人何処に行っても手の早いことは言うまでもなし。さらにmassa殿下は小生と同じレフティながらきれいなループでラインを延ばして行かれる。今回のメンバーが全員揃った所で、小生ようやく一安堵しつつ、自分の釣りに集中する。先ずは先ほどのフライで3尾掛けた所、どういうことか後は音無し・・・。んじゃ・・・と思い、フライカラーをチェンジして(今度はオレゴンチーズ)、また3尾ばかり釣ると、再度音無し。次はサーモンピンク、また3尾。その次はホットオレンジと同じ事をなぜか繰り返し(オレンジだけは何とか粘って4尾まで数を延ばしたが)、何とか数を延ばしたが、それを最後に、後は何を投げても釣れなくなった。・・・・ってことはいったいどういうことよ?と自問自答してみれば答えは簡単。
スレ切った魚が、少しの間でフライを見切る!

白泡の中から引きずり出したブラウン45センチ。胸ビレが欠けてなけりゃと惜しみつつ・・・
ということに。魚の数は少ないとは思わないが、何せこの釣り人の数。ほぼ4メートル間隔に居並びつつ、誰もが同じ池の中央目がけてフライやらルアーを投げ込んで行けば、そりゃあもう魚もスレて当たり前田のクラッカー!となるのは必定。加えて、人間の影に脅えたせいか魚は沖目沖目を回遊している様子。となれば当然キャストの距離も伸ばさねばならない。そして遠い所でやっと出た渋いアタリを合わすとなれば、タコユーザーには当然起こる、
すっぽ抜け!
「うーん、せっかくアタったのに・・・・勿体ない、母袋(もったい)ない。」などとこの期に及んで、呟く羽目になろうとは、まさに予想だにせぬ、このひげオヤジでありました。
****************************************
とまれ、何とか午前の釣果を15尾まで延ばした所で、お昼休憩。釣り場の片隅に設けられた東屋に陣取り、5人揃って、釣り談義ならぬ馬鹿話にうち興じる。ちなみにmassa殿下としげじい殿、釣りお爺さん殿は初対面。haji大将が中に立ってお互いの紹介などをして下さる。
大将:「しげさん、だからこの方がmassaさん」
しげ:「ああっ、初めまして、股さんですか?」
大将:「いや、ちがう、しげさん、massaさんだってば。」
しげ:「いや、こりゃ失礼、初めまして、マラさん。」
「・・・って、これはきっとワザと間違えてるんだ!」と誰もが一瞬思うのであろうが、それがなんと、決してワザとではないということをご承知下さいませ、massa殿下。こんなことで腹を立てていては、
岐阜県民の真実!

「この釣り場はワシのもんじゃぁ!」と駄々をこねるしげじい殿。なんて、可愛い・・・
にはとても迫れないということを、何卒、何卒、ご理解賜りますように・・・。
さて、massa殿がご持参下さった名古屋名菓と、しげじい殿が振る舞って下さった「インスタントコーヒーのお茶割り(?)」いう訳の判らないもので、優雅なティータイムを過ごした後、午後の部に突入。釣り場に戻れば、さらに釣り人の数は増えている。このうちの数名をあのGFGへ拉致してくれようか、という情念がふと湧き起こるが、そんなことはいくら考えても無駄。それから2時間近くはまったくのノーバイト、ノーフィッシュ。特に午後からは風が強くなり、ただでも流水のせいでドラグの掛かりやすい状況に加え、マーカーが風にあおられ、フライが上手く流れてくれない。流れのない流心近くへキャストしようとすれば、準備した5番の竿では役不足。リーダーが次々お祭りになって釣りどころの騒ぎではなくなってしまう。

これが午後一番の釣り場の様子。まさに芋の子洗うがごとし・・・
さて3時前になって、釣り場をしげじい殿の陣取る、奧の土手際へと移動。見ればしげじい殿もタナを浅めに取ったルースニングで釣っておられるご様子。とはいえ、成果はさほど芳しくないご様子で、
「やっぱ、わしはわしのやり方で釣る!」
と、何を今さらなことを叫びつつ、釣り座を移動して行かれる。ということがきっかけになったのか、はたまた日の陰る頃になって、釣り客が一人減り二人減りした結果、急速にプレッシャーが収まったのか、それ以降、急にアタリが出たした小生。特にフライを蛍光色から普段全く使わないダークオリーブに変えた途端に成績が良くなった。幾度かバラしつつも3尾を追加した後、よぉし、それならここからが勝負!と考え、マーカーにはあの、
トーナメントマーカー!

を投入。さらに2尾を追加した所で、フライは小生が勝手に、
トワイライト・エクスプレス
と名づけているアプリコットのタコ(なぜか、夕まずめによく釣れるこの色・・・理由はまったくなし。要するに自信のあるフライだから釣れる気がするだけ?)で一気に連チャンモードに突入する。途中から並んで竿を出しているhaji大将やらmassa殿下を尻目に、一人竿を曲げては、
「だって、ここまで来て、たくさんたくさん釣らなかったら
母袋(もったい)ないじゃないですか!」
母袋(もったい)ないじゃないですか!」

と豪語する。ということで、残り1時間という所で数を一気に二桁以上に延ばし、午後の部も何とか溜飲を下げることが出来た。
なんて書いていると、いかにも小生が名人上手のように思われる方もおられるであろうが、実際の所、あのトーナメントマーカーの威力に助けられての結果、というのが本当のところ。なにせ感度抜群のこのマーカー。ちなみに魚がフライの手前で反転しただけでしっかりとアタリが出る。そのせいか、最後の1時間で釣った8尾のうち、スレ(鼻先、胸ビレ、お腹の三箇所)が3尾混じったというのは決して偶然のことではない。さらにボディの範囲上を水面下に沈めているこのマーカー。おかげで風の影響も少なく、限りなく自然にフライをドリフトできるのも優れた能力の一つと言って良いのでしょう。本当に状況が厳しくなればなるほど、その真価を発揮する、まさに
究極の管釣りアイテム!
と絶賛するしかありません。
(って、これぐらい宣伝したら良いですか、CreekWalkers大元帥閣下。ちなみにこれから年の瀬、お歳暮の季節。お忘れなく!)
さて、それほど優れたマーカーなら、なんで朝一番から使わないのか?と御疑問の向きもあるでしょうが、何せ1個300円以上するこのマーカー。ここ母袋のように比較的魚のデカイ釣り場では、リーダーを切られて紛失するなんてことになったら、
まったくもって、母袋(もったい)ない!
ということであることは、皆様方、当然ご承知のことと思いつつ・・・。
****************************************
さて、陽も西の山の端に隠れた4時半にはしっかりと釣りも終了。一足先にお戻りになられた釣りお爺さんとは先に別れを告げてはいるが、まっすぐ自宅に戻るというしげじい殿ともここでのお別れ。「来年は、あの渓に連れていってね!」とお願いすれば、「ああ、判った、判った。いつでも連れていくからな。」というお優しい言葉はうれしいものの、「三歩歩けば全て忘れる鳥頭(とりあたま)」なお人だけに本当にその言葉を信用して良いのかどうかは判らない。
他にも、「今回、ご一緒できなかったウコ殿にもよろしくね。」と伝言を頼んだが、それもまた、
「ウコ君、あの、ひげオヤジ殿が思いきり、君の悪口を言っておったよ。ハハハ・・・」
なんてことに変わるかも知れぬ事なぞ、少々覚悟をしておかねばならない次第。
しげじい殿とお別れした後は、すでに冬をしっかり感じさせる飛騨の風に冷えきった体を慰めるべく、釣り場から少し走った所にある「母袋温泉」へ向かい、haji大将、massa殿下と直行。釣り場とはうって変わって、他に誰一人湯治の客のいない釣り場を三人で満喫。さらにその帰りにはみやげとして、
「母袋燻(い)り豆腐」

を購入。しばしの歓談の後、お二人とも近日の再会を約してお別れすることになる。・・・・その2時間後、ようやく我が家に帰り着いたこのひげオヤジ。「ただいま・・・」と玄関を開ければ、すぐさま毛布ひっかぶって寝ている奥方の姿が目に入る。
ひげ:「今、帰ったよ。どう、風邪の具合は?」
奥方:「・・・・・・・・・・・・・・。」
ひげ:「大丈夫なの、熱はないの?」
奥方:「何、今さら言ってんのよ、私が、ゴホッ、こんなに、ゴホッ、く、苦しんでるってのに、あんた・・・って、人は。ゴホゴホゴホ・・・。」
ひげ:「いや、ゴメン。でも、ほら、今日はおみやげも買ってきたから。」
と買ってきたばかりの名産品を前に出せば、奥方の目はさらに血走る。
奥方:「なにが、おみやげよ、そんなもの、いらない、今すぐ捨ててしまいなさい!」
ひげ:「えっ、せっかく買ってきたのに、す、捨てるの、これを?」
奥方「そんなもの、見たくもない、早く捨ててきてぇ!」
(ということで読者諸兄の皆様方には、この記事のオチがいかなるものか、お判りいただけたでしょう。となれば、まずはご一緒に。せぇぇぇぇーの)
す、捨てるなんて、も、
母袋(もったい)ない!
2009/11/28
2009年11月23日
Please Please Me
さてさて、怠惰をもって知られるこのひげオヤジ。なんとまあ、これがもうまったくもっての、久方ぶりのブログ更新。なぜにこれまで・・・と、問われれるならば、9月、渓流での釣りが終わりを告げるとともに、昨年来なぜか恒例となってしまった
秋の貧乏暇なし月間!
が今年もスタート。平日土日を問わず仕事が絶えず、朝7時から夜7時までの12時間勤務の日々が続く。とはいえ、このご時世。
「仕事があるだけマシ・・・」
と良いように考えつつ気がつけば10月もすでに終わりとなる。月替わりになり、なんとか4週ぶりに休みが取れるかなどと考えるのもぬか喜び。そんな時を狙い澄ましたように、親戚は来るわ、葬式はあるわ、おまけに今年85歳の老母までも「足が痛い・・・」と泣き出す始末。そんなかんなで東奔西走するうちに、なんと、小生・・・
血尿が出た・・・
その日、朝から「微熱があるかな・・・」と思っていた矢先のこと。症状から推察するにこれは、過労およびストレスから来る膀胱炎・・・と自己診断。今までも何度も経験している病気だが、自分の体が壊れていることがしっかり見て取れる分、さすがに少し精神的にも参る。医者に行って抗生物質などもらえば良いのだろうが、先ずはしっかり水分を取って、後は
寝る・・・zzzzz
少し起きて、水をたらふく飲み、またまた
寝る、寝る、ただひたすら寝る・・・zzzzZZZ
ということで目が覚めたら11月23日。なんと3連休も最終日になっている。少しは養生したおかげで体調の方も何とか回復。朝6時の空を見れば、朝靄の向こう側に青空も見える。
んじゃ、出発!
ということで、ほぼ2ヶ月ぶりに竿をかついで出かけることにした。
行き先はあれこれ迷ってみたものの、秋行楽のハイシーズンに加え、3連休の最終日。これはもう、どこへ行っても混んでいるだろうと考えた挙げ句、いつも、どんな時も、たとえ地球滅亡の日であっても、絶対に混むことのない

に決定。人も少ないが、魚も少ないことでは日本最大級というこの釣り場。釣果は臨めなくとも、久方ぶりの休日釣行。要らぬ事に気を揉むこともなく、ひたすらひたすらのんびりしたく思った次第。
さて現地に着いたのは8時少し前。7時から営業と聞いていたが、それはそれ予想通り・・・

なるほどね、と納得しつつ、竿やらタックルバッグをかついで、釣り場に出れば、なぜか1年前に訪れた時より、一段と、
荒涼・・・
とした気配があたりに漂う。「ほんまに、営業してはるんかいな・・・?」と不安に胸を締め付けつつも、池の横の事務所へと向かえば、中には蛍光灯の灯りとともに人の気配があり。「おはようございます。」と少しびくつきながらドアを開ければ、なんと、例の、あの管理人さんは今日も、何とか生きていた。
「以前も来て頂いてますよね・・・。」というお声を聞けばこれはもうまちがないなく亡霊でも悪夢でもなく、この釣り場は今の存在するんだ。ということで少し安心し、入漁料を払う。(1日3500円。チケットなど面倒臭いものはここでは一切渡されない。全ては現金取っ払いのバッタ屋商法!)

さて人っ子一人いない池を眺め渡せば、岸辺にスクリーングするチビマス達が盛んにライズ。その光景を見た瞬間、「おおおっ、なんと、魚がいるぞ!」などと叫んでしまうとは、まったくもって、
管釣り・・・?
に来ているとは思えない言葉を胸の中で絶叫しつつ、そそくさとタックルをセット。これまでの過去の経験からすると、「朝一番 バタバタ釣れる GFG 束の間なれば 後はボーゼン」などと百人一首にも載せたいほどの名歌が似合うこの釣り場。先ずはこのライズの収まらぬうちに数を稼がない限り、

俺たちにマスはない!
とBonnie and Clydeも真っ青になってしまう劇的釣り場なのだ。ということで、先ずはドライで思った所、なんとBF用のフライボックスがバッグにない。それじゃ・・・ということでソフトハックルを代用品に、先ずは4番の竿でキャスト開始。ライズの最中にフライを打ち込めば、着水と同時に、
ガボリ!
と大きな飛沫。一投目はあわせ損ねたが次なるキャストでのライズには、ガツンとあわせて先ずは、25センチ足らずの色白はんなりな

を釣り上げた。ということで後はそこここのライズを狙ってマシンガンキャスト。着水後すぐにあたりがなくとも、二度三度軽くリトリーブしてやれば、ラインの先端がクィンと引き込まれてアタリが取れる。とまぁ、ライズの収まるまでの40分ほどで、8尾のマスを掛けたりすれば、ここGFGでは
爆釣!
ということになったりする。さて日が昇り光が水面に射し込むようになれば、ライズリングも次第に鳴りを潜め、先ほどまで水面近くに見えていた魚影もいつもまにか消えてなくなる。となれば、ここでお馴染みのタコ爆弾の投下と相成る次第。
・・・ということで、これから先に艱難辛苦が待つはずのこの釣り場であるだが、何と今日は


というのだから人生何が起こるか判りません。もしかするとあのCreekWalker大元帥御考案の必殺マーカーが功を奏したのかも知れぬと思いつつも、先ずは飽きぬ程度のリズムで釣れ続くことに、驚きつつも嬉しさを噛み殺す。(というようりも、今回のGFG。いつもなら昼前から全く見えなくなる魚影が、一日中普通に見えていた。これはおそらく、滋賀の釣り場でありながら”C&R”が定着して魚が残ることになったと推察する次第。とまれ何より、何より・・・・)
ひとしきりマスを釣っては逃がし、釣っては逃がししているうちに(今日の総釣果は50尾超。このGFGではまさに奇蹟!)時計は12時になる。んじゃ、ぼちぼち昼飯と思い、いったん、車に戻り、買い置いてあった昼飯を取って戻る。冷えたサンドイッチをそのまま頬張るには少し肌寒い今日。となれば、何か温かい飲み物をと思い、備え付けの自販機に近付けば、
電源が入っていない・・・・
まま、これと同じ事は過去にも経験している小生。すかさず事務室のドアを開け、PCを前に何やら思案深げな管理人さんにおそるおそる「あのぉ、外の自販機使えないんですか?」声を掛ける。すると、いかにも面倒臭げにやおら小生に向け顔を上げた管理人さんはズバリ一言!
「うん、使えない!」
うぅぅぅぅん、ついにとうとう、ここまで落ちぶれたのか、GFG。その営業成績のあまりの悪さに、電気すら止められているのかと瞬時に推察。たしかに3連休の最終日、しかも絶好の釣り日和ともなる今日。こんな時でさえ、この釣り場への総客数は、小生を含めたった

うーむ、秋のハイシーズン、さらには管釣りブームなどという軽佻浮薄な浮き世に目を向けることもなく、ただただ我が道を歩むこの釣り場こそ、まさに「龍馬が行く」か、はたまた、

馬鹿の上の雲・・・
ともいうべき、あの司馬先生が生涯憂えてこられた、この国の歴史を背負ったものなのであろう。などと感慨に耽りつつも、「くそぉ、それなら水筒持ってくるんだった・・・」といくら悔やんでも後悔先に立たず、さてさて困ったな、と思案している小生に向かい、管理人さんはこともなげに、
「インスタントで良いなら、そこの、勝手に入れて飲んでもらって良いですよ。」
とのこと。見れば、電気ポットに紙コップ。さらには粉コーヒーの瓶やらミルクやらが壁際に一式揃えてある。
「ええっ、ほんとに良いんですか?」
などと口先では遠慮しつつも、気がつけばコーヒー粉を入れたコップにお湯を注ぎつつある小生がそこにいた。「いやぁ、ありがとうございます。」とお礼を言いつつ、さらに事務所の奧を見れば、ミニコンポが一式。さらに反対側の壁面の棚には所狭しと音楽CDが並んでいる。かつてこの釣り場で幾度か釣りのBGMに聴いていたJ.ColtraneやらPink-Floydやらに、「あれれ、なんでこんなとこで?」と思っていた謎が今全て解ける。
「いやぁ、すごい数のCDですね。ロックがお好きなんですか?」とお伺いすれば、管理人さんは破顔相好、「いやぁ、こんな所で一日店番なんで、他に楽しみもなくて・・・。」などというお言葉を皮切りに、しばらくの間、昔懐かしのロック談義に花が咲いたりする。聞けば、この管理人さん、小生より4つ年下。中学生の時にThe Beatlesにかぶれ、それ以来のロック狂とのこと。ZeppやらPurpleの全盛期をリアルタイムでは知らないものの、かつてはベース片手に自分でバンドも組んだことがあるほどのロック小僧であったとのこと。
「へへぇ、人はお見かけに寄らぬもの」と恐れ入りつつ、「お代わりもご自由に」とのお言葉に甘え、先ずは暖かいコーヒーをいただきながらの、しばし談笑と相成った。うーん、人に歴史あり、管釣りに変人あり・・・とはまさにこういうことを言うのでありまする。
暖かいコーヒーに癒されつつ、先ずは無事に昼食を済ましたその後も、ルースニングにLL。さらにはシンキングの引っ張りなどなど、などなど、あれこれ飽きないように戦法を変えつつ釣り続ければ、魚の方も飽きないように小生のお相手してくれる。一時期魚影も全く消え、いつものGFGに戻る時間帯もあったが、午後3時前には再度復活。いくら魚の数が少なくとも、やはり釣り人の少ないことが何よりの好条件。周りを気にせず伸び伸びキャスティングできたことも、良いリズムを保つ原因の一つとなったのであろう。先ずは向かいに見える比良の山並みに陽差しが翳る午後4時まで、釣っては休み、休んでは釣るを繰り返し、キュンとマーカーを消し込む30センチのニジマスを最後に竿をたたむことにする。
タックルを仕舞い帰り支度を整えた後、事務所の様子を窺えば、なんと先ほどお話ししていたThe Beatlesが聞こえてくる。再度、事務室に足を踏み入れ、コーヒーのお代わりなどをいただきつつ、
「これ、Remaster版ですよね?」と水を向ければ、「そうそう、思わずMono-Boxを買っちゃって・・・。いやぁ、思わぬ出費でしたよ。」とまぁ、まさに我が意を得たりと言わんばかりの管理人さんと、再度のロック談義に花が咲く。とはいえ、外はすでに黄昏時。いつまでも長居をする訳にもいかず、「んじゃ、失礼します・・・」とお別れのご挨拶を申し上げれば、
「いやぁ、こんなとこですから、また来て下さいとは言いにくいですけど、ぜひぜひ!また来て下さいね・・・」
と懇切丁寧極まりないご挨拶を受ける。確かに一人でもリピーターを増やさない限り、この釣り場に未来はない。そんな管理人さんの一所懸命な言葉を聞く小生のその耳には、

Please Please Me!
が鳴り響いていたことは、きっとおそらく、何の偶然でもなかったはずです・・・ね。
2009/11/23
秋の貧乏暇なし月間!
が今年もスタート。平日土日を問わず仕事が絶えず、朝7時から夜7時までの12時間勤務の日々が続く。とはいえ、このご時世。
「仕事があるだけマシ・・・」
と良いように考えつつ気がつけば10月もすでに終わりとなる。月替わりになり、なんとか4週ぶりに休みが取れるかなどと考えるのもぬか喜び。そんな時を狙い澄ましたように、親戚は来るわ、葬式はあるわ、おまけに今年85歳の老母までも「足が痛い・・・」と泣き出す始末。そんなかんなで東奔西走するうちに、なんと、小生・・・
血尿が出た・・・
その日、朝から「微熱があるかな・・・」と思っていた矢先のこと。症状から推察するにこれは、過労およびストレスから来る膀胱炎・・・と自己診断。今までも何度も経験している病気だが、自分の体が壊れていることがしっかり見て取れる分、さすがに少し精神的にも参る。医者に行って抗生物質などもらえば良いのだろうが、先ずはしっかり水分を取って、後は
寝る・・・zzzzz
少し起きて、水をたらふく飲み、またまた
寝る、寝る、ただひたすら寝る・・・zzzzZZZ
ということで目が覚めたら11月23日。なんと3連休も最終日になっている。少しは養生したおかげで体調の方も何とか回復。朝6時の空を見れば、朝靄の向こう側に青空も見える。
んじゃ、出発!
ということで、ほぼ2ヶ月ぶりに竿をかついで出かけることにした。
****************************************
行き先はあれこれ迷ってみたものの、秋行楽のハイシーズンに加え、3連休の最終日。これはもう、どこへ行っても混んでいるだろうと考えた挙げ句、いつも、どんな時も、たとえ地球滅亡の日であっても、絶対に混むことのない
GFG(ガリバーフィッシングガーデン)

に決定。人も少ないが、魚も少ないことでは日本最大級というこの釣り場。釣果は臨めなくとも、久方ぶりの休日釣行。要らぬ事に気を揉むこともなく、ひたすらひたすらのんびりしたく思った次第。
さて現地に着いたのは8時少し前。7時から営業と聞いていたが、それはそれ予想通り・・・
がら空きの駐車場!

駐車場のすぐそばには、やっぱり”日本の秋”
なるほどね、と納得しつつ、竿やらタックルバッグをかついで、釣り場に出れば、なぜか1年前に訪れた時より、一段と、
荒涼・・・
とした気配があたりに漂う。「ほんまに、営業してはるんかいな・・・?」と不安に胸を締め付けつつも、池の横の事務所へと向かえば、中には蛍光灯の灯りとともに人の気配があり。「おはようございます。」と少しびくつきながらドアを開ければ、なんと、例の、あの管理人さんは今日も、何とか生きていた。
「以前も来て頂いてますよね・・・。」というお声を聞けばこれはもうまちがないなく亡霊でも悪夢でもなく、この釣り場は今の存在するんだ。ということで少し安心し、入漁料を払う。(1日3500円。チケットなど面倒臭いものはここでは一切渡されない。全ては現金取っ払いのバッタ屋商法!)

さて人っ子一人いない池を眺め渡せば、岸辺にスクリーングするチビマス達が盛んにライズ。その光景を見た瞬間、「おおおっ、なんと、魚がいるぞ!」などと叫んでしまうとは、まったくもって、
管釣り・・・?
に来ているとは思えない言葉を胸の中で絶叫しつつ、そそくさとタックルをセット。これまでの過去の経験からすると、「朝一番 バタバタ釣れる GFG 束の間なれば 後はボーゼン」などと百人一首にも載せたいほどの名歌が似合うこの釣り場。先ずはこのライズの収まらぬうちに数を稼がない限り、

俺たちにマスはない!
とBonnie and Clydeも真っ青になってしまう劇的釣り場なのだ。ということで、先ずはドライで思った所、なんとBF用のフライボックスがバッグにない。それじゃ・・・ということでソフトハックルを代用品に、先ずは4番の竿でキャスト開始。ライズの最中にフライを打ち込めば、着水と同時に、
ガボリ!
と大きな飛沫。一投目はあわせ損ねたが次なるキャストでのライズには、ガツンとあわせて先ずは、25センチ足らずの色白はんなりな
完璧養殖ニジマス・・・

を釣り上げた。ということで後はそこここのライズを狙ってマシンガンキャスト。着水後すぐにあたりがなくとも、二度三度軽くリトリーブしてやれば、ラインの先端がクィンと引き込まれてアタリが取れる。とまぁ、ライズの収まるまでの40分ほどで、8尾のマスを掛けたりすれば、ここGFGでは
爆釣!
ということになったりする。さて日が昇り光が水面に射し込むようになれば、ライズリングも次第に鳴りを潜め、先ほどまで水面近くに見えていた魚影もいつもまにか消えてなくなる。となれば、ここでお馴染みのタコ爆弾の投下と相成る次第。
・・・ということで、これから先に艱難辛苦が待つはずのこの釣り場であるだが、何と今日は
それ以降も釣り続く!


というのだから人生何が起こるか判りません。もしかするとあのCreekWalker大元帥御考案の必殺マーカーが功を奏したのかも知れぬと思いつつも、先ずは飽きぬ程度のリズムで釣れ続くことに、驚きつつも嬉しさを噛み殺す。(というようりも、今回のGFG。いつもなら昼前から全く見えなくなる魚影が、一日中普通に見えていた。これはおそらく、滋賀の釣り場でありながら”C&R”が定着して魚が残ることになったと推察する次第。とまれ何より、何より・・・・)
****************************************
ひとしきりマスを釣っては逃がし、釣っては逃がししているうちに(今日の総釣果は50尾超。このGFGではまさに奇蹟!)時計は12時になる。んじゃ、ぼちぼち昼飯と思い、いったん、車に戻り、買い置いてあった昼飯を取って戻る。冷えたサンドイッチをそのまま頬張るには少し肌寒い今日。となれば、何か温かい飲み物をと思い、備え付けの自販機に近付けば、
電源が入っていない・・・・
まま、これと同じ事は過去にも経験している小生。すかさず事務室のドアを開け、PCを前に何やら思案深げな管理人さんにおそるおそる「あのぉ、外の自販機使えないんですか?」声を掛ける。すると、いかにも面倒臭げにやおら小生に向け顔を上げた管理人さんはズバリ一言!
「うん、使えない!」
うぅぅぅぅん、ついにとうとう、ここまで落ちぶれたのか、GFG。その営業成績のあまりの悪さに、電気すら止められているのかと瞬時に推察。たしかに3連休の最終日、しかも絶好の釣り日和ともなる今日。こんな時でさえ、この釣り場への総客数は、小生を含めたった
4人・・・

わざわざ神戸から、怖いもの見たさに来られたルアー師カップル。
なぜか手前の女性の方が爆釣!
なぜか手前の女性の方が爆釣!
うーむ、秋のハイシーズン、さらには管釣りブームなどという軽佻浮薄な浮き世に目を向けることもなく、ただただ我が道を歩むこの釣り場こそ、まさに「龍馬が行く」か、はたまた、

馬鹿の上の雲・・・
ともいうべき、あの司馬先生が生涯憂えてこられた、この国の歴史を背負ったものなのであろう。などと感慨に耽りつつも、「くそぉ、それなら水筒持ってくるんだった・・・」といくら悔やんでも後悔先に立たず、さてさて困ったな、と思案している小生に向かい、管理人さんはこともなげに、
「インスタントで良いなら、そこの、勝手に入れて飲んでもらって良いですよ。」
とのこと。見れば、電気ポットに紙コップ。さらには粉コーヒーの瓶やらミルクやらが壁際に一式揃えてある。
「ええっ、ほんとに良いんですか?」
などと口先では遠慮しつつも、気がつけばコーヒー粉を入れたコップにお湯を注ぎつつある小生がそこにいた。「いやぁ、ありがとうございます。」とお礼を言いつつ、さらに事務所の奧を見れば、ミニコンポが一式。さらに反対側の壁面の棚には所狭しと音楽CDが並んでいる。かつてこの釣り場で幾度か釣りのBGMに聴いていたJ.ColtraneやらPink-Floydやらに、「あれれ、なんでこんなとこで?」と思っていた謎が今全て解ける。
「いやぁ、すごい数のCDですね。ロックがお好きなんですか?」とお伺いすれば、管理人さんは破顔相好、「いやぁ、こんな所で一日店番なんで、他に楽しみもなくて・・・。」などというお言葉を皮切りに、しばらくの間、昔懐かしのロック談義に花が咲いたりする。聞けば、この管理人さん、小生より4つ年下。中学生の時にThe Beatlesにかぶれ、それ以来のロック狂とのこと。ZeppやらPurpleの全盛期をリアルタイムでは知らないものの、かつてはベース片手に自分でバンドも組んだことがあるほどのロック小僧であったとのこと。
「へへぇ、人はお見かけに寄らぬもの」と恐れ入りつつ、「お代わりもご自由に」とのお言葉に甘え、先ずは暖かいコーヒーをいただきながらの、しばし談笑と相成った。うーん、人に歴史あり、管釣りに変人あり・・・とはまさにこういうことを言うのでありまする。
****************************************
暖かいコーヒーに癒されつつ、先ずは無事に昼食を済ましたその後も、ルースニングにLL。さらにはシンキングの引っ張りなどなど、などなど、あれこれ飽きないように戦法を変えつつ釣り続ければ、魚の方も飽きないように小生のお相手してくれる。一時期魚影も全く消え、いつものGFGに戻る時間帯もあったが、午後3時前には再度復活。いくら魚の数が少なくとも、やはり釣り人の少ないことが何よりの好条件。周りを気にせず伸び伸びキャスティングできたことも、良いリズムを保つ原因の一つとなったのであろう。先ずは向かいに見える比良の山並みに陽差しが翳る午後4時まで、釣っては休み、休んでは釣るを繰り返し、キュンとマーカーを消し込む30センチのニジマスを最後に竿をたたむことにする。
タックルを仕舞い帰り支度を整えた後、事務所の様子を窺えば、なんと先ほどお話ししていたThe Beatlesが聞こえてくる。再度、事務室に足を踏み入れ、コーヒーのお代わりなどをいただきつつ、
「これ、Remaster版ですよね?」と水を向ければ、「そうそう、思わずMono-Boxを買っちゃって・・・。いやぁ、思わぬ出費でしたよ。」とまぁ、まさに我が意を得たりと言わんばかりの管理人さんと、再度のロック談義に花が咲く。とはいえ、外はすでに黄昏時。いつまでも長居をする訳にもいかず、「んじゃ、失礼します・・・」とお別れのご挨拶を申し上げれば、
「いやぁ、こんなとこですから、また来て下さいとは言いにくいですけど、ぜひぜひ!また来て下さいね・・・」
と懇切丁寧極まりないご挨拶を受ける。確かに一人でもリピーターを増やさない限り、この釣り場に未来はない。そんな管理人さんの一所懸命な言葉を聞く小生のその耳には、

Please Please Me!
が鳴り響いていたことは、きっとおそらく、何の偶然でもなかったはずです・・・ね。
2009/11/23
2009年09月22日
我が良き友よ!
9月20日 午前4時
いつもの目覚ましで眠い目をこじあけ、いつものようにコーヒーと煙草で少し人間らしさを取り戻した後、荷物を手に、そそくさと車に乗り込むのは、最近、著しい老人化のためか、早寝早起きが習慣化しつつある、このひげオヤジ。
「うーん、これなら新聞配達か、魚河岸でアルバイトができるかな・・・」
などと、まもなく訪れるであろう「老後の生活」などについても、新しい展望が開けつつあることと、少し微妙に感じながらも、こんな生活習慣が身に付いてきたというのは、これはひとえに、
フライフィッシング!
なるものに取り憑かれたせいに決まっている。早出早駆けこそが事の明暗を分けるこの楽しみ。そもそも夜型人間であった小生の本性までも塗り替えるという、まっこと恐ろしい
魔性の道楽!
なのであろうかと、考えてしまう。
さて、今秋訪れた5連休、先月立てた予定では、20日に、入院間近の盟友type-r殿と、奈良子FCで遊び、返す刀の21日。伊那経由で紀州みかん公が主催される、
勝手に木曽の陣オータムフェスタ2009!
なる催しにどさくさ紛れで潜り込んでしまおうかと算段。そのつもりで宿の予約なども済ましていたところ、なんとtype-r殿からは、急のキャンセルの連絡が入る。それじゃあ、仕方ない20日の釣りは取りやめにして、21日だけ参加しようかと考えても見たが、
「うーん、でもそんなことしたら、『せっかくの休日を自分のせいでダメにしちゃった・・・』とあのtype-r殿がすごく申し訳なく思ってしまうんじゃないかなぁ。もしそれで、病気の回復が遅れでもしたら、ものすごく困るよね。だから、やっぱり、20日も釣りに行った方が良いと思うんだけど、ねっ、あなたはどう思いますか、奧さん?」
と前日の夕飯時、それとなく奥方に尋ねてみれば、怒声一閃
「結局、釣りに行きたいだけなんでしょ、
勝手になさい、バカ!」
・・・ということで、先ずはこの秋の連休を祝う「1泊2日釣行」が決定。いやはやメデタシメデタシ。などと喜ぶものの、さすがに20日の早朝5時に木曽にたどり着くだけの気力と体力はなく、「まま一人で気楽に行くか。」と考え、今朝は今期6度目となる、

へ出かけることにする。基本的に朝早く行っても必ず先行者の存在する川だけに、ゆっくり出発すれば良いのだけれど、このシルバーウィーク。高速道1000円効果もあり、名神~東海北陸道の混雑は必至。できれば渋滞だけは避けたいものと考え、少し早めの出発とした。
5時前に高速道路に乗ってみると、さすがに交通量は多いものの流れそのものは順調。先ずは法定速度を守りながら一宮JCすぎれば、いつも早朝はガラガラの東海北陸道も、「なんじゃ、こりゃ?」と口走るほどの車の量。昨年富山まで全線開通した上に、途中、高山やら白川郷などの大観光地を備える路線だけに、まあ混むのは当然。先ずはここでも法定速度を守りつつ、いつもよりは遙かにスローペースで白鳥ICを目指すことに。
白鳥着は7時半。いつも入漁券を買うコンビニでは、ついでに朝食など取った後、ウンサカエンサカ峠を越え、スキー場下の駐車場に車を停めた時は午前8時の少し前。途中川沿いの駐車場所でも何台も車を見てきた上に、ここもすでに10台ほどの先客が。まぁシーズン最終盤。誰しも考えることは同じと思えば、こんなことぐらいでへこたれる、このひげオヤジではございませぬぞ、皆様方。先ずはご安心召されよ・・・などと訳の判らないことを呟きながら、車を降り、見上げる空は、なんと雲一つない天晴れな秋の空。その抜けるような青を眺めていればば、まさにこれこそ、

ならんと切に感じいった次第なのであります。
駐車場下のプールを見れば、すでに先行するFFマンが一人。その影が随分すぎてから入渓しようかと考えた小生。それじゃ、もう少ししてから入るとするか・・・とまぁ、まったりとした気持ちでウェーダーやらロッドやらをセットしていると、隣に車を置いていた先客の方から、「おはようございます、あっ、バンブーロッドお使いなんですね。」とお声が掛かる。「ええ、友人から譲ってもらって・・・。」というのをきっかけに少しの間お話しをする。
ちなみに小生が今日使うことにしたのは、あのメタボ親父殿から、譲り受けたケーンロッド。この竿を持つようになってから、通りがかる釣り人の視線が変わりつつあることを感じる小生。FFを趣味とするなら誰でも「一本は持っていたい」と願うものであるからなのであろう。しかも、この年格好でこのロッドなどを持っていれば、「むむむ、これはさぞや凄腕のフライマン!」などという誤解も雪崩のように降ってくるのも、ある意味当然のこと。かくしてこのひげオヤジ、

と相成っていることに、今はじめて気がついた。
さて、先客殿からお話しを伺えば、20、21日の二日間、この石徹白C&Rでは、「テンカラ釣り」の講習会があるとのこと。「あのS原さんが講師なんですよ!」と心底嬉しそうにお話しをされるが、この小生にはいったいどこの「S原さん」なのか、全く見当もつかない。それでも適当に相槌を打っていると、ご自身はそれなりの経験者(もともとはフライ師だったとのこと)で、今日はスクールのお手伝いをするためにお越しになったという話。
「9時集合なんですけど、少し早く着きすぎましたね」などとぼやかれつつも、優しい笑顔で話されるそのご様子を拝見していれば、言わずとお人柄の良さが忍ばれる。今期、幾度も訪れてみたが、すれ違う釣り人の姿に腹を立てることはほとんどない。(あの密漁仙人ですら、ある意味、芯から腹の立つことはない・・・)とまぁ、こういうマナーの良い人が多く集まるのが、実はここ石徹白の一番の魅力なのかな・・・と、自分が足繁く通うことになったもう一つの理由にも今、気がついたりする。ほんと、良い釣り場は自然だけが作るものじゃない、ということなのです。
さて、買いおいた缶コーヒーなぞを飲みつつ、時間を潰していると、なんと先ほど入渓していたFFマンが突然川から上がり戻ってくる。「ええっ、この先で何かあったか?」と激しく疑念にかられつつも、「まっ、先行者が一人いなくなったんだからいっか!」と少しのことは屁とも思わぬ呑気なこのひげオヤジ、皆様方。先ずはご安心召されよ・・・。
などとネタの使い回しなどにも臆することなく、先ずはケーンロッド(本日のリールはHardyではなく、通販で買ったバッタモン。これ以上、誤解されるのは嫌だ)片手にプールへと降りる。そこから100メートルほど、未だかつて一度もアタリを見たことがないという「沈黙の回廊」と小生が呼ぶ流れに、それでも性懲りもなく毛針を投げる。そして、予想通り釣れない、というお約束のオトボケを味わいつつも、少し進みその先を見れば、毎回必ず魚が顔を見せてくれる「お気楽プール」にさっそく先行者の影。
覗くように遠くから見れば、ご夫婦のように見えるカップル。ルアーロッドを持ったご婦人の方が、一瞬釣り下ってくるかと思うやまたUターン。さらにご主人と思われる方が、いきなりフライ竿をおいて土手を駆け上がったかと思うと、今度はルアーロッド片手に現れる。そのご様子から、これはプールに居つくつもりの釣り人と推察する(この石徹白では時々、こういう管釣りスタイルの釣り人が時折混じる。もちろん、彼らが魚を釣っている姿を見たことはない)。「それなら・・・」と考え、お二人の近くまで寄って、
「おはようございます、あのお、先に行って良いですか?」
と、お伺いすれば、予想通り、「ああ、いいすよ。」とご主人の方が笑顔でお答え下さる。「ありがとうございます。」の返事とともに、二言三言の会話を交わした後、その場をさらに50メートルほど遡行した所から、再度釣り開始。
よぉし、と勢い込んで、これまで実績のあったポイントに毛針を流していくが、反応の方はまったくない。「うーん、ここ石徹白でもやっぱ、9月は難しいのかな・・・」と嘆きつつ、上流を見れば、今度はルアー師が二人、釣り下ってくる姿が見えてくる。
ダウンストリームキャストが基本となる渓流のルアー。それゆえの釣り下りというのは仕方のないことなのかとも思うが、しかし上流に向いて定位している魚を釣るということからすると、かなり無茶な振る舞いだとは思ったりするのだけれど・・・。まぁ、ルールさえ守るのなら、
人それぞれのスタイルで、それぞれに川を楽しめば良い
というのが小生の考え。一番、自然に優しくマナーの良いのがFF師だと自称する方もおられると思うが、周囲の木やブッシュに、毛針を巻き付けたまま放ったらかしで帰っている自分のことを思えば、とても他人様のことに不満を言うべきではないと思う。
とはいうものの、時計は既に10時。ルアー投げまくってこの時間まで釣り下ってきているのなら、かなり上の方までダメなのかなぁ・・・、と考え、方針変更を決意するのが普通なのであろうが、たかがルアー師の姿ぐらいに挫けるこのひげオヤジではございませぬぞ、皆様方。先ずはご安心召されよ・・・。
それから一時間。減水し随分歩きやすくなった流れを釣り上がるが、魚の反応はまったくない。先行者の影響もあろうが、やはり昨日から始まった連休の影響ですれてしまっているせいもあろう。「まぁ、一匹でも魚の顔が見れればいいか。」と少しマイナーな気持ちにままに、たどり着いたのはアマゴ園下大プールの手前20メートルほどの所。「そうそう、前はここで釣れたんだ」と思って、落ち込み下のポケットになるところに毛針を落とせば、
バシャン!
という飛沫と同時に竿がクーンときれいな弧を描く。上流に二度ほど遁走を試みる魚をいなしつつネットに収めてみればサイズは20センチを少し越えるばかりだが、なぜか目を真っ赤にした

が釣れてくる。エラの様子からしてもまちがいなく成魚放流の一尾。目の赤いのは一度フッキングされたせいであろうと思うが、それでも釣り開始後1時間半を過ぎての釣果。先ずはボ★ズだけは免れたことに安堵の思いが胸一杯に広がってくる。ほんと、あー良かった・・・。
さてその後、小生一番のお気に入り、「アマゴ園下大プール」へと出てみることに。一段と開けた視界を前に、さぁて、先行者はいずこに? と考え、ずーっと先まで見渡して見れば、これがもう、なんとまぁ、
そして誰もいなくなった・・・
おそらくは先ほど通り過ぎたルアー師が他の釣り人をすべて蹴散らかしてくれていったのであろう。結局その場所から脱渓するまでの5時間。前後に一人の釣り人の姿を見ることなく、貸し切り状態での釣りが可能になるのだから、
さて大プールでは先ずチビ助を一尾、インチワームで底から引きずり出し、さらに10分後、藪下の影から20センチ級の今度は自然繁殖したと思われるヒレピンの一尾を釣り上げる。さらのその上流、20メートルほど上がった所で、木の株が日陰をつくる流れにキャストした直後、いきなり陰の中から、ひときわデカイ魚がすごい勢いで毛針に飛びかかってきた。ふむっ!と竿をあおった瞬間、グワァンという大きな衝撃とともに痛恨のアワセ切れ。見ればリーダーとティペットのつなぎ目がきれいに消し飛んでいる。前回釣行時から取り替えもせずに、ズボラに済ませていたおのが愚行を、日本海溝やマリアナ海溝よりも、深く深~く反省しつつ、先ずは午前の釣りを終了することにした。


1時を少し過ぎた所で、昼食休憩。20分ほどのんびり休んでいるが、やはり件(くだん)のルアー師達が小生のために防波堤になっていてくれるのだろう。誰も釣り上がってくる気配もない。同時に陽差しも高く、水温も上がってきたせいもあろう。急に活性の上がった川では、そこかしこで反応が出る。ほとんどの魚が大きな岩陰のえぐれに隠れているのだが、川の中央に立ち、両岸の大石の下にインチワームを流せば、10投に一度は何らかの反応があり(ただ一度見に来た魚は二度と出てこない)、そのうち1回は当たりが出る。
とはいえ、そこはやはり、日本一の見かけ倒しFFマン!である小生。せっかく掛けた魚も3尾に1尾以上はバラしてしまうという粗忽ぶり。一つはカーボンロッドとは違い、柔らかく繊細なケーンロッドを使いこなせていないせいもあり、もう一つは(翌日Creekwalkers元帥よりご指摘いただいたが)フライにドラグが掛かっているため、魚が毛針を食い切れていないせいもあろう。今シーズンはすでに終わりを迎えているが、また、来季に向けて、良い課題として勉強することにしよう。
上流部に行けば行くほど、水量は減り、所々が水溜まりのようなプールとなっているこの日の石徹白。誰もいないことを良いことに、のんびりのんびり釣り上がって行くと、時計はすでに4時少し前。この先待っているであろう高速道路の混雑を思えば、5時過ぎには伊那に向かわねばならない。とまぁ急ぐ気持ちに押されるままに、今度は毛針をドライに取り換え、テンポ良くポイントを叩きつつ橋下100メートルの脱渓地点を目指す。
さてもうすぐ、と思って、流したフライにバシャっとライズがあったかと思うと、水中をクルクル回りつつ、竿を曲げてくれたのは25センチほどのきれいなアマゴ。まだ錆の出ぬその銀白の魚体が今日一日の締めくくりとなった。

さてさて今日一日の釣りでランディングできた魚の数はなんと

何と小生にとって生まれて初めて渓流での

を経験することができた。色んな意味で好条件が重なってのことだとは思うが、渓流デビュー2年目にして、このような釣運に恵まれるというのも、すべては多くの素晴らしいお仲間達があってのこと。
さぁて、それではそれでは、そのお仲間達の待つ、もう一つの山の中、
木曽!!
へ、いざ行かん!と再度エンジンを掛け直す、このひげオヤジではございますれば、皆様方、先ずはご安心召されよ・・・。
2009/09/20
ということで、今回もただちに、continuedしてしまうこの自分に呆れながらも、
9月21日 午前3時30分
いつもの目覚ましで眠い目をこじあけ、いつものようにコーヒーと煙草で少し人間らしさを取り戻した後、荷物を手に、そそくさと車に乗り込む・・・
というのは昨日とまったく同じだが、今朝目覚めたのは伊那市内のホテルの一室。いつものようにとあるコンビニの前でhajihadu大将と待ち合わせ、いつものように長いトンネルを抜け、某道の駅にて、早朝5時きっかりにお仲間達と合流する。さて今回は、
好き勝手に木曽の陣オータムフェスタ2009!
とあの紀州みかん公が、ほとんど土地勘もないままに、行き当たりばったりにぶちあげたという軽はずみ企画!に飛び入り参加することとなった小生。
先ずは、主催者であるみかん公と、さらには同じ血を分けたとは思えないほどその弟をボロクソに言うゆがんだ兄弟愛(?)の持ち主である夏蜜柑公に長の無沙汰のご挨拶。
また、今回、初めてのお出会いとなる(丸い眼鏡姿が可愛らしい)tennen-amago殿のお姿にも初見参させていただく。
その後、けたたましい足音に「むむむっっ!」という思いで振り返ってみれば、なんとまぁ、そこには子分3人を引き連れて大阪から乗り込んできたのがなみはやFF軍団が威風堂々のたたずまい。
と雁首そろえた、以上、関西勢に対抗するがごとく、関東からは本当なら前日奈良子でご一緒するはずだったメタボ親父殿のお姿と、現在は天竜川源流にヤマトイワナを求め徘徊するというCreekwalkers元帥閣下が鎮座まします。
それに地元代表、その端正なお声ゆえに、「長野NHKの現役アナウンサー」なのではと勝手に小生が思いこんでいる木曽ヤマメ殿がガイド役も兼ねての参加。それに大将、ならびにへっぽこ小生を含め、なんと総勢
12名の寝不足なる男!
がここ、木曽の一角に参集することと相成った。まさに、へんりー・フォンダの名演も懐かし、あの「12人の怒れる男」ではないことこそが、まさに釣り★鹿一味ほんとの姿なのでありました。(ちなみに本当は参加するはずであった火山特派員殿はまさかの寝過ごしで無念のリタイア・・・ああ、悲し)
さてさて、これだけそろったFF師。まさかこの12名が揃って同じ川に入渓する訳も行かず、先ずは何処へ誰と誰が出かけるのかと
「沢割会議」
なるものが緊急開催。最初から単独で行くと決めておられるCreekwalkers元帥を除き、各人各様それなりに良い智恵を出し合おうとするのだが、何せ、揃いも揃って全員が起きたばっかりの寝ぼけ頭・・・
脳の奧まで蜘蛛の巣が張っている
という状態では良い智恵など出てくるはずも全くなく、ただただ時間ばかり虚しく過ぎていく。これぞ、まさにエリック・シャレル監督の名品「会議は踊る」とは似ても似つかぬ
会議は眠る・・・
という状態に。それでも先頭切ってなみはやFF軍団総裁が「んじゃ、ワシラはあの川行ってくるわ!」と眠気を吹き飛ばすがごとくデカイ声を張り上げ、出立の準備に立つ。
さらには、2日連続の源流釣行でかなり疲弊したご様子のtennen-amago殿をかばうべく、「んじゃ、近くの、あんまりきつくない川で・・・」とみかんBros.は木曽ヤマメ殿のご案内の下、近隣の川への出陣を決意。
「それじゃ、我々は一昨日Creekwalkers元帥が2時間で30尾釣ったっていう、あの川へでも行きますか・・・」という大将のご提案の下、メタボ親父殿ならびに小生の落ち着き先も決定。その時には、
「まっ、9月は本当に釣れないから・・・」
とすでに泣きの入っている大将の声も、この寝ぼけた頭には全く届かないことだけが、本当に幸いなことなのでありました。

今朝の木曽はあまりにも寒く(今朝の気温は、なんと9℃!。木曽ヤマメ殿のお話しによれば前々日から急に冷え込むようになったとの由、秋の気配はあまりに急ぎ足) それじゃ、あまり慌てて川に入っても良くないだろうな・・・ということもあり、先ずは焦らず騒がずの出発となる。
国道を30分あまり走った後、突然に、未舗装の細い凸凹道に侵入。よたよたとさらに10分ほど進んだ所が車留め。先に入っていく2台の軽トラに少し焦るが、大将の聞き込みに寄れば地元の人の山仕事の車とのこと。先ずは先行者のいないことを喜びつつ、ゆったりと釣り支度。とはいえ、あまりの寒さに雨具を上に着こみつつの、今日もケーンロッドをつないでみることに。
「こんな藪沢で・・・」とためらう気持ちもあったが、今年はこれが最後の渓流。しかも譲り主のメタボ親父殿とも並んでの釣りともなれば、せっかくの竿が曲がっている所を見ていただきたい気持ちが勝っての、道具立てとなった。
さて、支度整え、いざ行かん!としたその折も折、なんと大将自らが「初めて入る渓だから・・・」と少し不安なことを口にされる。が、なんとそれを補って余りあるのは、メタボ親父殿が今回ご持参なさった、

これを見れば、現在位置から、その先の林道との距離やら、脱渓点やらがすべて判断できるというスグレもの。「まっ、これがあれば安心ですよ。」と自信満々のメタボ親父殿だが、何せ使っている本人が寝不足かつ3日連続山奥釣行ということで疲労困憊のご様子であるため、果たしてどれだけ信用して良いものか・・・幾つか?マークを頭の中に明滅させつつ先ずは暗い渓へと降りていくことに相成った。

晴天の一日となった本日だが、それでも鬱蒼と生い茂る木立の中は、どこまでも薄暗く、偏光レンズを掛ける気にもならない。覆い被さっている枝や木の葉が今日の釣りの厳しさを物語るようだが、先ずは入渓して間もなく、先行させてもらった小生が小さな淵の方の所に毛針を落とすと、パシャ・・・と小さな波紋。一呼吸遅れてロッドを立てれば、

と小魚が一尾、足元へ飛んでくる。10センチほどの小さな魚だが、体側にはきれいな朱点が浮かぶちゃんとした岩魚。「さすが、2時間で30尾は嘘じゃない。いるんだ魚は、この川・・・」と喜びと自信を深めつつ、さらにさらに釣り進むことに。
先ずは幸先の良い一尾目に気をよくした小生。それならと考え、今回の渓流ファイナル釣行に備え、「どうせ釣るなら大物を!」と気張って巻いてきた12番のEHCとする。足元にはけっこう真新しい足跡や、ゴミとなった餌釣り仕掛けがあったりするが、まま、そんなことなど気にしないのが、このだめオヤジの駄目な所である。
さて、3人で抜きつ抜かれつのまま、遡行していくが、何せ藪沢(といっても、それは小生にとっての話。大将よれば、こんな楽に竿の振れる所はないらしい・・・、って、いつもはいったいどんな所で釣ってるんだ?、あんたは!)。何度も何度もフライを木やブッシュに引っかけるばかりで、肝心の釣りをしている時間は半分ほどしかない。バックハンドやサイドハンドでのキャスティング技術を磨く必要もあるが、それ以上にバックキャストでのループを思ったとおりに作れないとこういう厳しい場所では釣りにならないことを実感。うーん、これもまた、来季に向けての大きな課題ということなのであります。

さて肝心の魚の反応は・・・といえば、気温が上がるにつれて、川全体の活性が上がってくるのを肌で感じるのは前日と同じ。浅い場所に限られるものの(「大場所の魚は餌師に釣りきられているのだろう・・・」というのが大将の見解。また、「前々日、Creekwalkers元帥に虐められ、魚が涙目になっているんだ・・・」というのが小生の見解。さらには、「疲れ果てて、そんなことまで考える余裕はまったくない・・・」というのが、メタボ親父殿の見解。まさに三者三様・・・)一つのポイント毎に何かしらの反応があり、飽きさせない。とはいえ、その多くが、12番のフライを
ツン・・・

と突っつくようなものばかりで、アワセようという気すら起こらない。「ひげオヤジさん、何番使ってるの?」という大将の質問に、「12番だけど・・・」と答えれば、「そりゃ、でけぇよ。16番で良いんじゃない。」とのこと。後でCreekwalkers元帥ご本人から伺えば、「う~ん、あの渓なら16番か18番で十分でしょう」とまぁ。あっさりのお言葉。
良いですか、皆さん。本当にそういう大切な、大切なことは最初に(それもできれば釣り始める前に!)話すことにしましょうね。いいですか、間違いなく、心の底から、


昼食休憩の後も、同じような渓相がずっと続く渓を釣り続ける。今度は針を14番に落とした小生(大物狙いゆえに、16番は巻いてきてない)にも何とかフックアップさせることできるようになる。とはいえ、前日同様、2尾に1尾はバラシ、という悪循環は断ち切れず、思うように釣果は伸びない。ということで最長18センチというのを頭に小指級も含め

という結果に終わる。(とはいえ、3人合わせれば21尾の釣果なのだから、やはり魚はたくさんいた!ということ)しかも真横に林道を眺める入渓しやすい安心な渓でもあることを思えば、これだけ魚がいること自体が奇蹟!ではないかと思うのは、ほとんど魚のいない川しか知らない関西人の悲しい運命、ということにもなるのだろうが。
さて、釣行後はお約束の温泉にて一汗流し(周囲の日帰り温泉はどこも満員。駐車場を見れば長野県以外のナンバーばかりがズラリと並ぶ。さすが、高速道路1000円化の威力!)、再度集合場所に戻りみかん公組の帰りを待つ。約束の7時には合流。聴けば、午前中はぱっとしなかったものの、午後は大爆釣の大戦果だったとのご様子。朝お出会いした時と、見違えるようなtennen-amago殿の明るい笑顔を拝見すれば、みかんBrosのご両人にとっても「充実の3日間」となったご様子。木曽ヤマメ殿のご苦労もあればこそ、まさにご同慶の至りと言うべきであろう。
全員揃った所で、いったん伊那市内まで戻り最後の晩餐。どこへ行っても満員御礼というこのシルバーウィーク。名物というソースカツ丼なるものを
並んで待って食う・・・(って、いったいどういうこと?)
というイラチな関西人には想像もできない経験をしつつも、「こういうことが我慢できないようでは良い釣りはできぬ」と一人勝手に思いこみ、ままそれも良い勉強、来年の課題にしようと思う次第。
夕食、歓談が済めば早、時計は夜の9時。途中見た道路情報に寄れば、「中央道名古屋方面30kmの渋滞」などという恐ろしい文字が浮かぶ。厳しい帰途に思いやられるが、それよりもお仲間の皆さんとのお別れにこそ未練が残る。三々五々、走り去る車を見送りながら、「来年も再来年も、ずーっとその先まで、このひげオヤジの良い友達でいて下さいよ。」という想いに加え、また今釣行のきっかけとなった
type-r tata殿(別名Ohマイブラザー)
の、一日も早く元気な復活を願いつつハンドルを握っておれば、ふっと、こんな歌が頭の中にできていた。

さてさて、次のお出会いはいつになりますことやら・・・・。
2009/09/21
いつもの目覚ましで眠い目をこじあけ、いつものようにコーヒーと煙草で少し人間らしさを取り戻した後、荷物を手に、そそくさと車に乗り込むのは、最近、著しい老人化のためか、早寝早起きが習慣化しつつある、このひげオヤジ。
「うーん、これなら新聞配達か、魚河岸でアルバイトができるかな・・・」
などと、まもなく訪れるであろう「老後の生活」などについても、新しい展望が開けつつあることと、少し微妙に感じながらも、こんな生活習慣が身に付いてきたというのは、これはひとえに、
フライフィッシング!
なるものに取り憑かれたせいに決まっている。早出早駆けこそが事の明暗を分けるこの楽しみ。そもそも夜型人間であった小生の本性までも塗り替えるという、まっこと恐ろしい
魔性の道楽!
なのであろうかと、考えてしまう。
さて、今秋訪れた5連休、先月立てた予定では、20日に、入院間近の盟友type-r殿と、奈良子FCで遊び、返す刀の21日。伊那経由で紀州みかん公が主催される、
勝手に木曽の陣オータムフェスタ2009!
なる催しにどさくさ紛れで潜り込んでしまおうかと算段。そのつもりで宿の予約なども済ましていたところ、なんとtype-r殿からは、急のキャンセルの連絡が入る。それじゃあ、仕方ない20日の釣りは取りやめにして、21日だけ参加しようかと考えても見たが、
「うーん、でもそんなことしたら、『せっかくの休日を自分のせいでダメにしちゃった・・・』とあのtype-r殿がすごく申し訳なく思ってしまうんじゃないかなぁ。もしそれで、病気の回復が遅れでもしたら、ものすごく困るよね。だから、やっぱり、20日も釣りに行った方が良いと思うんだけど、ねっ、あなたはどう思いますか、奧さん?」
と前日の夕飯時、それとなく奥方に尋ねてみれば、怒声一閃
「結局、釣りに行きたいだけなんでしょ、
勝手になさい、バカ!」
・・・ということで、先ずはこの秋の連休を祝う「1泊2日釣行」が決定。いやはやメデタシメデタシ。などと喜ぶものの、さすがに20日の早朝5時に木曽にたどり着くだけの気力と体力はなく、「まま一人で気楽に行くか。」と考え、今朝は今期6度目となる、
石徹白川C&R

へ出かけることにする。基本的に朝早く行っても必ず先行者の存在する川だけに、ゆっくり出発すれば良いのだけれど、このシルバーウィーク。高速道1000円効果もあり、名神~東海北陸道の混雑は必至。できれば渋滞だけは避けたいものと考え、少し早めの出発とした。
5時前に高速道路に乗ってみると、さすがに交通量は多いものの流れそのものは順調。先ずは法定速度を守りながら一宮JCすぎれば、いつも早朝はガラガラの東海北陸道も、「なんじゃ、こりゃ?」と口走るほどの車の量。昨年富山まで全線開通した上に、途中、高山やら白川郷などの大観光地を備える路線だけに、まあ混むのは当然。先ずはここでも法定速度を守りつつ、いつもよりは遙かにスローペースで白鳥ICを目指すことに。
白鳥着は7時半。いつも入漁券を買うコンビニでは、ついでに朝食など取った後、ウンサカエンサカ峠を越え、スキー場下の駐車場に車を停めた時は午前8時の少し前。途中川沿いの駐車場所でも何台も車を見てきた上に、ここもすでに10台ほどの先客が。まぁシーズン最終盤。誰しも考えることは同じと思えば、こんなことぐらいでへこたれる、このひげオヤジではございませぬぞ、皆様方。先ずはご安心召されよ・・・などと訳の判らないことを呟きながら、車を降り、見上げる空は、なんと雲一つない天晴れな秋の空。その抜けるような青を眺めていればば、まさにこれこそ、
ひげオヤジのフライフィッシング日和!

ならんと切に感じいった次第なのであります。
****************************************
駐車場下のプールを見れば、すでに先行するFFマンが一人。その影が随分すぎてから入渓しようかと考えた小生。それじゃ、もう少ししてから入るとするか・・・とまぁ、まったりとした気持ちでウェーダーやらロッドやらをセットしていると、隣に車を置いていた先客の方から、「おはようございます、あっ、バンブーロッドお使いなんですね。」とお声が掛かる。「ええ、友人から譲ってもらって・・・。」というのをきっかけに少しの間お話しをする。
ちなみに小生が今日使うことにしたのは、あのメタボ親父殿から、譲り受けたケーンロッド。この竿を持つようになってから、通りがかる釣り人の視線が変わりつつあることを感じる小生。FFを趣味とするなら誰でも「一本は持っていたい」と願うものであるからなのであろう。しかも、この年格好でこのロッドなどを持っていれば、「むむむ、これはさぞや凄腕のフライマン!」などという誤解も雪崩のように降ってくるのも、ある意味当然のこと。かくしてこのひげオヤジ、
日本一の見かけ倒しフライフィッシャーマン!

きれいな川にはきれいなロッドが似合います
と相成っていることに、今はじめて気がついた。
さて、先客殿からお話しを伺えば、20、21日の二日間、この石徹白C&Rでは、「テンカラ釣り」の講習会があるとのこと。「あのS原さんが講師なんですよ!」と心底嬉しそうにお話しをされるが、この小生にはいったいどこの「S原さん」なのか、全く見当もつかない。それでも適当に相槌を打っていると、ご自身はそれなりの経験者(もともとはフライ師だったとのこと)で、今日はスクールのお手伝いをするためにお越しになったという話。
「9時集合なんですけど、少し早く着きすぎましたね」などとぼやかれつつも、優しい笑顔で話されるそのご様子を拝見していれば、言わずとお人柄の良さが忍ばれる。今期、幾度も訪れてみたが、すれ違う釣り人の姿に腹を立てることはほとんどない。(あの密漁仙人ですら、ある意味、芯から腹の立つことはない・・・)とまぁ、こういうマナーの良い人が多く集まるのが、実はここ石徹白の一番の魅力なのかな・・・と、自分が足繁く通うことになったもう一つの理由にも今、気がついたりする。ほんと、良い釣り場は自然だけが作るものじゃない、ということなのです。
さて、買いおいた缶コーヒーなぞを飲みつつ、時間を潰していると、なんと先ほど入渓していたFFマンが突然川から上がり戻ってくる。「ええっ、この先で何かあったか?」と激しく疑念にかられつつも、「まっ、先行者が一人いなくなったんだからいっか!」と少しのことは屁とも思わぬ呑気なこのひげオヤジ、皆様方。先ずはご安心召されよ・・・。
などとネタの使い回しなどにも臆することなく、先ずはケーンロッド(本日のリールはHardyではなく、通販で買ったバッタモン。これ以上、誤解されるのは嫌だ)片手にプールへと降りる。そこから100メートルほど、未だかつて一度もアタリを見たことがないという「沈黙の回廊」と小生が呼ぶ流れに、それでも性懲りもなく毛針を投げる。そして、予想通り釣れない、というお約束のオトボケを味わいつつも、少し進みその先を見れば、毎回必ず魚が顔を見せてくれる「お気楽プール」にさっそく先行者の影。
覗くように遠くから見れば、ご夫婦のように見えるカップル。ルアーロッドを持ったご婦人の方が、一瞬釣り下ってくるかと思うやまたUターン。さらにご主人と思われる方が、いきなりフライ竿をおいて土手を駆け上がったかと思うと、今度はルアーロッド片手に現れる。そのご様子から、これはプールに居つくつもりの釣り人と推察する(この石徹白では時々、こういう管釣りスタイルの釣り人が時折混じる。もちろん、彼らが魚を釣っている姿を見たことはない)。「それなら・・・」と考え、お二人の近くまで寄って、
「おはようございます、あのお、先に行って良いですか?」
と、お伺いすれば、予想通り、「ああ、いいすよ。」とご主人の方が笑顔でお答え下さる。「ありがとうございます。」の返事とともに、二言三言の会話を交わした後、その場をさらに50メートルほど遡行した所から、再度釣り開始。
よぉし、と勢い込んで、これまで実績のあったポイントに毛針を流していくが、反応の方はまったくない。「うーん、ここ石徹白でもやっぱ、9月は難しいのかな・・・」と嘆きつつ、上流を見れば、今度はルアー師が二人、釣り下ってくる姿が見えてくる。
ダウンストリームキャストが基本となる渓流のルアー。それゆえの釣り下りというのは仕方のないことなのかとも思うが、しかし上流に向いて定位している魚を釣るということからすると、かなり無茶な振る舞いだとは思ったりするのだけれど・・・。まぁ、ルールさえ守るのなら、
人それぞれのスタイルで、それぞれに川を楽しめば良い
というのが小生の考え。一番、自然に優しくマナーの良いのがFF師だと自称する方もおられると思うが、周囲の木やブッシュに、毛針を巻き付けたまま放ったらかしで帰っている自分のことを思えば、とても他人様のことに不満を言うべきではないと思う。
とはいうものの、時計は既に10時。ルアー投げまくってこの時間まで釣り下ってきているのなら、かなり上の方までダメなのかなぁ・・・、と考え、方針変更を決意するのが普通なのであろうが、たかがルアー師の姿ぐらいに挫けるこのひげオヤジではございませぬぞ、皆様方。先ずはご安心召されよ・・・。
それから一時間。減水し随分歩きやすくなった流れを釣り上がるが、魚の反応はまったくない。先行者の影響もあろうが、やはり昨日から始まった連休の影響ですれてしまっているせいもあろう。「まぁ、一匹でも魚の顔が見れればいいか。」と少しマイナーな気持ちにままに、たどり着いたのはアマゴ園下大プールの手前20メートルほどの所。「そうそう、前はここで釣れたんだ」と思って、落ち込み下のポケットになるところに毛針を落とせば、
バシャン!
という飛沫と同時に竿がクーンときれいな弧を描く。上流に二度ほど遁走を試みる魚をいなしつつネットに収めてみればサイズは20センチを少し越えるばかりだが、なぜか目を真っ赤にした
石徹白寝不足イワナ・・・

が釣れてくる。エラの様子からしてもまちがいなく成魚放流の一尾。目の赤いのは一度フッキングされたせいであろうと思うが、それでも釣り開始後1時間半を過ぎての釣果。先ずはボ★ズだけは免れたことに安堵の思いが胸一杯に広がってくる。ほんと、あー良かった・・・。
さてその後、小生一番のお気に入り、「アマゴ園下大プール」へと出てみることに。一段と開けた視界を前に、さぁて、先行者はいずこに? と考え、ずーっと先まで見渡して見れば、これがもう、なんとまぁ、
そして誰もいなくなった・・・
おそらくは先ほど通り過ぎたルアー師が他の釣り人をすべて蹴散らかしてくれていったのであろう。結局その場所から脱渓するまでの5時間。前後に一人の釣り人の姿を見ることなく、貸し切り状態での釣りが可能になるのだから、
人生いったい何が起こるかわかりません!
(by ののちゃんのパパさん)
(by ののちゃんのパパさん)
さて大プールでは先ずチビ助を一尾、インチワームで底から引きずり出し、さらに10分後、藪下の影から20センチ級の今度は自然繁殖したと思われるヒレピンの一尾を釣り上げる。さらのその上流、20メートルほど上がった所で、木の株が日陰をつくる流れにキャストした直後、いきなり陰の中から、ひときわデカイ魚がすごい勢いで毛針に飛びかかってきた。ふむっ!と竿をあおった瞬間、グワァンという大きな衝撃とともに痛恨のアワセ切れ。見ればリーダーとティペットのつなぎ目がきれいに消し飛んでいる。前回釣行時から取り替えもせずに、ズボラに済ませていたおのが愚行を、日本海溝やマリアナ海溝よりも、深く深~く反省しつつ、先ずは午前の釣りを終了することにした。

午前の最後の一尾、ほんとによくぞ釣れてくれました、感謝!
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午後の一尾目。人を疑わぬ愛くるしい瞳が石徹白風
1時を少し過ぎた所で、昼食休憩。20分ほどのんびり休んでいるが、やはり件(くだん)のルアー師達が小生のために防波堤になっていてくれるのだろう。誰も釣り上がってくる気配もない。同時に陽差しも高く、水温も上がってきたせいもあろう。急に活性の上がった川では、そこかしこで反応が出る。ほとんどの魚が大きな岩陰のえぐれに隠れているのだが、川の中央に立ち、両岸の大石の下にインチワームを流せば、10投に一度は何らかの反応があり(ただ一度見に来た魚は二度と出てこない)、そのうち1回は当たりが出る。
とはいえ、そこはやはり、日本一の見かけ倒しFFマン!である小生。せっかく掛けた魚も3尾に1尾以上はバラしてしまうという粗忽ぶり。一つはカーボンロッドとは違い、柔らかく繊細なケーンロッドを使いこなせていないせいもあり、もう一つは(翌日Creekwalkers元帥よりご指摘いただいたが)フライにドラグが掛かっているため、魚が毛針を食い切れていないせいもあろう。今シーズンはすでに終わりを迎えているが、また、来季に向けて、良い課題として勉強することにしよう。
上流部に行けば行くほど、水量は減り、所々が水溜まりのようなプールとなっているこの日の石徹白。誰もいないことを良いことに、のんびりのんびり釣り上がって行くと、時計はすでに4時少し前。この先待っているであろう高速道路の混雑を思えば、5時過ぎには伊那に向かわねばならない。とまぁ急ぐ気持ちに押されるままに、今度は毛針をドライに取り換え、テンポ良くポイントを叩きつつ橋下100メートルの脱渓地点を目指す。
さてもうすぐ、と思って、流したフライにバシャっとライズがあったかと思うと、水中をクルクル回りつつ、竿を曲げてくれたのは25センチほどのきれいなアマゴ。まだ錆の出ぬその銀白の魚体が今日一日の締めくくりとなった。

さてさて今日一日の釣りでランディングできた魚の数はなんと
11尾!

これが当日最長寸、26センチの岩魚。橙点が鮮やか
何と小生にとって生まれて初めて渓流での
ツ抜け!!

ええい、こうなりゃもう一尾オマケの写真と、図に乗っております
を経験することができた。色んな意味で好条件が重なってのことだとは思うが、渓流デビュー2年目にして、このような釣運に恵まれるというのも、すべては多くの素晴らしいお仲間達があってのこと。
さぁて、それではそれでは、そのお仲間達の待つ、もう一つの山の中、
木曽!!
へ、いざ行かん!と再度エンジンを掛け直す、このひげオヤジではございますれば、皆様方、先ずはご安心召されよ・・・。
(to be continued)
2009/09/20
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ということで、今回もただちに、continuedしてしまうこの自分に呆れながらも、
9月21日 午前3時30分
いつもの目覚ましで眠い目をこじあけ、いつものようにコーヒーと煙草で少し人間らしさを取り戻した後、荷物を手に、そそくさと車に乗り込む・・・
というのは昨日とまったく同じだが、今朝目覚めたのは伊那市内のホテルの一室。いつものようにとあるコンビニの前でhajihadu大将と待ち合わせ、いつものように長いトンネルを抜け、某道の駅にて、早朝5時きっかりにお仲間達と合流する。さて今回は、
好き勝手に木曽の陣オータムフェスタ2009!
とあの紀州みかん公が、ほとんど土地勘もないままに、行き当たりばったりにぶちあげたという軽はずみ企画!に飛び入り参加することとなった小生。
先ずは、主催者であるみかん公と、さらには同じ血を分けたとは思えないほどその弟をボロクソに言うゆがんだ兄弟愛(?)の持ち主である夏蜜柑公に長の無沙汰のご挨拶。
また、今回、初めてのお出会いとなる(丸い眼鏡姿が可愛らしい)tennen-amago殿のお姿にも初見参させていただく。
その後、けたたましい足音に「むむむっっ!」という思いで振り返ってみれば、なんとまぁ、そこには子分3人を引き連れて大阪から乗り込んできたのがなみはやFF軍団が威風堂々のたたずまい。
と雁首そろえた、以上、関西勢に対抗するがごとく、関東からは本当なら前日奈良子でご一緒するはずだったメタボ親父殿のお姿と、現在は天竜川源流にヤマトイワナを求め徘徊するというCreekwalkers元帥閣下が鎮座まします。
それに地元代表、その端正なお声ゆえに、「長野NHKの現役アナウンサー」なのではと勝手に小生が思いこんでいる木曽ヤマメ殿がガイド役も兼ねての参加。それに大将、ならびにへっぽこ小生を含め、なんと総勢
12名の寝不足なる男!
がここ、木曽の一角に参集することと相成った。まさに、へんりー・フォンダの名演も懐かし、あの「12人の怒れる男」ではないことこそが、まさに釣り★鹿一味ほんとの姿なのでありました。(ちなみに本当は参加するはずであった火山特派員殿はまさかの寝過ごしで無念のリタイア・・・ああ、悲し)
さてさて、これだけそろったFF師。まさかこの12名が揃って同じ川に入渓する訳も行かず、先ずは何処へ誰と誰が出かけるのかと
「沢割会議」
なるものが緊急開催。最初から単独で行くと決めておられるCreekwalkers元帥を除き、各人各様それなりに良い智恵を出し合おうとするのだが、何せ、揃いも揃って全員が起きたばっかりの寝ぼけ頭・・・
脳の奧まで蜘蛛の巣が張っている
という状態では良い智恵など出てくるはずも全くなく、ただただ時間ばかり虚しく過ぎていく。これぞ、まさにエリック・シャレル監督の名品「会議は踊る」とは似ても似つかぬ
会議は眠る・・・
という状態に。それでも先頭切ってなみはやFF軍団総裁が「んじゃ、ワシラはあの川行ってくるわ!」と眠気を吹き飛ばすがごとくデカイ声を張り上げ、出立の準備に立つ。
さらには、2日連続の源流釣行でかなり疲弊したご様子のtennen-amago殿をかばうべく、「んじゃ、近くの、あんまりきつくない川で・・・」とみかんBros.は木曽ヤマメ殿のご案内の下、近隣の川への出陣を決意。
「それじゃ、我々は一昨日Creekwalkers元帥が2時間で30尾釣ったっていう、あの川へでも行きますか・・・」という大将のご提案の下、メタボ親父殿ならびに小生の落ち着き先も決定。その時には、
「まっ、9月は本当に釣れないから・・・」
とすでに泣きの入っている大将の声も、この寝ぼけた頭には全く届かないことだけが、本当に幸いなことなのでありました。
****************************************

枝に揺れる赤い木の実に秋の気配が・・・
今朝の木曽はあまりにも寒く(今朝の気温は、なんと9℃!。木曽ヤマメ殿のお話しによれば前々日から急に冷え込むようになったとの由、秋の気配はあまりに急ぎ足) それじゃ、あまり慌てて川に入っても良くないだろうな・・・ということもあり、先ずは焦らず騒がずの出発となる。
国道を30分あまり走った後、突然に、未舗装の細い凸凹道に侵入。よたよたとさらに10分ほど進んだ所が車留め。先に入っていく2台の軽トラに少し焦るが、大将の聞き込みに寄れば地元の人の山仕事の車とのこと。先ずは先行者のいないことを喜びつつ、ゆったりと釣り支度。とはいえ、あまりの寒さに雨具を上に着こみつつの、今日もケーンロッドをつないでみることに。
「こんな藪沢で・・・」とためらう気持ちもあったが、今年はこれが最後の渓流。しかも譲り主のメタボ親父殿とも並んでの釣りともなれば、せっかくの竿が曲がっている所を見ていただきたい気持ちが勝っての、道具立てとなった。
さて、支度整え、いざ行かん!としたその折も折、なんと大将自らが「初めて入る渓だから・・・」と少し不安なことを口にされる。が、なんとそれを補って余りあるのは、メタボ親父殿が今回ご持参なさった、
携帯GPS

スパイ大作戦よろしく情報探査中のメタボ殿。
しかし、足元はふらつき、目は虚ろ・・・大丈夫かぁ?
しかし、足元はふらつき、目は虚ろ・・・大丈夫かぁ?
これを見れば、現在位置から、その先の林道との距離やら、脱渓点やらがすべて判断できるというスグレもの。「まっ、これがあれば安心ですよ。」と自信満々のメタボ親父殿だが、何せ使っている本人が寝不足かつ3日連続山奥釣行ということで疲労困憊のご様子であるため、果たしてどれだけ信用して良いものか・・・幾つか?マークを頭の中に明滅させつつ先ずは暗い渓へと降りていくことに相成った。

まさに昼なお暗き木曽の渓。盛夏には良い避暑地となる
晴天の一日となった本日だが、それでも鬱蒼と生い茂る木立の中は、どこまでも薄暗く、偏光レンズを掛ける気にもならない。覆い被さっている枝や木の葉が今日の釣りの厳しさを物語るようだが、先ずは入渓して間もなく、先行させてもらった小生が小さな淵の方の所に毛針を落とすと、パシャ・・・と小さな波紋。一呼吸遅れてロッドを立てれば、
ハラホロヒレハレ~

いきなり小生の前に現れたチビ助君。
本人もビックリしたであろうが、釣った小生もビックリした。
本人もビックリしたであろうが、釣った小生もビックリした。
と小魚が一尾、足元へ飛んでくる。10センチほどの小さな魚だが、体側にはきれいな朱点が浮かぶちゃんとした岩魚。「さすが、2時間で30尾は嘘じゃない。いるんだ魚は、この川・・・」と喜びと自信を深めつつ、さらにさらに釣り進むことに。
先ずは幸先の良い一尾目に気をよくした小生。それならと考え、今回の渓流ファイナル釣行に備え、「どうせ釣るなら大物を!」と気張って巻いてきた12番のEHCとする。足元にはけっこう真新しい足跡や、ゴミとなった餌釣り仕掛けがあったりするが、まま、そんなことなど気にしないのが、このだめオヤジの駄目な所である。
さて、3人で抜きつ抜かれつのまま、遡行していくが、何せ藪沢(といっても、それは小生にとっての話。大将よれば、こんな楽に竿の振れる所はないらしい・・・、って、いつもはいったいどんな所で釣ってるんだ?、あんたは!)。何度も何度もフライを木やブッシュに引っかけるばかりで、肝心の釣りをしている時間は半分ほどしかない。バックハンドやサイドハンドでのキャスティング技術を磨く必要もあるが、それ以上にバックキャストでのループを思ったとおりに作れないとこういう厳しい場所では釣りにならないことを実感。うーん、これもまた、来季に向けての大きな課題ということなのであります。

ようやく光の差し始めた午後の渓。時に吹き抜ける風に胸空く想い
さて肝心の魚の反応は・・・といえば、気温が上がるにつれて、川全体の活性が上がってくるのを肌で感じるのは前日と同じ。浅い場所に限られるものの(「大場所の魚は餌師に釣りきられているのだろう・・・」というのが大将の見解。また、「前々日、Creekwalkers元帥に虐められ、魚が涙目になっているんだ・・・」というのが小生の見解。さらには、「疲れ果てて、そんなことまで考える余裕はまったくない・・・」というのが、メタボ親父殿の見解。まさに三者三様・・・)一つのポイント毎に何かしらの反応があり、飽きさせない。とはいえ、その多くが、12番のフライを
ツン・・・

これが今釣行、この渓での最大魚。
いかに小さくとも一尾は一尾、渓の宝石・・・
いかに小さくとも一尾は一尾、渓の宝石・・・
と突っつくようなものばかりで、アワセようという気すら起こらない。「ひげオヤジさん、何番使ってるの?」という大将の質問に、「12番だけど・・・」と答えれば、「そりゃ、でけぇよ。16番で良いんじゃない。」とのこと。後でCreekwalkers元帥ご本人から伺えば、「う~ん、あの渓なら16番か18番で十分でしょう」とまぁ。あっさりのお言葉。
良いですか、皆さん。本当にそういう大切な、大切なことは最初に(それもできれば釣り始める前に!)話すことにしましょうね。いいですか、間違いなく、心の底から、
わっかりましたね!

相も変わらず藪沢では忍者のごときhajihadu大将の釣り姿

これで毛皮を着てれば、絶対に熊だと思われ撃ち殺される(?)メタボ親父殿の後ろ姿
昼食休憩の後も、同じような渓相がずっと続く渓を釣り続ける。今度は針を14番に落とした小生(大物狙いゆえに、16番は巻いてきてない)にも何とかフックアップさせることできるようになる。とはいえ、前日同様、2尾に1尾はバラシ、という悪循環は断ち切れず、思うように釣果は伸びない。ということで最長18センチというのを頭に小指級も含め
5尾・・・

という結果に終わる。(とはいえ、3人合わせれば21尾の釣果なのだから、やはり魚はたくさんいた!ということ)しかも真横に林道を眺める入渓しやすい安心な渓でもあることを思えば、これだけ魚がいること自体が奇蹟!ではないかと思うのは、ほとんど魚のいない川しか知らない関西人の悲しい運命、ということにもなるのだろうが。
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さて、釣行後はお約束の温泉にて一汗流し(周囲の日帰り温泉はどこも満員。駐車場を見れば長野県以外のナンバーばかりがズラリと並ぶ。さすが、高速道路1000円化の威力!)、再度集合場所に戻りみかん公組の帰りを待つ。約束の7時には合流。聴けば、午前中はぱっとしなかったものの、午後は大爆釣の大戦果だったとのご様子。朝お出会いした時と、見違えるようなtennen-amago殿の明るい笑顔を拝見すれば、みかんBrosのご両人にとっても「充実の3日間」となったご様子。木曽ヤマメ殿のご苦労もあればこそ、まさにご同慶の至りと言うべきであろう。
全員揃った所で、いったん伊那市内まで戻り最後の晩餐。どこへ行っても満員御礼というこのシルバーウィーク。名物というソースカツ丼なるものを
並んで待って食う・・・(って、いったいどういうこと?)
というイラチな関西人には想像もできない経験をしつつも、「こういうことが我慢できないようでは良い釣りはできぬ」と一人勝手に思いこみ、ままそれも良い勉強、来年の課題にしようと思う次第。
夕食、歓談が済めば早、時計は夜の9時。途中見た道路情報に寄れば、「中央道名古屋方面30kmの渋滞」などという恐ろしい文字が浮かぶ。厳しい帰途に思いやられるが、それよりもお仲間の皆さんとのお別れにこそ未練が残る。三々五々、走り去る車を見送りながら、「来年も再来年も、ずーっとその先まで、このひげオヤジの良い友達でいて下さいよ。」という想いに加え、また今釣行のきっかけとなった
type-r tata殿(別名Ohマイブラザー)
の、一日も早く元気な復活を願いつつハンドルを握っておれば、ふっと、こんな歌が頭の中にできていた。
****************************************
我が良き友よ
sung by ムッシュ&吉田拓郎
sung by ムッシュ&吉田拓郎

(1)
下駄を鳴らして 奴(ヤツ)が来る
腰に手ぬぐい ぶら下げて
学生服に しみ込んだ
男の臭いが やってくる
ああ 夢よ 良き友よ
おまえ今頃 どの空の下で
俺とおんなじ あの星見つめて
何思う
(2)
可愛いあの娘に 声かけられて
頬を染めてた うぶな奴
語り明かせば 下宿屋の
おばさん酒持って やってくる
ああ 恋よ 良き友よ
俺は今でも この町に住んで
女房子供に 手を焼きながらも
生きている
(3)
男らしさと 人が言う
お前の顔が 目に浮かぶ
力ずくだと 言いながら
女郎屋通いを 自慢する
ああ 夢よ 良き友よ
時の流れを 恨むじゃないぞ
男らしいは やさしい事だと
言ってくれ
(4)
家庭教師の ガラじゃない
金のためだと 言いながら
子供相手に 人の道
人生などを 説く男
ああ 夢よ 良き友よ
便りしたため 探してみたけど
暑中見舞いが 返ってきたのは
秋だった
(5)
古き時代と 人が言う
今も昔と 俺は言う
バンカラなどと 口走る
古き言葉と 悔やみつつ
ああ 友よ 良き酒を
時を憂いて 飲み明かしたい
今も昔も この酒つげば
心地よし
(6)
学生たちが 通りゆく
あいつ程では ないにしろ
まじめなのさと 言いたげに
肩で風切って 飛んでゆく
ああ 友よ 良き奴よ
今の暮らしに 飽きたら二人で
夢を抱えて 旅でもしないか
あの頃へ
下駄を鳴らして 奴(ヤツ)が来る
腰に手ぬぐい ぶら下げて
学生服に しみ込んだ
男の臭いが やってくる
ああ 夢よ 良き友よ
おまえ今頃 どの空の下で
俺とおんなじ あの星見つめて
何思う
(2)
可愛いあの娘に 声かけられて
頬を染めてた うぶな奴
語り明かせば 下宿屋の
おばさん酒持って やってくる
ああ 恋よ 良き友よ
俺は今でも この町に住んで
女房子供に 手を焼きながらも
生きている
(3)
男らしさと 人が言う
お前の顔が 目に浮かぶ
力ずくだと 言いながら
女郎屋通いを 自慢する
ああ 夢よ 良き友よ
時の流れを 恨むじゃないぞ
男らしいは やさしい事だと
言ってくれ
(4)
家庭教師の ガラじゃない
金のためだと 言いながら
子供相手に 人の道
人生などを 説く男
ああ 夢よ 良き友よ
便りしたため 探してみたけど
暑中見舞いが 返ってきたのは
秋だった
(5)
古き時代と 人が言う
今も昔と 俺は言う
バンカラなどと 口走る
古き言葉と 悔やみつつ
ああ 友よ 良き酒を
時を憂いて 飲み明かしたい
今も昔も この酒つげば
心地よし
(6)
学生たちが 通りゆく
あいつ程では ないにしろ
まじめなのさと 言いたげに
肩で風切って 飛んでゆく
ああ 友よ 良き奴よ
今の暮らしに 飽きたら二人で
夢を抱えて 旅でもしないか
あの頃へ
我が良き釣友(とも)よ!
lyrics by ひげオヤジ
lyrics by ひげオヤジ
(for メタボ親父殿)
鈴を鳴らして 奴(ヤツ)が来る
腰にスプレー ぶら下げて
フライベストに しみ込んだ
男の臭いが やってくる
ああ 釣りよ 良き友よ
おまえ今ごろ この空の下で
俺とおんなじ 竹竿抱えて
何思う
(for みかんbros.殿)
可愛いアマゴに また無視されて
頬を染めてた うぶな奴
釣ってみせるぜ 日置川の
スレた魚が また逃げた
ああ 釣りよ 良き友よ
俺は今でも この町に住んで
餌師鮎師に 手を焼きながらも
生きている
(for type-r tata殿)
元気らしいと 人が言う
お前の顔が 目に浮かぶ
妻のお供と 言いながら
緬屋通いを 自慢する
ああ 釣りよ 良き友よ
しばし別れを 恨むじゃないぞ
type-rは やさしい奴だと
言ってやる
(for hajihadu大将)
役所勤めの ガラじゃない
金のためだと 言いながら
岩魚求めて ケモノ道
藪沢などを 釣る男
ああ 釣りよ 良き友よ
コメント送って 待ってはみたけど
レスがなんとか 返ってきたのは
次の記事!
(for Creekwalkers殿)
古き時代と 人が言う
今もいるさと 彼は言う
ヤマトイワナと 口走る
ハイブリッド・・・と 悔やみつつ
ああ 友よ 源流を
時を憂いて 釣り明かしたい
今も昔も 固有種釣れば
心地よし
(for このひげオヤジのお仲間の皆々様方へ)
釣り馬鹿達が 通りゆく
namihayaほどでは ないにしろ
ボ★ズなのさと 言いながら
毛針風切って 飛んでゆく
ああ 友よ 良き奴よ
今のフライに 飽きたら二人で
ルアー抱えて 旅でもしないか
あの川へ
鈴を鳴らして 奴(ヤツ)が来る
腰にスプレー ぶら下げて
フライベストに しみ込んだ
男の臭いが やってくる
ああ 釣りよ 良き友よ
おまえ今ごろ この空の下で
俺とおんなじ 竹竿抱えて
何思う
(for みかんbros.殿)
可愛いアマゴに また無視されて
頬を染めてた うぶな奴
釣ってみせるぜ 日置川の
スレた魚が また逃げた
ああ 釣りよ 良き友よ
俺は今でも この町に住んで
餌師鮎師に 手を焼きながらも
生きている
(for type-r tata殿)
元気らしいと 人が言う
お前の顔が 目に浮かぶ
妻のお供と 言いながら
緬屋通いを 自慢する
ああ 釣りよ 良き友よ
しばし別れを 恨むじゃないぞ
type-rは やさしい奴だと
言ってやる
(for hajihadu大将)
役所勤めの ガラじゃない
金のためだと 言いながら
岩魚求めて ケモノ道
藪沢などを 釣る男
ああ 釣りよ 良き友よ
コメント送って 待ってはみたけど
レスがなんとか 返ってきたのは
次の記事!
(for Creekwalkers殿)
古き時代と 人が言う
今もいるさと 彼は言う
ヤマトイワナと 口走る
ハイブリッド・・・と 悔やみつつ
ああ 友よ 源流を
時を憂いて 釣り明かしたい
今も昔も 固有種釣れば
心地よし
(for このひげオヤジのお仲間の皆々様方へ)
釣り馬鹿達が 通りゆく
namihayaほどでは ないにしろ
ボ★ズなのさと 言いながら
毛針風切って 飛んでゆく
ああ 友よ 良き奴よ
今のフライに 飽きたら二人で
ルアー抱えて 旅でもしないか
あの川へ
さてさて、次のお出会いはいつになりますことやら・・・・。
2009/09/21
2009年09月08日
秋の園遊会
9月5日、朝4時7分。目覚めてみれば、狭苦しいビジネスホテルのシングルルーム。同じ景色を何度も見てきているはずなのに、それでも、
ここは、いったいどこ・・・?
という違和感にとまどう自分を感じながらも、ベッドから降りれば、いつもの通りの朝の支度を体の方が覚えていてくれる。4時40分には誰もいないフロントにキィーを捨て置き、まだ真っ暗な中、坂道を一気に走り上がれば、これも何度も見てきたコンビニの看板。その下に車を停め、購入したばかり暖かい缶コーヒーを一口すすれば、まだ半分方、眠っていた頭がようやく働き出してくるのが感じられる。ふと後ろを振り返れば、少し白みかけてきた空に、気高き山々の稜線がシルエットとなって浮かんでくるのを眺めていれば、
・・・後、何回、この景色を見るんだろうか?
という疑問がふっと、わき起こってくる。思えば、自分一人の殻に閉じこもるために始めた釣りという遊びであったが、インターネットという新しい世界を入り口に、未知の人々との真新しい出会いの場を手にし、さらにはまったく考えもしなかった世界へと導かれることになっていったこの4年。さまざまな土地でさまざまな人生を生きている人たちと並んでは、さまざまな水辺で竿を振る・・・。まさかこんなことを自分がしているなんて、数年前までは想像もしなかった今の日々こそが、朝に感じた違和感の一番深い所にあるのかもしれない・・・。
などいう感慨に耽りつつおれば、今朝も9月の信州。いつものように寝ぐせの残る髪に手をやりながら、「おはようっす」と、少しくぐもったような声を響かせ現れた
hajihadu大将
の姿がそこにある。さらに1時間少し後には、「おはようございます」と丁寧だが、力のこもった若々しい声を響かせる
若大将ナカモト氏
の姿が目の前に。そしてこのお二人と連れだっての、
秋の園遊会!
が、これから始まることと相成る。昨年秋、大将からのお誘いをきっかけに始まったこの釣行。そもそもは、体力・根気・技術という三拍子が、完璧といって良いほど欠落した、ダメダメFFマンこと、このひげオヤジに、
「少しでも良いから渓流の喜びを教えて進ぜましょう。」
というhaji大将の思いやりに端を発し、
「それなら私にお任せあれ」
と呼応して下さった若大将ナカ氏の心意気におすがりしてのもの。昨年も同時期に3人そろって木曽山中を徘徊したが、あの大将・若大将をもってすらの、
記録的惨敗!
ということもあり、今年はそのリベンジを誓っての再会。本当に懲りない人間はどこにでもいるんだぁぁぁぁ!
さて7時を少し前に、霧にけむるとあるダム湖のほとりより車を走らせること30分あまり。国道脇のスペースに車を停め、いつものように釣り支度。はやる心を抑えつつも、河原に降りれば、目の前には、日本アルプスを源とする蕩々たる流れ。「今日はずいぶん減水してますね」という若大将の言葉が信じられぬほど、しっかりとした澪筋が巨岩を脇に続いている。一部硫黄泉の混じるこの川。釣り人としては、その白濁した流れに一瞬たじろぎもするが、それでも渓魚たちはしっかり生きているという。「大物がいますよ。」という若大将は5.5Xに10番の毛針という大仕掛け。それに引き替え、人間としても「小物」であることだけはしっかり自負している小生はいつもどおり、6Xに14番の毛針を括り付けての第一投。「もしかすると、今年もダメなのか・・・」という不安と、「今年こそ大丈夫!」という期待が交錯する中、先ずは少し霧の残る岸辺に立っての一日が始まることと相成った。



「お先にどうぞ、どうぞ」
と、相も変わらず小生に気遣いして下さる大将・若大将のお二人に甘えつつ、肩慣らしも兼ねて、先ずは大岩の下やら、鏡となるポイントに毛針を打ち込みつつ、少しばかり遡行。そして入渓地点からすぐ先である、鉄橋下のプールの前に立ち、その肩の所に毛針を流せば、小振りな岩魚がすーと浮かんできて、パクリとフライをくわえ・・・たか、と思ったが、それは空振り。さらにその少し先の沈み岩の脇にフライを流せば、岩陰から毛針を追って飛び出してくる魚影がそのままパシャンと小さな飛沫に変わる。うんっ、と思って竿を立てるも、これも空振り。魚が小さく針に乗らないのは、ともかくも、先ずは「こんな濁った流れでも魚はいるんだ・・・」と一安心。
胸の高鳴りをさらにさらに強めつつ、さらにそのプールの奥。護岸下の沈み岩の奥に毛針を飛ばせば、いきなり茶色い魚体が、グワァンとフライに飛びついてきた。よっしゃと思い竿を立てれば、ガツンという重いアタリが掌に届くと同時に、フンッとラインが力を失う。「あちゃー」と思うがそれも全ては後の祭り。小生が手にしていたロッドはDaiwa社製の古い4番。ルアー竿と兼用のブランクのため、特にそのティップは堅く、反発力が強い。本来は管釣り用の竿だが、持ち重り感がほとんどなく、さらに「古い安もんだから。いつ折れても良いわ・・・」ということから、初めての渓ではレギュラーとなっている一本。ただ強く合わせると6Xのティペットが切れることはこれまでも幾度もあった・・・という悲しい経験が全く生かされていないというのが、まさにこのバカの真骨頂でもある。
あーん、合わせ切れちゃった・・・
と一人ぼやいていれば、「バシャと勢いよくフライに飛びついてきたんなら、ブラウンだったかも知れませんね」という若大将のお言葉に、ちらっと目に映った茶色い魚体が重なってくる。岩魚だけでなくブラウントラウトも育むというこの流れ。もしかすると、このひげオヤジ、
自然渓流での初のブラウン・トラウト
をネットインできていたのかも知れぬと思うと、さらに、さらに、悔やんでも悔やみ切れぬ一投となった。
その後もしばらくは「先行特権」の優遇に甘えつつ、見るからの好ポイントに絞ってキャストを続けるが、おそらくは岩魚のチビ助なのであろう。3度ほどあったアタリもすべて空振りに終わってしまう。
さて小生がゆるゆる進む姿を捨ておいて、大将・若大将のコンビは、上手50メートルほど回り込んでの釣りになる。小生にしても乱暴極まりないヘタッピキャストでポイントを潰してばかりいるゆえに、後を釣るお二人には申し訳ないことしきり。ひたすら恐縮しつつの釣りに較べれば、先に進んでいてもらう方が精神的には非常に楽。遠目にお二人のキャスト姿を眺めつつ、先ずは上流へ上流へと釣り上がっていくことにする。
さて今回、ご案内いただいたこの川。平水ならあの大将ですら、
一人じゃ渡れないところが幾つもある・・・

という太いしっかりした流れとのこと。いくら減水しているとはいえ、太股までは水に入り、思い流れを受け止めなければならない所が何カ所もある。さらには岸辺には大岩が点在し、渡渉の行く手をさえぎろうとする。時にはロッドを傍らに置き、大岩をえっちらおっちら乗り越えていくのは、やはり50男には結構な重労働(しかもこの男、デブで運動不足というオマケ付き)となる。それでも「ヒッヒッヒ・・・この深い流れ、この岩の向こうにきっとデカイ岩魚が待っているんだ・・・。」と欲に目がくらんでの、銭ゲバ釣行。まったくもって、バカとケチには付ける薬がない、ということの絵に描いた見本のようなものだ。
とまぁ、遡行しつつも、さすがに夏休みを終えたこの信州の渓。ここまで多くの釣り人の手練手管でもみくちゃにされてきたのであろう。「今日は全く魚が出ないねぇ・・・」という大将の力無い声に、「そうですねぇ、本当にダメっすねぇ・・・」という若大将の弱気な声までハーモナイズされるようであれば、このひげオヤジなどにはまったくの出番がないことは言うまでもなし。
「こんなことなら、あのブラウンを仕留めておけば・・・」と後でいうのはボウズの床屋と相場が決まっている。折しも空は雲一つない夏空。ピーカンの天気に汗をかきつつ、大将がおもむろに水温を測ってみれば、

これだけの高水温では、管釣りのニジマスならともかく、渓流の岩魚なぞ、まったくもってヤル気を失うこと甚だしい限り。「いつもならここでライズがあるのに・・・。」という好ポイントでもまったく魚の気配すら感じられない。ぐずぐず言いながらも遡行を続けていれば、なんと上手からは釣り下ってくる(!)ルアー師が2名。
と3人そろって観念し、道半ばにして脱渓。いったん車に戻り昼食を取ることに。夏を取り戻したような強い陽差しを避け、のんべんだらりと食事を取りつつ、先ずは午後の予定を決定すべく作戦タイム。そうして出た結論は、
というこの小心者の背筋を凍らせるには十分な企画なのでありました。
さて、車に乗り込み、ひたすら山道を登り続けること40分。標高はすでに1800メートルということから、あたりを吹き抜ける風も格段に涼しい。とはいえ、急遽決定した午後からの入渓となれば、当然危惧すべきは、
先行者・・・
なるものの存在。たどり着いた駐車スペースには、なんと、すでに3台の車が停められている。内の2台は釣り人の車ではないようだが、一番奥に停められた関東ナンバーの車の脇には、今、川から上がってきたばかりという風情の餌師が一人。どうやら帰り支度をなされているご様子。あれこれ、話を聞いている若大将の姿を横目にしつつ、
「うーん、これはさすがに・・・」
と考えるのが普通だが、しかし、今から別の場所というのも気が重い。まま、何とかなるかならぬか、ともかく、ここで一気にやっちゃいましょう!という訳の判らない気合い一閃、釣り★カ3人は竿を抱えて、川へ川へと降りていくのでありました。
さて橋の傍の入渓点から河原に降りれば、真っ先に目に入ってきたのが、捨てられたタバコの空箱(それもずいぶん新しい)やその他、吸い殻やら菓子の包み紙など。およそ
という本当の自分に気がついていない頭の悪いナチュラリスト
なる輩が跳梁跋扈した跡、もまさに痛々しい。
おそらくは夏休みの間に多くのさもしい釣り人が荒らした渓なのだろうと思われるが、それでも水と緑は清冽を極め、高地ではあるものの、しっかりとした濃い酸素が、軽やかな沢風と共に、胸と心を満たしてくれるのが心地よい。「それじゃ、行きますか・・・」という大将の声に誘われて、さあ、渓への一歩と思った瞬間、このひげオヤジにアクシデント発生、
とまぁ、突然両脚の太ももの裏に激痛が走り、いきなりその場で立ちすくんでしまうという情けなさ。思えば、午前の川でもずいぶん不自然な格好で大岩を、何度も何度ものり超えた上に、固く足首を締め上げるウェーディング・ブーツのまま、長い時間車を運転したために、下半身の腱が硬直。先ずは股関節から膝裏にまで伸びる筋肉もろとも、一気に引きつり、ひどい痙攣を起こしている。
「ごめん、ちょっと俺、休みます。」とお二人には先に行ってもらうことをお願いしつつ、しばし入渓した場所にて両脚を伸ばしへたり込む。「んじゃ、先に行っとくよ」という大将・若大将の背中を眺めつつ、「まま、しばし休んでいようか・・・」と思う気持ちと、「待て待て、ここは熊が出るという渓。こんな所で一人おきざりにされれば、まちがいなく冬眠前の熊のおやつになってしまう」という不安が混じり、悶々とすること数分。うーん、困った困ったと悩みつつも、
という至極当たり前のことを思い出す。そこで這うようにして目の前の川まで降り、少し小さめの岩に腰を下ろし、少し深みになった所に下半身をつけ、そのまま患部を冷却することにする。水温は10℃少しという冷水の中でウェーダー越しとはいいながら、しばらく脚をマッサージしていれば、なんと、見る間に痛みが消えていく!ではないか。
これぞまさに、この地で霊験修行したという弘法大師のご加護ならんや・・
などと、史実を全く無視したことを考えつつも、先ずは、およそ10分間ほどの休憩にて8割方、完全復活した(って、日本語の間違いではないか?)小生。兎にも角にも熊に食われたくない一心で、ユルリユルリの遡行ではあれ、先行するお二人の影を追い求め、ひたすら上流を目指すことになった。
さて、後に残した小生のことを気遣いゆっくりと釣り上がって下さっていた若大将ナカモト氏には幸い、すぐに追いつくことができた。(その時あのhaji大将は、なんと、小生を見殺しにすべく、一人とっとと、先の先まで釣り上げっている。なんてぇ薄情者だぁ!)
先ずはお定まりの「釣れましたかぁ?」と問を若大将に掛けるも、その表情を見れば、返事の方は聞かなくても判る。ただでも人跡の濃いこの渓で、つい先ほどまで餌師が釣り歩いていたとなれば、良い結果など期待できるはずもない。「あーん、これで今年もボ★ズ確定か・・・」と少し嘆きつつ、さらに先に進めば、フライ交換のため、立ち止まっていた大将にも追いつくこととなった。ということで、しばらくは大将の後について、その釣り姿を勉強しつつの遡行となる。
それから30分ほど。いつになく大将が流心の脇にフライを落とす姿を見る。「ええ、あんな所、岩魚のポイントじゃないのに、なぜ?」と思ってみていると、何と流れの脇を滑っていくフライにいきなりのライズ&ヒット!さほど、大きくはないが、精悍な面構えの岩魚をネットインさせた大将が、なんだかんだ言いながらも、今回もまた
一番槍の名のり!
を挙げることと相成った。そして、その後すぐに、今日はじめて先行してもらう若大将にもヒット。


聞けばやはり普通、餌師が狙わない「チャラ瀬」や、「浅いバンク下」などに魚は残っているよう。「うーん、あきらめるのはまだ早いぞ。」と自分を励ましつつ、先行特権を与えられたことを良いことに、大将が釣った場所と同じ、瀬の脇を浅い所を流していけば、その頼りない小生のフライにも、
バシャン!
とライズはあったものの、ほんの数秒と保たずバラシ・・・。「まま、魚が小さかったから仕方ないな・・・」と言い訳しつつも、頭の中には、午前の部での後悔が再び甦る。が、しかし、ここで挫けていては、ここまで小生をご案内下さったお二方のご愛情に応えることなどはできぬ相談。折れかかった心の矢を、あの直江兼重の言葉のごとく
の一文字でぐっと締め直し、さらにさらにとキャストを続ける。そして、とうとう本流の脇を流れる細く浅い流れにプードルを落とせば、

という飛沫と共にピンクのポストが視界からかき消えた。「むっ!」と息を呑んでは、すかさずロッドを握る左手を返し、ラインを取る右手を絞る。後はゴクンゴクンと首を降りつつ、流れの中をターンする岩魚のダンスに呼応しつつ、左腕はゆっくりゆっくり竿を立て、右手のネットにそっと優しく抱き込むようにリードする。
やったぁ、釣れたよ!
と、まるで小学生のようにはしゃぎつつ、ネットを掲げ、後ろを振り向けば、優しい目をさらさらに細くしてナカモト氏が「やりましたね。」と満面の笑顔で喜びを分かち合って下さる。さらには下手から駆け寄ってきた大将が、「これで、リベンジだね、良かった、良かった・・・」と、これまた暖かい言葉で、小生を喜ばせてくれる。たかが18センチほどの小さな岩魚であっても、そこには3尾分の喜びが乗っかる、小生には2尾とない心の中の大物であることは間違いないのだ。

さて、その一尾をゆるゆると流れに戻した後は、しばらく若大将の後につき、その釣り姿をしっかりと勉強させてもらうことに。9月とはいえ、まだ木々は青い葉をしっかりとまとった中規模の川であるため、そこここに生い茂る木立がキャストの障害になることは自明の理であるのだが、その中で、若大将は18ftのロングリーダーを駆使し、次々とポイントを狙い撃っていく。そのキャストの正確さは言うまでもなく、落ち込み脇のタルミであれば着水後、先ずは20秒以上は動かさず、また流心を越えた瀬脇の流れであれば、確実にナチュラルドリフト、ドラグフリーでポイントいっぱいを流しきる。もちろん、その間、ロッドをもった右手は細かくメンディング(まるで、一流のバーテンダーのようにシェイク・シェイク・シェイク・・・の連続。とても小生には真似ができない)を行いつつ、右手はラインをハンドツイストして、余分なラインを足元に落とさず、かつ急なアワセに遅れぬよう、ラインのテンションを一定に保つ、という精妙繊細な技を同時に行われている。

というその技術に畏敬の念を覚えつつ、熱い視線をひたすら若大将に投げかけていれば、その視線が彼の背中を灼いたか。一瞬、バックキャストに力が入ったかに見えたやいなや、後ろの立木にフライを絡め取られてしまわれる。しかしそんな時も、小生のごとく、
チェッ!
などという下品な舌打ちをすることもなく、「エヘヘ・・・」と少し照れたような笑顔を見せて下さる、その余裕ある姿こそ、本当に、この釣りを愛する人の神髄がある。その一部始終を間近で見ることができる。ただそれだけのことでも、この
秋の園遊会!
が小生にとって何よりも、大切な、大切なものであるということを、皆様方ご承知下さいますように。
さて、それから小1時間、釣り上がっていくが、その後はわずかに大将が25cmの岩魚を追加しただけに終わってしまう。(とはいえ、この川、適度に上が開けた上に、5メートル毎に現れる好ポイントの連続でまったく釣り飽きることがない素晴らしい渓相。次回はベストシーズンに、万全の体調で訪れたいもの。またよろしく、ナカモト殿!)

5時を過ぎ、フライも見えづらくなった所で釣りを終え、脱渓することに。川沿いにあるかないかも定かでない山道をたどり、茂るブッシュや湿地帯をかき分けかき分け抜けてみれば、そこは高原の牧場。枯れかけた牧草を踏みしめつつ、ノロノロと車へと戻る3人の釣り人を慕うように、なんと、3頭の馬が我々の後を追いかけてくる。人を恐れず、ただただ自分たちのペースでのんびり草原を歩きまわる、白黒のポニー、栗毛、青鹿毛のアラブ馬と並びつつ、帰りの歩を進めていけば、
ああ、ここは信州なんだなぁ・・・
という考えが改めて頭をよぎる。動物も人間も、何の恐れや不安も抱かぬままに、こうして大きな山と空に抱かれて生きていくことが、本当の生き方なんだろう・・・、などと考える小生には、
きっと来年の今頃もここにいるのかな?
という予感が唐突にやってくる。ふと耳をすませば、間近に寄った馬の体を撫でつつ、
「こいつら、きっと、そこまで乗っていけって、言ってるんだよ」
とおどけてみせるhaji大将の明るい声に、
「アハハ!いくらなんでもそれは無理ですよ。」
と屈託のない笑い声で応えるナカモト若大将の声が重なり響くのを聞くとはなしに聞いておれば、
「うん、来年もきっと、この3人で9月の信州の空の下にいるんだ!」
と、予感が確信に変わっていくのを感じる自分がいる。その瞬間、ふと、
「そうだよ、きっとそうだよ。」
という声が耳に飛び込んでくる。
振り返れば、そこには薄暮に浮かぶ日本アルプス。気高き山々が、そんな優しい声を掛けてくれたのか・・・とは、もちろんただの錯覚だとは思いつつも、しかしまぁ、何という喜ばしい錯覚であったことかと心震わせては、長く伸びた自分の影を追いかけて、黙々と、ただ黙々と草原の小道を歩き続ける幸せ者が、なんとまぁ、ここに一人・・・・・・・。
2009/09/06
ここは、いったいどこ・・・?
という違和感にとまどう自分を感じながらも、ベッドから降りれば、いつもの通りの朝の支度を体の方が覚えていてくれる。4時40分には誰もいないフロントにキィーを捨て置き、まだ真っ暗な中、坂道を一気に走り上がれば、これも何度も見てきたコンビニの看板。その下に車を停め、購入したばかり暖かい缶コーヒーを一口すすれば、まだ半分方、眠っていた頭がようやく働き出してくるのが感じられる。ふと後ろを振り返れば、少し白みかけてきた空に、気高き山々の稜線がシルエットとなって浮かんでくるのを眺めていれば、
・・・後、何回、この景色を見るんだろうか?
という疑問がふっと、わき起こってくる。思えば、自分一人の殻に閉じこもるために始めた釣りという遊びであったが、インターネットという新しい世界を入り口に、未知の人々との真新しい出会いの場を手にし、さらにはまったく考えもしなかった世界へと導かれることになっていったこの4年。さまざまな土地でさまざまな人生を生きている人たちと並んでは、さまざまな水辺で竿を振る・・・。まさかこんなことを自分がしているなんて、数年前までは想像もしなかった今の日々こそが、朝に感じた違和感の一番深い所にあるのかもしれない・・・。
などいう感慨に耽りつつおれば、今朝も9月の信州。いつものように寝ぐせの残る髪に手をやりながら、「おはようっす」と、少しくぐもったような声を響かせ現れた
hajihadu大将
の姿がそこにある。さらに1時間少し後には、「おはようございます」と丁寧だが、力のこもった若々しい声を響かせる
若大将ナカモト氏
の姿が目の前に。そしてこのお二人と連れだっての、
秋の園遊会!
が、これから始まることと相成る。昨年秋、大将からのお誘いをきっかけに始まったこの釣行。そもそもは、体力・根気・技術という三拍子が、完璧といって良いほど欠落した、ダメダメFFマンこと、このひげオヤジに、
「少しでも良いから渓流の喜びを教えて進ぜましょう。」
というhaji大将の思いやりに端を発し、
「それなら私にお任せあれ」
と呼応して下さった若大将ナカ氏の心意気におすがりしてのもの。昨年も同時期に3人そろって木曽山中を徘徊したが、あの大将・若大将をもってすらの、
記録的惨敗!
ということもあり、今年はそのリベンジを誓っての再会。本当に懲りない人間はどこにでもいるんだぁぁぁぁ!
さて7時を少し前に、霧にけむるとあるダム湖のほとりより車を走らせること30分あまり。国道脇のスペースに車を停め、いつものように釣り支度。はやる心を抑えつつも、河原に降りれば、目の前には、日本アルプスを源とする蕩々たる流れ。「今日はずいぶん減水してますね」という若大将の言葉が信じられぬほど、しっかりとした澪筋が巨岩を脇に続いている。一部硫黄泉の混じるこの川。釣り人としては、その白濁した流れに一瞬たじろぎもするが、それでも渓魚たちはしっかり生きているという。「大物がいますよ。」という若大将は5.5Xに10番の毛針という大仕掛け。それに引き替え、人間としても「小物」であることだけはしっかり自負している小生はいつもどおり、6Xに14番の毛針を括り付けての第一投。「もしかすると、今年もダメなのか・・・」という不安と、「今年こそ大丈夫!」という期待が交錯する中、先ずは少し霧の残る岸辺に立っての一日が始まることと相成った。

入渓点から直下の川。これでもずいぶん減水しているとのこと、最盛期には近寄りたくない(?)
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温泉入浴中(?)などでは決してなく、真剣に釣るhajihadu大将!

同じくバスクリンな流れを前に華麗なテクニックをご披露くださる若大将ナカモト氏!
「お先にどうぞ、どうぞ」
と、相も変わらず小生に気遣いして下さる大将・若大将のお二人に甘えつつ、肩慣らしも兼ねて、先ずは大岩の下やら、鏡となるポイントに毛針を打ち込みつつ、少しばかり遡行。そして入渓地点からすぐ先である、鉄橋下のプールの前に立ち、その肩の所に毛針を流せば、小振りな岩魚がすーと浮かんできて、パクリとフライをくわえ・・・たか、と思ったが、それは空振り。さらにその少し先の沈み岩の脇にフライを流せば、岩陰から毛針を追って飛び出してくる魚影がそのままパシャンと小さな飛沫に変わる。うんっ、と思って竿を立てるも、これも空振り。魚が小さく針に乗らないのは、ともかくも、先ずは「こんな濁った流れでも魚はいるんだ・・・」と一安心。
胸の高鳴りをさらにさらに強めつつ、さらにそのプールの奥。護岸下の沈み岩の奥に毛針を飛ばせば、いきなり茶色い魚体が、グワァンとフライに飛びついてきた。よっしゃと思い竿を立てれば、ガツンという重いアタリが掌に届くと同時に、フンッとラインが力を失う。「あちゃー」と思うがそれも全ては後の祭り。小生が手にしていたロッドはDaiwa社製の古い4番。ルアー竿と兼用のブランクのため、特にそのティップは堅く、反発力が強い。本来は管釣り用の竿だが、持ち重り感がほとんどなく、さらに「古い安もんだから。いつ折れても良いわ・・・」ということから、初めての渓ではレギュラーとなっている一本。ただ強く合わせると6Xのティペットが切れることはこれまでも幾度もあった・・・という悲しい経験が全く生かされていないというのが、まさにこのバカの真骨頂でもある。
あーん、合わせ切れちゃった・・・
と一人ぼやいていれば、「バシャと勢いよくフライに飛びついてきたんなら、ブラウンだったかも知れませんね」という若大将のお言葉に、ちらっと目に映った茶色い魚体が重なってくる。岩魚だけでなくブラウントラウトも育むというこの流れ。もしかすると、このひげオヤジ、
自然渓流での初のブラウン・トラウト
をネットインできていたのかも知れぬと思うと、さらに、さらに、悔やんでも悔やみ切れぬ一投となった。
その後もしばらくは「先行特権」の優遇に甘えつつ、見るからの好ポイントに絞ってキャストを続けるが、おそらくは岩魚のチビ助なのであろう。3度ほどあったアタリもすべて空振りに終わってしまう。
さて小生がゆるゆる進む姿を捨ておいて、大将・若大将のコンビは、上手50メートルほど回り込んでの釣りになる。小生にしても乱暴極まりないヘタッピキャストでポイントを潰してばかりいるゆえに、後を釣るお二人には申し訳ないことしきり。ひたすら恐縮しつつの釣りに較べれば、先に進んでいてもらう方が精神的には非常に楽。遠目にお二人のキャスト姿を眺めつつ、先ずは上流へ上流へと釣り上がっていくことにする。
さて今回、ご案内いただいたこの川。平水ならあの大将ですら、
一人じゃ渡れないところが幾つもある・・・

アルプスを源流とする川。隣に国道があるとはいえ、その野生は健在!
という太いしっかりした流れとのこと。いくら減水しているとはいえ、太股までは水に入り、思い流れを受け止めなければならない所が何カ所もある。さらには岸辺には大岩が点在し、渡渉の行く手をさえぎろうとする。時にはロッドを傍らに置き、大岩をえっちらおっちら乗り越えていくのは、やはり50男には結構な重労働(しかもこの男、デブで運動不足というオマケ付き)となる。それでも「ヒッヒッヒ・・・この深い流れ、この岩の向こうにきっとデカイ岩魚が待っているんだ・・・。」と欲に目がくらんでの、銭ゲバ釣行。まったくもって、バカとケチには付ける薬がない、ということの絵に描いた見本のようなものだ。
とまぁ、遡行しつつも、さすがに夏休みを終えたこの信州の渓。ここまで多くの釣り人の手練手管でもみくちゃにされてきたのであろう。「今日は全く魚が出ないねぇ・・・」という大将の力無い声に、「そうですねぇ、本当にダメっすねぇ・・・」という若大将の弱気な声までハーモナイズされるようであれば、このひげオヤジなどにはまったくの出番がないことは言うまでもなし。
「こんなことなら、あのブラウンを仕留めておけば・・・」と後でいうのはボウズの床屋と相場が決まっている。折しも空は雲一つない夏空。ピーカンの天気に汗をかきつつ、大将がおもむろに水温を測ってみれば、
18℃!

黄土色の石は硫黄焼けした跡と見える。この景色だけでも一件の価値あり!
これだけの高水温では、管釣りのニジマスならともかく、渓流の岩魚なぞ、まったくもってヤル気を失うこと甚だしい限り。「いつもならここでライズがあるのに・・・。」という好ポイントでもまったく魚の気配すら感じられない。ぐずぐず言いながらも遡行を続けていれば、なんと上手からは釣り下ってくる(!)ルアー師が2名。
「うーん、ここまで!」
と3人そろって観念し、道半ばにして脱渓。いったん車に戻り昼食を取ることに。夏を取り戻したような強い陽差しを避け、のんべんだらりと食事を取りつつ、先ずは午後の予定を決定すべく作戦タイム。そうして出た結論は、
そうだ、熊の出る渓に行こう!
というこの小心者の背筋を凍らせるには十分な企画なのでありました。
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さて、車に乗り込み、ひたすら山道を登り続けること40分。標高はすでに1800メートルということから、あたりを吹き抜ける風も格段に涼しい。とはいえ、急遽決定した午後からの入渓となれば、当然危惧すべきは、
先行者・・・
なるものの存在。たどり着いた駐車スペースには、なんと、すでに3台の車が停められている。内の2台は釣り人の車ではないようだが、一番奥に停められた関東ナンバーの車の脇には、今、川から上がってきたばかりという風情の餌師が一人。どうやら帰り支度をなされているご様子。あれこれ、話を聞いている若大将の姿を横目にしつつ、
「うーん、これはさすがに・・・」
と考えるのが普通だが、しかし、今から別の場所というのも気が重い。まま、何とかなるかならぬか、ともかく、ここで一気にやっちゃいましょう!という訳の判らない気合い一閃、釣り★カ3人は竿を抱えて、川へ川へと降りていくのでありました。
さて橋の傍の入渓点から河原に降りれば、真っ先に目に入ってきたのが、捨てられたタバコの空箱(それもずいぶん新しい)やその他、吸い殻やら菓子の包み紙など。およそ
自然なんか大嫌いだ!
という本当の自分に気がついていない頭の悪いナチュラリスト
なる輩が跳梁跋扈した跡、もまさに痛々しい。
おそらくは夏休みの間に多くのさもしい釣り人が荒らした渓なのだろうと思われるが、それでも水と緑は清冽を極め、高地ではあるものの、しっかりとした濃い酸素が、軽やかな沢風と共に、胸と心を満たしてくれるのが心地よい。「それじゃ、行きますか・・・」という大将の声に誘われて、さあ、渓への一歩と思った瞬間、このひげオヤジにアクシデント発生、
アイテテテテテテテッ!
とまぁ、突然両脚の太ももの裏に激痛が走り、いきなりその場で立ちすくんでしまうという情けなさ。思えば、午前の川でもずいぶん不自然な格好で大岩を、何度も何度ものり超えた上に、固く足首を締め上げるウェーディング・ブーツのまま、長い時間車を運転したために、下半身の腱が硬直。先ずは股関節から膝裏にまで伸びる筋肉もろとも、一気に引きつり、ひどい痙攣を起こしている。
「ごめん、ちょっと俺、休みます。」とお二人には先に行ってもらうことをお願いしつつ、しばし入渓した場所にて両脚を伸ばしへたり込む。「んじゃ、先に行っとくよ」という大将・若大将の背中を眺めつつ、「まま、しばし休んでいようか・・・」と思う気持ちと、「待て待て、ここは熊が出るという渓。こんな所で一人おきざりにされれば、まちがいなく冬眠前の熊のおやつになってしまう」という不安が混じり、悶々とすること数分。うーん、困った困ったと悩みつつも、
そうだ、筋肉疲労時にはしっかりとクールダウンすれば良いんだ!
という至極当たり前のことを思い出す。そこで這うようにして目の前の川まで降り、少し小さめの岩に腰を下ろし、少し深みになった所に下半身をつけ、そのまま患部を冷却することにする。水温は10℃少しという冷水の中でウェーダー越しとはいいながら、しばらく脚をマッサージしていれば、なんと、見る間に痛みが消えていく!ではないか。
これぞまさに、この地で霊験修行したという弘法大師のご加護ならんや・・
などと、史実を全く無視したことを考えつつも、先ずは、およそ10分間ほどの休憩にて8割方、完全復活した(って、日本語の間違いではないか?)小生。兎にも角にも熊に食われたくない一心で、ユルリユルリの遡行ではあれ、先行するお二人の影を追い求め、ひたすら上流を目指すことになった。
さて、後に残した小生のことを気遣いゆっくりと釣り上がって下さっていた若大将ナカモト氏には幸い、すぐに追いつくことができた。(その時あのhaji大将は、なんと、小生を見殺しにすべく、一人とっとと、先の先まで釣り上げっている。なんてぇ薄情者だぁ!)
先ずはお定まりの「釣れましたかぁ?」と問を若大将に掛けるも、その表情を見れば、返事の方は聞かなくても判る。ただでも人跡の濃いこの渓で、つい先ほどまで餌師が釣り歩いていたとなれば、良い結果など期待できるはずもない。「あーん、これで今年もボ★ズ確定か・・・」と少し嘆きつつ、さらに先に進めば、フライ交換のため、立ち止まっていた大将にも追いつくこととなった。ということで、しばらくは大将の後について、その釣り姿を勉強しつつの遡行となる。
それから30分ほど。いつになく大将が流心の脇にフライを落とす姿を見る。「ええ、あんな所、岩魚のポイントじゃないのに、なぜ?」と思ってみていると、何と流れの脇を滑っていくフライにいきなりのライズ&ヒット!さほど、大きくはないが、精悍な面構えの岩魚をネットインさせた大将が、なんだかんだ言いながらも、今回もまた
一番槍の名のり!
を挙げることと相成った。そして、その後すぐに、今日はじめて先行してもらう若大将にもヒット。

予想外のヒットに照れる大将(・・・初々しいその笑顔をご照覧あれ)

どんな名人でも「釣れれば嬉しい!」若大将の笑顔
聞けばやはり普通、餌師が狙わない「チャラ瀬」や、「浅いバンク下」などに魚は残っているよう。「うーん、あきらめるのはまだ早いぞ。」と自分を励ましつつ、先行特権を与えられたことを良いことに、大将が釣った場所と同じ、瀬の脇を浅い所を流していけば、その頼りない小生のフライにも、
バシャン!
とライズはあったものの、ほんの数秒と保たずバラシ・・・。「まま、魚が小さかったから仕方ないな・・・」と言い訳しつつも、頭の中には、午前の部での後悔が再び甦る。が、しかし、ここで挫けていては、ここまで小生をご案内下さったお二方のご愛情に応えることなどはできぬ相談。折れかかった心の矢を、あの直江兼重の言葉のごとく
愛だよ、愛!
の一文字でぐっと締め直し、さらにさらにとキャストを続ける。そして、とうとう本流の脇を流れる細く浅い流れにプードルを落とせば、
バシャン!

という飛沫と共にピンクのポストが視界からかき消えた。「むっ!」と息を呑んでは、すかさずロッドを握る左手を返し、ラインを取る右手を絞る。後はゴクンゴクンと首を降りつつ、流れの中をターンする岩魚のダンスに呼応しつつ、左腕はゆっくりゆっくり竿を立て、右手のネットにそっと優しく抱き込むようにリードする。
やったぁ、釣れたよ!
と、まるで小学生のようにはしゃぎつつ、ネットを掲げ、後ろを振り向けば、優しい目をさらさらに細くしてナカモト氏が「やりましたね。」と満面の笑顔で喜びを分かち合って下さる。さらには下手から駆け寄ってきた大将が、「これで、リベンジだね、良かった、良かった・・・」と、これまた暖かい言葉で、小生を喜ばせてくれる。たかが18センチほどの小さな岩魚であっても、そこには3尾分の喜びが乗っかる、小生には2尾とない心の中の大物であることは間違いないのだ。

さて、その一尾をゆるゆると流れに戻した後は、しばらく若大将の後につき、その釣り姿をしっかりと勉強させてもらうことに。9月とはいえ、まだ木々は青い葉をしっかりとまとった中規模の川であるため、そこここに生い茂る木立がキャストの障害になることは自明の理であるのだが、その中で、若大将は18ftのロングリーダーを駆使し、次々とポイントを狙い撃っていく。そのキャストの正確さは言うまでもなく、落ち込み脇のタルミであれば着水後、先ずは20秒以上は動かさず、また流心を越えた瀬脇の流れであれば、確実にナチュラルドリフト、ドラグフリーでポイントいっぱいを流しきる。もちろん、その間、ロッドをもった右手は細かくメンディング(まるで、一流のバーテンダーのようにシェイク・シェイク・シェイク・・・の連続。とても小生には真似ができない)を行いつつ、右手はラインをハンドツイストして、余分なラインを足元に落とさず、かつ急なアワセに遅れぬよう、ラインのテンションを一定に保つ、という精妙繊細な技を同時に行われている。
うーん、上手い!

というその技術に畏敬の念を覚えつつ、熱い視線をひたすら若大将に投げかけていれば、その視線が彼の背中を灼いたか。一瞬、バックキャストに力が入ったかに見えたやいなや、後ろの立木にフライを絡め取られてしまわれる。しかしそんな時も、小生のごとく、
チェッ!
などという下品な舌打ちをすることもなく、「エヘヘ・・・」と少し照れたような笑顔を見せて下さる、その余裕ある姿こそ、本当に、この釣りを愛する人の神髄がある。その一部始終を間近で見ることができる。ただそれだけのことでも、この
秋の園遊会!
が小生にとって何よりも、大切な、大切なものであるということを、皆様方ご承知下さいますように。
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さて、それから小1時間、釣り上がっていくが、その後はわずかに大将が25cmの岩魚を追加しただけに終わってしまう。(とはいえ、この川、適度に上が開けた上に、5メートル毎に現れる好ポイントの連続でまったく釣り飽きることがない素晴らしい渓相。次回はベストシーズンに、万全の体調で訪れたいもの。またよろしく、ナカモト殿!)

5時を過ぎ、フライも見えづらくなった所で釣りを終え、脱渓することに。川沿いにあるかないかも定かでない山道をたどり、茂るブッシュや湿地帯をかき分けかき分け抜けてみれば、そこは高原の牧場。枯れかけた牧草を踏みしめつつ、ノロノロと車へと戻る3人の釣り人を慕うように、なんと、3頭の馬が我々の後を追いかけてくる。人を恐れず、ただただ自分たちのペースでのんびり草原を歩きまわる、白黒のポニー、栗毛、青鹿毛のアラブ馬と並びつつ、帰りの歩を進めていけば、
ああ、ここは信州なんだなぁ・・・
という考えが改めて頭をよぎる。動物も人間も、何の恐れや不安も抱かぬままに、こうして大きな山と空に抱かれて生きていくことが、本当の生き方なんだろう・・・、などと考える小生には、
きっと来年の今頃もここにいるのかな?
という予感が唐突にやってくる。ふと耳をすませば、間近に寄った馬の体を撫でつつ、
「こいつら、きっと、そこまで乗っていけって、言ってるんだよ」
とおどけてみせるhaji大将の明るい声に、
「アハハ!いくらなんでもそれは無理ですよ。」
と屈託のない笑い声で応えるナカモト若大将の声が重なり響くのを聞くとはなしに聞いておれば、
「うん、来年もきっと、この3人で9月の信州の空の下にいるんだ!」
と、予感が確信に変わっていくのを感じる自分がいる。その瞬間、ふと、
「そうだよ、きっとそうだよ。」
という声が耳に飛び込んでくる。
振り返れば、そこには薄暮に浮かぶ日本アルプス。気高き山々が、そんな優しい声を掛けてくれたのか・・・とは、もちろんただの錯覚だとは思いつつも、しかしまぁ、何という喜ばしい錯覚であったことかと心震わせては、長く伸びた自分の影を追いかけて、黙々と、ただ黙々と草原の小道を歩き続ける幸せ者が、なんとまぁ、ここに一人・・・・・・・。
2009/09/06
2009年08月19日
復讐するは我にあり

故「緒形 拳」・・・
小生の知る限り日本で一番「輪郭がはっきり」していたと感じる名優。そのあり余る才能は自分自身よりも共演者を最高に輝かせる、という特別なもの。(古くは"太閤記の高橋幸司"であるが、皆さんの記憶にあるのは、"楢山節考の坂本スミ子"か。)どんな役も完璧に演じきる「玄人」であったことが、自身の様式美に徹底してこだわる黒澤明(この監督は役者が自分の演出以上に演技すること極端に嫌う。だから出てくる役者はみんな芝居が下手)が一度もキャスティングしなかった理由なのか・・・と今になって思う。その点、演出の下手で、生涯「どリアリズム」を追求した今村昌平にはぴったりの役者だったのでしょうね。
などと、「いやぁ、映画って本当に楽しいですね・・。」なんて書き出しで始まる今回。そのきっかけとなっているのは、前回8月12日、遠く関東からメタボおやじ殿をお迎えしての石徹白釣行。自慢ではないが、それまで3度の釣行で一度も「ボ※ズ」のなかった小生(・・・ってか、その全ては釣らせてもらったか、または運良く釣れただけ!)。生まれて初めての、
石徹白ボ※ズ!

に激しい慚愧と後悔の念が渦巻く。「この恨みいつか・・・」と前回記事でもご報告したが、言うには遅く、一週間も待たぬ間に再度の石徹白C&R出撃となった。
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とはいえ、今日8月18日は思いきり平日。お盆休み返上で頑張ったお返しがこういう時にやってくる。朝も5時半とゆっくりめに起き、岐阜羽島から始まる通勤渋滞もヘヘヘンと鼻で笑いながら、東海北陸道白鳥ICを降りたのは8時過ぎ。峠道をエンサカウンサカ乗り越えて、木立の間の晴天が眩しい峠川の川辺に着いたのは何とか9時を少し手前とする所。
最初は少しでも「木陰」を求めるつもりで、C&Rエリアの上流部へ・・・と考え、路肩に車を置いてみるが、いきなり「アブ」の大群に取り囲まれ、車のドアを開ける気にはとてもならない。ということで、今回もキャンプ場下の駐車場に車を停め、いつものように
石徹白の大広間
での釣りをスタートすることにする。前回より気温は少し低く、頬を撫でる風も心地よい。これなら今日は・・・と少し期待に胸ふくらませつつ、先ずは慌てず騒がずタックルをセットアップしていくことに。
さて、前回釣行ではEHCとPheazant-Tail Nimphというスタンダードパターンで玉砕した小生。今回も同じ轍を踏むことは避けねばならん・・・ということで用意したのが、
Chenill inch warm(シェニール・インチワーム)

なる毛針。これは盟友release-windknot殿がご自身のブログでご紹介されている、真夏の石徹白必釣パターン。オリジナルレシピのままとは行かぬが、(赤のスレッドを小生は持っていないし、買うつもりもない)それでもあれこれアレンジしつつ、数本を巻きおいてフライボックスの中に仕込んである。自宅の洗面所で確かめた所では、15cm/秒の沈下速度。今日の流れ(やっとこさ、増水も終わって平水)ならインジケーターも不要と思い、先ずはサイトで少し水深のある場所を探ってみることに。するとなんと2投目で、
ヒットォ!

グィングィンと慣れた手応えをロッドグリップ越しに感じつつも、前回のボウズがまだトラウマとなって残っているゆえ、慎重に・・・慎重に・・・取り込んでネットインしたのが20センチを少し越えたばかりの丸々イワナ。なんとまぁ、スタート5分後にて、今回のミッションである、
復讐(リベンジ)するは我にあり!

もすでに、完了ということで、なんともはやあっけない結末に終わってしまう。
「へぇぇぇ、釣れるんだ、このフライ・・・」と実は内心疑心暗鬼であった自分の不明を恥じつつ(windknot殿、申し訳なし!)、その後10分、すぐさま2尾めの20センチイワナをキャッチ&リリース。その後も2尾ほど出てきた魚を掛け損ねつつ、100mほど遡行。それまでの左岸から今度は右岸にスポットを変え、狙うのは水面際まで張り出したブッシュの際。底石が少し密になった場所をねらい撃ちすれば、フライが着水するのと同時に、ギラッと水面直下がきらめく。反射的に利き手を立てれば、
ゴン、ゴン、ゴン!
とそれまでとは違う重たい手応え。いったん下手の広いプールへ誘導した後、しっかりと腰を落として差し出したネットに収まってくれたのは、
28cmの美形イワナ・・・

渓流で、久しぶりに味わう大人のイワナの手応えに、「あー良かった。」となぜか安堵のため息を洩らす小生の、真のリベンジ!がここでようやく成ったと実感した次第。

その後も、瀬肩で美麗なアマゴを一尾追加した所で、正午を知らせるサイレンを聞く。(ここ石徹白では9時、正午、午後5時と時報のサイレンが鳴るため、時計を持たないFF師・・・っていったいどんな輩?・・・には最高の環境になっているんですよ。いやぁ、サイレンって本当に素晴らしいですね!)それからもキャンプ場下の堰堤からその上の大プールと攻めるが、Two Bite but No Fish!に終わる。とはいえ、ここまで4尾の釣果に上々吉と、ほくそ笑みつつ、一旦車に戻り、昼食を取ることにした。

本日の昼食、メインディッシュは「とんこ」。
地元名宝ハムによるまさに「肉」」な一品。地産地消が今のトレンド!
地元名宝ハムによるまさに「肉」」な一品。地産地消が今のトレンド!
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う~ん、それじゃ午後はどうしましょうか? とまぁ、小一時間の休息の後、あれこれ頭を悩ましつつも、釣り人の姿を全く見ない(スキー場下の駐車場には先客1台あるのみ)ことを便りに、
石徹白銀座!
とも言うべき、スキー場駐車場直下の流れから入渓。相も変わらず反応のない入渓直下の流れに呆れつつ、それでも「見せびらかしプール」ではバンクの際から25センチの岩魚を引きずり出す。そして、そこからが、
Chenill inch warm(シェニール・インチワーム)の本領発揮!
と相成る次第。少しボサの被るポイント(イコール、木の枝から芋虫やら毛虫やらが落ちるポイント)なら、ほぼ100発100中で魚が出る。アマゴ園下の大プールに至るまでの200メートルほどの流れで、24cmから20cm、までの岩魚を3尾ネットイン(とはいえ、午後の釣行ではカメラを車に置き忘れたために写真なし。皆様方申し訳なし。)そしてその3倍以上の魚をバラし続けていた小生、ここで改めて、
この川の真の実力!
を垣間見ることになった。
ということで、新フライを導入して初めての釣りを回顧すれば、
1.当たり前だが、上の開けたプールなどでは一転、反応が悪くなるインチワーム
2.ワイドゲイブのC14-Bで巻いた今回、テイルのみ銜える魚が多くフッキングに少し難有り
3.水面下の釣りといえど、浅場を流すサイトの釣り。ドライ並みの集中力が絶対に必要
・・・etc,etc。先ずは反省すべき点はしっかりと反省しておきましょう。何と言っても、
復習するは我にあり!
なのですからね。
さてさて、一頻り釣り上がり、アマゴ園下の大プールまでくれば、なんと流れに定位している魚影がいくつも見える。「ん、それじゃ・・・」と考え、上流に向いたまま、何かを補食しているかに見える魚に、次々とドライフライ(プードル14番)を投げてみるが、それは一切無視。夏の石徹白。ここまでパターンの明瞭な釣りを経験することも、また良い勉強だな・・・と思い知るのは、すでに目標の5尾をはるかに越える釣果があったことに他ならない。
たき火の煙が立ちこめるアマゴ園直下まで来ると、突然、プールにポツポツと波紋が広がりだす。「すわっ、スーパーハッチ?」などと色めきたつより先に、冷たい雫が手の甲を打ってくる。天気予報では終日快晴であったにも関わらず、やはり山間の流れは予報の通りには行かない。本当ならもう少し上流まで釣り上がるつもりであったが、
泣く子とお天道様には勝てない!

雨に煙る石徹白。朝でもないのみ一面に靄が・・・
という諺に従い。いったん、納竿して脱渓。しばし車中にて雨の過ぎるのを待つが、空はさらに暗くなり、雨脚も次第に強くなるばかり。時計を見ればすでに午後5時を過ぎている。
「まま、思い通りの釣りもできたし、今日はここまでにしておきましょうか・・・。」
などと一人ごち、「ツ抜け」の誘惑も断ち切って、ウェーダーを脱ぎ、帰宅の準備をすることに。ゆっくりスタートで早じまいの今日の釣り。たまにはこういうこともあって良かろう。
****************************************

さて、京都五山の送り火も済めば、季節は一気に「秋」へとひた走る。今日釣った岩魚も、少し色濃く産卵の季節が迫っていていることを感じさせれば、
コスモスやらススキやら・・・


なども季節がすぐに移ろうであろうことを教えてくれる。今日、頬を撫でていった川風の軽いことを思い出しつつ、峠道に向かいアクセルを踏めば、ふっと陽水と玉置浩二が歌う

夏の終わりのハーモニー
が耳奧に響いてくる。さぁ、夏ももうすぐ終わり。新しい季節になれば、きっと、また新しい気持ちになれるはず・・・なんていう感慨は、もうすでに50回近く感じてきたはずなのに・・・ね。
2009/08/18
アウトドア&フィッシング ナチュラムが提供する、自然と戯れ、自然を愛する人々のBlogサイト




